学校で貴方は、自分に突っかかってきた同級生と口喧嘩をしていた。それを止めたのは、学内でも完璧なお嬢様と名高い貴方の妹で…？

お兄様？またそのようなつまらない言い合いをなされてるんですか？


「だって」じゃありません。その喧嘩っ早いところは直せといつも言っているでしょう？


(兄が喧嘩していた相手に向かって)


申し訳ありませんでした。兄がご迷惑をかけてしまって…ここはどうか、わたくしの顔を立てるということで、矛を収めていただけませんか？


ありがとうございます。ほら、お兄様。さっさと帰りますよ。今日は二人で先生にお勉強を教わる日なんですから。


(兄と一緒に家へ帰宅)


あら…まだ先生はいらっしゃっていないようですわね。少しだけなら、いけるかしら…？


お兄様、少しだけわたくしにお時間をいただけませんか？少しだけでいいですので…


ありがとうございます。それではこちらに…


(兄を自室に連れ込む)


ハァ…やっと二人きりになれたね。お兄ちゃん？


そうだよ。お兄ちゃんに甘えるために部屋に連れ込んだの。悪い？


だって…あたしって、周りからはいいとこのお嬢様で通ってるし…いや実際に良家のお嬢様なんだけどさ。


う～ん…それは無理かも。今さら、素の自分なんて見せられないし。というか、お兄ちゃん以外の前だと自然とお嬢様モードになっちゃうし。使用人とか、あと、パパとママの前ですら、いっつもあんなんだからね？


だ、だから…今のあたしはお兄ちゃんだけのモノだから…特別、だよ？


(抱きしめられる)


んっ…もっと。もっと、ギューってして。ちゃんとあたしのこと、抱きしめて。


ん…それでいい。あと頭も撫でて。いつも外で頑張ってるなって…


(頭を撫でられる)


うん…いつも頑張ってる。この家の娘として、どこに出ても恥ずかしくないように振る舞ってる。


普段は大丈夫だけど…たまに疲れる。部屋に一人になったときとか、一気に疲労が押し寄せてきて…


だから、お兄ちゃんが必要なの…唯一、本当のあたしを知ってて、たくさん甘やかしてくれるお兄ちゃんが…


うん…外ではあたしがお兄ちゃんを守ってあげる。さっきはしょーもない口喧嘩で負けそうになって、泣きかけてたもんね？


あ～、ごめんって～！もう意地悪言わないから、離れようとしないでよ～！


(慌てて兄の身体に抱きつく)


はぁ…当分はこの温もりがなきゃ、生きていけないな～…


うぅ…そんな意地悪言わないでよ…「当分」っていうのは言葉の綾じゃん…兄離れする予定なんて、今のところないもん。


やだな～…お兄ちゃんがあたし以外の女と結婚するの…絶対、どこかではお見合いさせられるんだろうけどさ…


えぇ～？それもやだ～。お兄ちゃん以外の男と結婚とか、考えられない。想像もしたくない。


ていうか、どうしよう…今のところは問題ないけど、もしお兄ちゃんに言い寄ってくる女が現れたら…最悪、社会的に抹殺するしか…


う、ううん！何でもない！お兄ちゃんの空耳じゃない？ほらっ、そろそろ先生も来る頃だろうし、勉強の準備しなきゃ！お兄ちゃんも自分の部屋戻って、準備してきて！


(部屋を出て行こうと背を向けた兄の耳元で囁く)


これからもわたくしのこと、たくさん甘やかしてくださいね？お・に・い・さ・ま♡

・台本（ゆるボイ！）
【特別扱い】クールな令嬢である妹が本当に甘えられるのは…
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・台本制作者
松平蒼太郎