貴方に仕える犬系獣人と猫系獣人のメイドは、貴方が犬派か猫派か知りたい。そんなお話。

A.犬系獣人メイド
B.猫系獣人メイド


A.ごしゅじ～ん…いつまで書き物してるの～？そろそろおねんねしようよ～…ね～え～…


B.ちょっと…ご主人様のお仕事の邪魔しちゃダメでしょ。すみません、ご主人様。この子連れてすぐ出て行きますので…


A.ぶー。猫ちゃんだってホントはご主人に構ってもらいたいくせに。自分だけいい子ぶっちゃってさ。この間なんか「頭、撫でて欲しいな…」ってボソッと呟いてたし。


B.…ッ⁉︎ ちょ、勝手なこと言わないでくれる⁉︎ わたしは別にそんな…！


A.いひひ～♪ そうだよ？ご主人も薄々察してるとは思うけど、猫ちゃん、こう見えて結構甘えん坊でさー…んぐっ⁉︎


(BがAの口を無理やり手でふさぐ)


B.な、何でもありませんから！このお喋りワンコ…！あんまり勝手なこと言わないで…！


(主人がやんわりBをたしなめる)


B.う…ご主人様がそうおっしゃるのなら…お見苦しいところを見せて申し訳ございませんでした。


(BがAを解放)


A.ぷはっ…もう！口、強く塞ぎすぎだよ！窒息死したらどうするのさ！猫ちゃんのバカ！


B.も、もとはと言えばアンタがご主人様に余計なこと言うから…！そりゃ、ちょっとくらい甘えたいって気持ちはなくもないけど…！


A.ほーら！やっぱり甘えたいんじゃん！だったら、素直に甘えたいって言えば………え？いいの？今からご主人に甘え放題？やったー！


B.そ、そう…ご主人様がそうおっしゃるのであれば、その、ご奉仕という形でギューってします…失礼します。


(AB同時に両側から抱きつく)


A.えへへっ♪ ご主人の匂いだぁ…♪ もっとギューってしちゃうもんね…♪


B.あぅ…ご主人様のぬくもりがこんな近くで…その、すごくドキドキします…


A.匂いも嗅いじゃお～っと♪ せっかくご主人から許可が下りたわけだし…クンクンってするね♪


B.わたしも…ご主人様にスリスリってします…わたしのことも、たくさん感じて欲しいから…


(Aが匂いを嗅ぎ、Bが自身の身体をこすりつける)


A.んん〜♡ ご主人の匂い好き〜♡ やっぱりこの匂いあってこそのご主人だよね〜♡


B.あったかい…ご主人様の体温…ずっとこのまま近くでご主人様を感じてたい…♡


(撫で撫でされる)


A.にへへ〜♪ 撫でてくれるなんて、やっさし〜♪ 優しいご主人は嫌いじゃないぞ〜♪


B.んっ…ご主人様の手はあったかいです…身体もポカポカする…もっと撫でて…にゃ♡


A.ご主人…あたしたちを拾ってくれて、ありがとね？ご主人に拾われて、メイドとして雇ってもらえて…そのおかげで今のあたしたちがあるんだよ？


B.うん…ご主人様が自分のそばにいてくれるだけでいいって言ってくれたから、わたしたちも楽しく暮らせてるわけですし…本当に何もしないのはアレなので、ご奉仕はさせてもらってますけどね？


A.ご奉仕はご奉仕で楽しいしね〜…やり甲斐もあるし、好きな時に好きなように働いていいからさ〜、全然嫌になったりしないもんね〜。あたしたち今、とっても幸せだよ♡


B.はい…幸せ。幸せなんですけど、一つだけ、もやもやしてることがあって…あの時の問いの答えは出ました？ご主人様は犬派か猫派か…ご主人様は、本当はどっちが好きなんですか？


A.あ、それそれ〜。前にご主人がお客様と話してるの聞こえちゃったんだよね〜。「人類は基本的に犬が好きな犬派と猫が好きな猫派に分かれてる」って。前に聞いた時は両方って答えてたけど、実際はどうなのさ〜？そろそろ本音ぶちまけちゃいなよ…ねっ？


B.ご主人様の本当の答え、わたしは知りたい…どっちも好きって言ってくれるのは、ご主人様がわたしたちのどちらかを傷つけないための優しい嘘だって思ってますから…わたし、すでに受け止める覚悟はできておりますので…


A.あたしもだよ〜…ずっと宙ぶらりんって、なんだか気持ち良くないしね〜。ご主人がどっち派だったとしても、別にご奉仕やめたりはしないからさ〜…ねっ？


A.ご主人は犬派？それとも猫派？
B.ご主人様は犬派？それとも猫派？

・台本（ゆるボイ！）
【犬猫論争】甘えたがりなダブル獣人メイドが知りたい本当の答え
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎