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奴隷の人外少年は自らの主人のために命をかけて戦う
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 少年
  • 人外 / モンスター
  • オーガ
  • 奴隷
  • 使用人
  • ヒーロー
公開日2022年06月08日 14:18 更新日2022年06月08日 14:18
文字数
1175文字(約 3分55秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
鬼(オーガ)
視聴者役柄
場所
迷宮
あらすじ
とある国の姫である貴女は、ある日一人で城を抜け出して外に遊びに行ったところ、近くの野良魔族に捕まり、迷宮の牢に閉じ込められてしまう。
誰も助けに来てくれないという絶望に打ちひしがれる中、目の前に現れたのは、奴隷の使用人として雇っていた鬼(オーガ)の少年だった…
本編
(荒い息)

おい…こんなとこでなにしょぼくれてんだよ。

決まってんだろ…助けに来たんだよ、お前のこと。

ったく、世話かけさせやがって…ちょっと下がってろ。

(檻を破壊)

よし…行くぞ。追手が来るとめんどくせえから。

おい…立てよ。今さら自分がどうなってもいいとか言わせねえからな。

当たり前だろ。俺のこと、奴隷としてこき使ってやるんじゃなかったのかよ。

俺を雇った責任は最後まで果たしてもらう。いいから行くぞ。

立てない?じゃあおんぶしてやる。ほら、乗れ。

(おんぶする)

いくぞ。しっかり掴まってろよ。






なに?……ここが分かった理由?匂いを辿ってきただけだよ。

俺、鬼(オーガ)だから。鼻は人間より余裕で効くし。

あ?さっき言っただろ。俺を雇った責任果たしてもらうって。

うるせえよ。バカ姫だろうがなんだろうが、お前は俺の主人だろうが。

他の奴らがどうとか、知るか。俺は俺のために動いてるだけだ。

ここで雇い主失ったら俺、また無職になっちまうだろーが。

鬼(オーガ)の俺を雇う物好きなんて、お前くらいだからな。

(ため息)

まだそんなこと言ってんのかよ…バカか。

たしかにお前は、勝手に城を抜け出して外に遊びに行くようなお転婆娘だけど…

でもそれが何だよ。俺がお前を見捨てる理由になんのか?

あぁ…他の使用人はお前のこと厄介者扱いしてたしな。

その辺のお家事情はよく知らねえけど…とにかく、俺にとっての主人は、誰がなんて言おうとお前だけだ。

だからこんなとこで死なせねえ。野良魔族どものエサにしてたまるかよ…!

…!来やがった、走るぞ!

(駆け出す)





(荒い息)

な、なんとか外まで出れたな…

あ?いや、なんとなく。適当に走っただけだけど…

出れたんならそれでいいじゃねえか。細かいこと気にすんな。

とりあえずそこの茂みに隠れてろ。アイツらまだ追ってきてやがるから。

…大丈夫に決まってんだろ。お前を守る以上は勝つ。

誰が相手でも関係ねえ。とにかく負けるわけにはいかねえんだよ…!

すぐ終わらせてくっから。ちょっとだけ待ってろ。





あー、うるさい…耳元で騒ぐな。

生きてるに決まってんだろ…あんくらいのことで死ぬかよ…

あ?……泣くなよ。水分がもったいねぇ。

こんな傷、ほっときゃ勝手に塞がる。問題ねえよ。

…そうかよ。そりゃ心配かけて悪かった。

次はもっと上手くやるから…

もっともっと強くなって、余裕でお前のこと助け出せるくらいになってみせるから…

…当たり前だっつってんだろ。俺はお前の使用人で、奴隷なんだから。

お前がどこに行こうが、ぜってー連れ戻してやる。

あぁ…約束だ。何があっても、お前のこと見捨てない。

(抱きしめられる)

お前、もっと図太い奴かと思ってたけど…思ったより心配性なんだな。

そーかよ…覚えとく。今後の仕事の参考にさせてもらうわ。

はぁ…傷も大体塞がったし、帰ろうぜ。日が暮れちまう。

ん?……手?別にいいけど。ほら…

(手を繋ぐ)

ん、そりゃどーも。鬼(オーガ)だし、人間より体温は高いかもな。

分かってる…これからも離さねえよ。絶対に…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
奴隷の人外少年は自らの主人のために命をかけて戦う
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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