彼氏が一人で実家に帰り、暇になった貴女は幼馴染の家に遊びに出掛けていた。貴女は彼を前にして浮気癖が再発し、彼に抱いてもらおうと誘うが、彼の口から驚愕の真実を告げられて…？

なぁ…なんでここにいんの？お前、もうすぐ結婚すんだろ？彼氏はどーしたんだよ？


あ〜、一旦実家帰ってんのか…まぁ、色々家族で話し合わなきゃいけないこともあるだろーし…


あ、いや…でもそれって、お前が俺ん家に来る理由にはならねえよな？普通に騙されそうんなったわ。あっぶね〜…


…暇って、お前。ガキじゃねえんだから、暇つぶしくらい一人で……ッ！


(彼女に抱きつかれる)


…何のつもり？お前、婚約者いんのに、こーいうことしちゃっていいわけ？


(ため息)


やっぱり、か…お前、昔から全然変わんねーな。特にその浮気癖…


でもさ、今まで俺は対象外だったよな？なんで急に？


ははっ…何だそりゃ。スリルなんか求めねーで、平穏無事に暮らせよ…なぁ？


聞く耳持てっての…お前は昔っからホントに…


…いや、今さら昔のことをどうこう言っても仕方ねえか…今回はその為の結婚だしな、うん…


…どういうことも何も、そのまんまだよ。覚えてるよな？今の彼氏とは俺を介して知り合ったこと…


彼氏くんにお前のこと紹介する時に言ったんだわ。「アイツ、ひどい浮気性だけど、ホントに大丈夫？」って…そしたら彼氏くん、なんて言ったと思う？


「わからせ甲斐があって楽しそうな女性ですね」だってさ…「あ、コイツやべー奴だわ」って普通に思ったもんね。


俺が女だったら無理無理、危険すぎて付き合うとか考えられねーわ。めちゃくちゃ良い笑顔で発せられたあの一言で鳥肌立ったもん。


は？決まってんじゃん。お前の浮気癖を治すためだよ。良い相手と人生の墓場に突き落とせば、少しはその悪癖もマシになるんじゃねえかってな。


おいおい、酷い言い草だな…たしかにお前とは腐れ縁だけど、お前の味方になった覚えは一度もねえよ？


学生時代から色んな奴に言われたよ…「お前の幼馴染、クズすぎるから、お前がどうにかしろ」って。


理不尽極まりないよな…ただ単に家が近くだったってだけなのに、お前のことまで責任負わされて…


あ〜、なんて可哀想なんだろ、俺…でも、めっちゃ頑張ったぜ？ヤバい女のお前を、もっとヤバい男で上書きしてやろうって思って、あちこち探し回ったんだからな？


そうそう、ヤバい男。お前のことを一途に愛してくれて、浮気も笑って受け流せる、心の広〜い男。知り合いの伝手、総動員して探し回ったよ。それが今のお前の彼氏。まさに理想の男だよな？


(逃げ出そうとする彼女を捕まえる)


まぁ、待てって…アイツ、もうすぐこっち来る予定だからさ…せっかくだし、ここでゆっくりしてけよ。な？


ははっ…何ビビってんの？俺と浮気しに来たんだろ？だったら、ここで大人しく待っときゃいいじゃん…な？


(そのまま彼女を押し倒す)


ふぃ〜…捕獲完了っと。


残念だったな？浮気相手が、実は彼氏とグルで…


助けてって何だよ…アイツは基本良い奴だぞ？


どこまでも彼女には尽くすし、お金が欲しかったらすぐにあげるし、優しくして欲しい時はいつでも優しくしてあげるって。俺にも死ぬほど惚気聞かせてきやがるくらいには、お前のこと愛してるみたいだぞ？


今まで付き合ってきたんだから、それくらい分かるだろ？アイツはお前の理想の旦那になってくれる…それは俺が保証する。だから安心して結婚しろ。な？


さぁ？それは知らね。アイツ、どうやってわからせるんだろーな、お前のこと…


やだよ、めんどくさい。てか、さっきから助けてって何？別に彼氏くんはお前に危害を加えようとしてるわけじゃねーよ？単にわからせたいって言ってるだけで…


ははっ…泳がされてる自覚はあったんだ。じゃあ話は早いな。このまま大人しくわからされてこい。そして幸せな夫婦生活を送れ。


いや、俺に謝ってもしょーがねーだろ…恨むなら今までの自分の行動を恨みな？


(彼の携帯に着信が入る)


お、もしもーし？どした？


うん…うん…わかった。今からだな？


うん、ちょうど彼女もこっちいるしさ、全然オッケー。任せとけ。


おぅ。俺に寝取られる前に、超特急で来いよ。そんじゃ。


(電話を切る)


アイツ、もうすぐこっち来るってさ。愛しの彼氏くん、ちゃんとお出迎えしなきゃな？


バーカ…俺を浮気相手に選んだのが運の尽きだったな。ぜっっったい、寝取ってやんねえからな。


んじゃあ、ちょっと早いけど改めて言わせてもらうな…


(咳払い)


…結婚、おめでとう。末長く彼とお幸せに…な？

・台本（ゆるボイ！）
【永久わからせ】幼馴染に理想の男を紹介されて人生詰んだ
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎