後輩女子に持ち帰られてから、私たちは特別な関係になったとばかりに彼女に強引に愛されているあなた。
悔しいことに快感を覚えさせられた身体では彼女に逆らえず、心まで完全に受け入れてしまうのも時間の問題。
そう感じたあなたはついに彼女に関係を終わらせるよう切り出すも、彼女の意志はそれ以上で……

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　（SE：窓を開ける）

こーんにーちはー。
先輩が玄関の鍵を開けてくれないので、窓から失礼しまーす。

はいはーい、先輩溺愛の後輩ちゃんが、先輩のために今日もお部屋まで来てあげましたよー。

溺愛でも何でもないとか、嘘つかないでいいからいいから。
本当は、私にぞっこん、なんだもんね？
あははっ。

もうここ最近は、徹底的に否定するのも諦めちゃいましたねぇ。

だって、すぐ身体で否定は嘘だって証明されちゃうから、ですよね？
あははっ。

先輩の身体は、堕ちちゃいましたからね～！

おっ、その沈黙は、情けないってやつですか？

仕方ないですよぉ～。
人間、快楽には勝てないように出来てるんですから。

私だって勝てませんもの。
先輩を見てるとぉ、なんだか、ドキドキ、してきちゃう。

だから先輩。
私には、そういういやらしいお薬を飲ませなくたっていいんですからね？

はいはい、先輩には関係ないお話ですかー。

前ほど意地張って私のこと拒絶はしませんけど、だからといって心開いてくれるわけではないんですねー。
先輩って難しい。

お前なんかにーとか、先輩よく言いますけど、それ、むしろ私を煽ってるってことよく理解しておいた方がいいですよ？

だって、手に入れられないものほど欲しくなるじゃないですか？
どんなに身体を快楽で滅茶苦茶にして私を愛しい人だって叩き込んでも私のところに堕ちてくれない先輩の心。
そんなの、私のものになるまで執着するに決まってます。

先輩。
大好きですよ。
私のことしか考えられなくしたいくらい。

やめろなんて言われても、絶対やめてあげません。
構うなって言われたらもっとウザ絡みしてあげるし、触るなって言われたらもっとベタベタにくっついてあげるし、抱くなって言おうものならもう、先輩が泣いちゃうくらい気持ちよくしてあげるんですから。

先輩に残された選択肢は、諦めて私を大好きになる。
ただ一個だけですよ？

先輩、この前、このままだとダメになるって言ってたじゃないですか。

別に、ダメになっちゃえばよくないですか？

ちぇっ、嫌ですか。

先輩も真面目っぽいところありますからねぇ。
早く楽になっちゃえばいいのに。

だって、先輩、私のこと好きにならないように必死に耐えてるんでしょ？
心まで堕ちちゃったらダメになっちゃうってわかってるから。
てかもうそれ、好きと一緒ですよね？
あははっ。

なんですか？
急に話があるなんて。

あーっ！
とうとう私のものになるって決めてくれました？
それどころか、結婚まで望んじゃいます？
いいですよ？
私は先輩の愛なら、いくらだって受け入れますから。

彼女？

……は？

いや、……はぁ？

ごめんなさい先輩。
ちょっと、言っている意味がわかんないです。

いや、彼女を作るっていう日本語は聞き取れるんですけど、なぜ先輩の口からそんな意味のわかんない言葉が出てくるのかが理解不能なんです。

彼女なら、私じゃないですか。

先輩と一番仲がいい女の人は私なんだし、てかとっくに身体の関係だし、お互いそういうものって受け入れてるじゃないですか。

それとも、私がこんなにも愛しておいて、まだ一方的だとか言うつもりですか？

というか、彼女を作るからって何なんですか？

もう関わらないでくれって言いたいんですか？
彼女ができたら、私との関係はいけないものになるから？

はははっ。
甘いなぁ。
先輩はこれだから甘くてかわいくて、滅茶苦茶に愛したくなってしまう。

私がそんなの、認めるわけないってことぐらい、わかりませんか？

私以外の女と仲良くなることも。
仮に別の彼女ができたとして、私が身を引くことも。

私だって、下心ひとつで先輩を好き勝手してるわけじゃないんですよ。
本気、なんですから。

最初の無理矢理の時からそうでした！
先輩、私からグイグイ攻めてもいつも冷たくあしらって、私になんて興味なさげでしたから。

でも、今は彼女とは認めてくれなくても、特別な存在ですよね？

先輩が私を見る時に、必ず変なことを考えてしまうように。
先輩が誰かと恋愛とか、あるいはそういうことをしようなんて考える時に、必ず私が浮かんでしまうように。
比べたって、私の方がよかったって思ってしまうように。
先輩の脳の奥の奥の奥まで、決してこの幸せが消えないように深く、濃厚に刻み込んでいるんですから。

先輩が私をいつまでも彼女と認めてくれないとしても、もう先輩の身体は私のものだって覚えちゃってるんです。
先輩は私のものだって、言っていいですよね？
認めてくれますよね？

ほら、身体は先輩の顔を赤くして、体温を上げて、うんうんって言ってくれてます。

それなのに先輩は、私との関係、断ち切りたいんですか？

てか、もう先輩の身体は私のものになってるのに、それでも逃げようなんて考えてるんですか？

ねえ先輩。
試してみましょうか。

先輩が私の強い強い愛を注ぎ込まれてる真っ最中でも、同じことが言えるかどうか。

別に、言えたって先輩を閉じ込めるとか、いくらだって方法はあるんですけどね。
先輩は諦めるしかないっていうのは、私が諦めないからですし。

まあでもいい機会です。
先輩がもうどうやったって私に勝てっこない状態までぐちゃぐちゃに堕とされてるってこと、今から証明してあげますよ。

だから今夜は、なんでもありで先輩を愛し尽くしてあげますね？
いつもはキスを拒むから遠慮してあげてますけど、そんなものはもうやめです。
今夜はもう、舌ねじ込んで上の初めて、奪って奪って、ずっと感触が残るまで頭に焼き付けてやるんですから。

（囁き）これでも私のこと、拒めるんですか？

あははっ、もう身体が私を待ち望んじゃってますね。

今夜はむしろ、愛してるって鳴いてくれそうな気がします。

さあ先輩、待ち焦がれた愛し合いのお時間ですよ～。

それも、結婚前夜の特別な愛し合い。

聞いてない？
そうですよね～。
だって、今決めたんですから。

先輩の身体だけじゃなくて、先輩の何もかも、私のものにするって。

（囁き）先輩を愛していいのは私だけなんです。
壊したって、何の問題もありませんよね？

・台本（ゆるボイ！）
俺のことを身体で堕とそうとしてくる後輩との関係を断ち切ろうとしたら逆に堕ちるくらいの愛を植え付けられた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩