素行の悪い生徒である貴方は今日も生徒指導室で、反省文と始末書を書いていた。その間、ずっとそばで付き添ってくれたのが、貴方のイメージとは程遠い、聖母のような風紀委員長で…？

(紙をめくる音)


ん…反省文に始末書、たしかに確認したよ。お疲れ様。


ふふ…まぁ、そう言わないの。やんちゃしたのは君でしょ？だったら、学校の規則にのっとって、書くべきものは書いてもらわなくちゃ。ね？


前回は屋上の無断使用、今回は校舎の壁への落書き…君、もう高校生なのに、毎回こんなことしちゃダメじゃん。


関係ないことないよ。だってわたし、この学校の風紀委員長だし。君みたいなやんちゃする子には、きちんと指導しないと。


でも君、口では何だかんだ言いながら、毎回きちんと反省文と始末書は書いてくれるし…実はいい子なの、わたし知ってるから。


ふふ…またそうやって悪ぶって…やっぱりまだまだ子どもなんだね。


はいはい、そうだねー。わたしも君と二つしか違わないもんね。ごめんなさい。


どうして悪いことをするかは敢えて聞かないけど…君はいつかいい子になってくれるって、信じてるから。


それに…いくら不良然としてても、君は誰かに暴力を振るったりしないもんね？


わかるよ…君のことは、入学時からずっと見てるから。ずーっと…ね？


(彼の輪郭を指でなぞる)


…こうして間近で見ると、君って小顔なんだ。髪型とかは厳ついけど、目は丸っこくて可愛いというか…


…？そうだよ？わたし、れっきとした風紀委員だよ？これでも一応トップだし…


そう？らしくない？君の想像してた風紀委員と違った？


そうだな〜…厳しく取り締まることなら、誰にでもできるけど、それは何の問題の解決にもならないって知ってるし。


ほら、よくあるでしょ？親から宿題しろって言われて、逆にしたくなくなるあの現象…一方的に、頭ごなしに命令されたら、君だって反発したくなるんじゃない？


そ。だからわたし、悪い子は逆に優しく包み込んであげることにしてるの。こうやって…ね？


(彼の頭を自分の胸元に抱き寄せる)


ふふ…ほら、いいんだよ？遠慮せず、お姉さんに甘えちゃって…


はいはい、抵抗しない。もっとギューってしてあげるから。ギュー…


(もがく彼を強く押さえ込む)


君は本当はいい子なんだから…今後は悪いことしちゃ、メッ！だからね？


大丈夫、大丈夫だから…今、この生徒指導室にはわたしと君の二人きり…誰にも見られる心配はないからね…よしよし…


(彼の頭を撫で撫でする)


…ん？いいよ、言ってみて？君の言いたいこと、何でも聞いてあげる。


(相槌を打つ)


うん…うん…そっかぁ、それでいっぱい悪いことを…


うん、わかった。たくさん話してくれてありがとう。家庭の事情とか、昔の嫌なこととか、いっぱいあるんだよね。辛いこと、無理矢理思い出させてごめんね？


え？あ、あぁ、わたしから？でも反省文は書いてもらったし…ちゃんと反省したんなら、それで…


うーん…じゃあ今から委員長直々に罰を与えるね。ただ甘やかすだけってのも、風紀委員として示しがつかないから。ていっ。


(デコピン)


はい、お仕置き完了。これでスッキリした？


足りない？もぅ…本気で反省してるみたいだから、わたしからこれ以上罰を与えるつもりはないんだけどなぁ…


んー…じゃあキスする？窒息死しそうなくらい濃厚なやつを…


なーんだ…完璧に反省したんなら、お仕置きできないね。仕方ない…


(不意打ちデコキス)


ふふっ♪ おでこへのキスなら、恋人じゃなくてもセーフでしょ？


それはどうかな〜？君が品行方正な生徒になったら、教えてあげてもいいかも。


じゃ、もう時間も遅いし、一緒に帰ろ？勿論、寄り道はせずに真っ直ぐにね？

・台本（ゆるボイ！）
【甘々わからせ】ママ系風紀委員長の母性MAXな生徒指導
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎