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私の唯一解けない謎・外伝〜『奴』との会合〜
written by シス=リリシア
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年08月31日 21:51
文字数
1084文字(約 3分37秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
「やあ、起きたかい?」
 
「まあまあ、そう警戒しなくても大丈夫さ。今回は君に手出しするつもりはないからね」
 
「ほら、別に拘束していないだろう?」
 
「私がだれか?悲しいなぁ、何度もあっているというのに…」
 
「…なんてね。君たちと会った時は全て仮面をつけてたか、変装していたから知らなくて当然さ」

「そうだなぁ…『奴』と言えばわかるかい?」
 
「まあ、そんなことはさして重要じゃない」
 
「君とお話がしてみたかったんだよ」
 
「昔はいつもひとりでいた探偵が入れ込んでいる助手くん、君に興味がある」
 
「そうだね…まず質問を受け付けようか。なんでもいいよ?スリーサイズでもなんでも教えてあげよう」
 
「この顔は素顔か?まあ変装すればどんな顔にでもなれるから、顔なんてあってないようなものだけど…まあ、そうだよ?」
 
「なぜ罪を犯すのか?君が思っているのとはちょっと違うな。最初こそただの暇つぶしでやったことだけど、今は探偵と遊ぶための道具でしかないよ。ナイフも銃も、権力も人間さえもね。それこそ怪盗の真似事だったそうさ」
 
「どう足掻いたって人間っていう生き物は同レベルの人間同士じゃないと話が合わないのさ」
 
「そういう意味では私と探偵はずっと独りだったんだ。だからこそ、こんなに面白い遊び相手が入れ込んでいる君に興味が湧いたんだ」
 
「次は私から質問するよ?君は探偵とどういう関係なんだい?」
 
「は…?え?君今なんて言った?恋人?嘘だろう?」
 
「その反応…本当みたいだね…」
 
「というか君、照れた顔かわいいな」
 
「なるほど…探偵が入れ込んでいる理由がわかった気がするよ。君は無垢なんだな」
 
「君のような人間は心の扉を気にせずこじ開けて入ってくるからな。人間同士のレベルなんて関係ない厄介な部類の人間だね」
 
「ああ、別に君を貶しているわけではないよ。私にとっては計画が狂う要素になりかねないから厄介な部類と言うだけさ」
 
「そうだねぇ…君がこちら側に来てくれると安心できるんだけどね?」
 
「先生を裏切れない?まあ、そういうと思ったよ」
 
「意外と男なんだね。かわいいばかりじゃないと言うことか」
 
「さあ、そろそろ君の彼女が心配する頃だ。良い子は帰る時間だよ?」
 
「そこのドアを出てまっすぐ、突き当たりを左を歩いていけば大通りにでるよ」
 
「今日のところはここでお別れだ。行くといい」
 
(足音)(ドアの開閉音)
 
「はあ…私としたことが、つい長話をしてしまったなぁ」
 
「あー、困った困った。私も彼を気に入ってしまったじゃないか」
 
「探偵の助手くんかぁ…こういうのは専門外なんだけど…いつかは盗もう」
 
「この私に出来ないことはないのだから」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
私の唯一解けない謎・外伝〜『奴』との会合〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
シス=リリシア
ライター情報
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