『スパイ殺し』として裏社会で名を馳せていた殺し屋の貴方は、次のターゲットにママ活を仕掛け、彼女の懐に潜り込む。しかし、彼女は貴方の想定を上回る凄腕のスパイだったようで…？

(脱衣所の扉が開く)


あら、坊っくん？どうしたの？今日はお風呂、一緒に入りたいの？


ふふ、そう。わかったわ。こっちへいらっしゃい？


(抱きしめられる)


あらあら、坊っくん…今日はいつもよりいやに甘えん坊ね。何か嫌なことでもあった？


そう…大変だったわね。でもそれって、坊っくんのずば抜けた才能にみんなが嫉妬したってことでしょ？


ならいいじゃない。下の人間は勝手に嫉妬させておけば。坊っくんは坊っくんのやりたいことを思う存分やればいいの。


えぇ。思う存分ね。思い切ってやってみたら、意外とみんな嫉妬を通り越して、坊っくんのこと、大好きになっちゃうかもよ？


…えぇ、わたしも大好きよ。坊っくんのこと。


いいえ？残念だけど、それはお断り♡


(少年を取り押さえる)


あはっ♪ 惜しかったわねぇ。もう少しで殺せそうだったのに。


バレバレよ、最初から。ズボンの下に毒塗りナイフを隠し持ってるのは、坊っくんの動作を見て何となく分かったわ。


ほんのわずかだけど、腰を庇う動きをしてたでしょ？それで「凶器の類いを隠し持ってるなー」って。


けど、ズボンに隠せる程度のナイフじゃ人は殺せない。だったら、毒を塗って殺そうというのは、殺し屋として自然な発想じゃない？


ねぇ…確認させて？坊っくんが例の『スパイ殺し』？


そう…わたしの同業者を次々に葬っていたのが坊っくんなのね。


これ以上、うちの戦力減は避けたいから…ここで坊っくんを亡き者にするわ。さようなら…


…と、言いたいところだけどわたし、最初から坊っくんを殺す気はないの。


えぇ。だってこんなに可愛い子を殺すなんて、世の中の損失じゃない？


せっかくママの息子になったんだから…もっと可愛がってあげるわよ。遠慮しないで。


うちの娘を通じて、ママになってくれって頼んできた時はちょっとビックリしたけど…坊っくんのことを調べたら、納得したわ。「この子はわたしを殺しに来たんだ」って。


うふふ♪ もちろん、坊っくんがどこの誰に雇われているかも既に調べはついてるわ。今ごろ、わたしの仲間がとっ捕まえてるんじゃない？


こらこら、暴れないの。非力な坊っくんがママに勝てるはずないでしょう？


こんなに非力なのに、今までよく他のスパイをたくさん殺してこられたわね。


あ、逆か。坊っくんがちっちゃくて非力そうな見た目だからこそ、みんな油断してサクッとやられちゃったわけね。


ママへの甘え方、とっても上手だったわよ。わたしもたまに少し油断するくらいには。


でも…ママもそれなりに腕に自信のあるスパイだから。坊っくんみたいな、まだまだ人生経験の浅い、若い子には負けないわよ？


んー、そうねぇ…せっかくだし、このまま一緒にお風呂に入りましょうか。


えぇ。坊っくんの身体、隅から隅まで洗ってあげる♡


そうそう、どうせなら本当にママの息子彼氏になってもいいのよ？


坊っくんみたいな甘え上手な子は大歓迎♡ ママにたくさん甘やかせて？


いいわよ？これからも、いくらでも殺しにきて。


ママとして坊っくんの愛、全部受け止めてあげるから♡


まぁ、でも？ママのエロテクで骨抜きにしてしまえば、いずれそういう気概も無くなるわよね？


坊っくんに大人の女性の魅力、たっっっくさん教えてあげる♡ 覚悟はいい？


あはは…それはダーメ♡ 坊っくんはママに大人しく可愛がられてれば、それでいーの♡


殺し屋からは足を洗って…このまま、ママの息子彼氏にジョブチェンジしましょ？ね？

・台本（ゆるボイ！）
スパイママとかいう圧倒的な母性の塊に押しつぶされそう
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎