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温厚な姪っ子との日常
written by 松平蒼太郎
  • 膝枕
  • ほのぼの
公開日2021年09月22日 11:37 更新日2021年09月22日 11:37
文字数
1144文字(約 3分49秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
視聴者役柄
叔父
場所
自宅
本編
叔父さーん。これ、どこ持ってけばいい?

わかった。じゃ、その辺置いとくね。



あー、遺品整理って思ったより大変…

うん…おじいちゃん、本好きだったしね。

あっ、この本…おじいちゃんに昔読んでもらった絵本だ。懐かしいなぁ…

あ、そうなんだ。叔父さんも読んでもらったことあるんだ。

おじいちゃん、読み方上手だったしね。

あはは、そう。聴いてたらいつのまにか寝てた。

朗読の天才だったよね、おじいちゃん。

あ、そろそろお昼にする?

いいよ、叔父さんは休んでて。お昼はわたしが作るから。



お粗末様。まぁうどんだから、ゆがいただけなんだけど。

整理はちょっと休んでからにしよ。

あたし、食器洗ってくる。



叔父さん、何見てるの?

へー、写真?そっか。おじいちゃん、写真も趣味だったもんね。

どれもよく撮れてる。すごいなぁ…

けど人の姿はないね。風景写真ばっかり。

あ、そうなんだ。人より風景のが好きだったんだ。

そっちがおじいちゃんの使ってたカメラ?

へー、一眼レフかぁ。なんかカッコいいね。

叔父さんは使わないの?その一眼レフ。

そっか…流石に捨てるのももったいないし、記念に取っておこ。まだ見た目も綺麗だしね。

…叔父さん、もしかして眠い?

そっか。5時くらいから起きてやってたし、眠くなって当然か。

ん…しょっと。叔父さん、わたしの膝使う?

今枕のカバー洗ってて枕使えないでしょ?だから代わりに。

座布団?あれは座るためのものだから。

ほら、遠慮せずにおいで。別に嫌じゃないから。

急にどうしたって、なんとなく、ね。

まぁ彼氏ができたときの予行演習的な?

まぁ当分はできる予定ないけど。好きな人いないし。

恋愛、かぁ…興味はあるよ。

好きな人できたらどんな感じになるんだろって思ってる。

うーん…昔、初恋はしたことあるような気がするけど、ほとんど覚えてない。

覚えてないから実は恋してないって線もあるけど。

叔父さんは?何か恋愛話ないの?

叔父さん自身のでもいいし、周りの人のでもいいからさ。

え……失恋話ばっかりじゃん。なんかゴメン…

あ、うん……ありがとう。

そういうことなら、あたしも遠慮なく恋人探しできる。

結婚もできればしたいな。子どもも欲しいし。

うん…だからちゃんとそれまで元気に生きててよ。

そういや、おじいちゃんにも言われたっけな。

「自分が幸せになることが本当の親孝行だ」って。

父さんも母さんも亡くなるまで、あたしをこうしてきちんと育ててくれたしね。

大丈夫。もう引きずってないから。

まぁホントは彼氏なんていなくても、十分幸せなんだけど。

うん…こうして叔父さんとのんびり過ごして、一日を終えるだけでも十分ってこと。

わたし、叔父さんのこと大好きだからね。

もしかして照れてる?叔父さんもいい歳なのにね。ふふ…

からかってないよ。本当のこと言っただけ。

うん…時間は十分あるし、片付けはあとでゆっくりやろ。おやすみ…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
温厚な姪っ子との日常
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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