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双生の魔女は両側から旅人を追い詰めてくる
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • 人外 / モンスター
  • 魔女
  • 双子
  • ギャル系
  • 内向系
公開日2022年06月12日 17:58 更新日2022年06月12日 17:58
文字数
4553文字(約 15分11秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
魔女
視聴者役柄
旅人
場所
某所
あらすじ
魔女の洗脳から親友を救うため、魔法使いとなるべく旅をしていた貴方は、とある事情で自らの体の中に双子の魔女を住まわせていた。
特に悪さをしてくるでもないので、彼女たちを自分の中から追い出すことなくそのまま放っておいていたが、どうやら二人は腹にイチモツを抱えていたようで…?
本編
A.姉 B.妹 C.合体版


【Aパート】

A.旅人くーん…ここんとこずっと野営じゃなーい?

A.たまにはさー、あったかいお布団で寝たいとか思わないの?

A.えー?ケチケチすんなよー。それなりにお金は持ってんでしょー?

A.ふーん…魔女に洗脳された親友くんを正気に戻すために、ねぇ…

A.たしか最近のアレでしょ?魔女教に入信しないと救われないってやつ。なんか放送してたよねー、魔法使って。

A.あー、そうなの?親友くん、あれ以前に既に信者だったんだ。

A.あーね…そりゃいい具合に洗脳されちゃってるねー。可哀想に。

A.へー…美しいねー、男の友情ってのは。

A.魔法の才能のカケラもない旅人くんが、親友くんのために魔法使いになろうとするなんて。

A.でもさー、魔法だって万能じゃないよ?

A.そ。大体のことは何でもできるけど、条件次第では絶対に不可能なことだってあるし。

A.(ため息) 意固地だなー。せっかく心優しい女の子がアドバイスしてあげてるってのに。

A.え?ウチ?最初会った時言ったじゃん。旅人くんの願いを叶える魔女だって。

A.そーそー。妹ともども、廃業した魔法店にあった壺の中に閉じ込められてたんだけどさー、そこを旅人くんに助け出されたってわけ。

A.あん時、壺の蓋開けてくれてありがとね。まじ助かった。

A.そ。あとは自分の身体を取り戻すだけっつーこと。

A.あー…あーあー!質問が多い!多すぎなんだけど!

A.いい?順を追って説明すっから、一言一句聞き漏らすなよ?

A.まずあの壺の中に封印されてたのは、ウチら姉妹が魔女だったから。

A.そ。魔女を過剰に恐れた人たちがウチらを騙し討ちして魂ごと壺に封印したってわけ。

A.で、その壺は魔法店の倉庫にしまわれてたんだけど、そのお店も廃業して…

A.そこへたまたま魔法道具を物色しにきた君が壺の蓋を開けて、ウチらが解放されたってこと。ここまではOK?

A.うん。でも結局、壺に封印されてたのは魂だけだったから、依代(よりしろ)となる肉体が無くて今、君の肉体を賃借りしてるっつーこと。納得した?

A.いやいや!この流れで出てけっておかしくない⁉︎

A.君の身体から出たらウチら、魂だけの状態で彷徨うことになるんですけど⁉︎

A.ひど〜い…こんなに可愛い女の子をその辺にほっぽり出すんだ〜…えーん、えーん…

A.泣きまね乙ゆーなし。キレるよ?

A.あ、もしかして興味ある?ウチらの姿。

A.いやー、見たらめっさ驚くだろーなー!

A.なんせウチら、スーパー美人双子だし?

A.旅人くん程度の男ならコロッと堕とせる自信あるし?

A.おーい、無視して寝ようとすんなー?

A.付き合いきれねーとか思ってるっしょ。バレバレだっつの。

A.ま、いいや。さっさと肉体取り戻して旅人くんのこと、メロメロにしてやっから。

A.マジ楽しみにしててよ?絶対驚くから。

A.はいはい、そんじゃおやすみ〜。





A.寝たかな〜…うん、こりゃ完璧に寝てるわ。夢も見てねーし。

A.あー、あともうちょっとだなぁ〜…もっと旅人くんが魔力を蓄えてくれればもう少しで…

A.あ、そうだ………妹ちゃん?聞こえる?

A.あー、うん。頼みっつーか、旅人くんのことで…

A.そうそう。旅人くんがもっと魔力を体内に貯蔵できるようにしてあげて。

A.頼むよ〜。ウチらの復活がかかってんだからさ〜。

A.そそ。早く娑婆の空気吸いたいってゆーのとぉ…

A.旅人くんのこと、気に入っちゃったしね♪ にしし♪

A.ふふっ…なーに言ってんの?妹ちゃんだって旅人くんのこと好きなくせに。早くキスしたいとか思ってんでしょー?

A.あはは!妹ちゃんったら、ムッツリで可愛いんだからー!このこの〜!

A.ごめんごめん!そんな拗ねんなって!

A.とにかく!マジでお願いね。

A.この人、ウチより妹ちゃんの方に心許してるみたいだからさ。

A.うん…ウチ、しばらく寝るから。

A.意識の主導権、妹ちゃんに一旦全部預けるねー。

A.(あくび) つーことでよろ〜…おやすみ〜…





【Bパート】

B.あ……おはようございます、旅人さん。

B.はい…今は妹の方です。

B.それより昨晩は姉がご迷惑をおかけしました。

B.でも、その…悪気があるわけじゃなくて、姉さんは旅人さんと仲良くお話ししたいだけで…

B.あ、ありがとうございます…そう言っていただけると助かります…

B.あの…それで今日はどちらに…?

B.遺跡、ですか?それはどうして…?

B.へぇ…そうなんですね。大昔の聖女が使ったとされる聖骸布が眠ってるかもしれないから…

B.いえ、いいと思います。聖骸布も結局、魔力がないと使えませんし。

B.今の旅人さんなら、もしかしたら使えるかもしれません。

B.はい。魔法使いの才能がないのは最初の頃の話です。

B.今の旅人さんは、上位の魔法使いにも引けを取らないくらいの魔力量を保持していますので。

B.あとはその聖骸布の力があれば、親友さんにかけられた魔女による洗脳も解けるかもしれません。

B.はい。試してみる価値はあると思います。

B.わたしも旅人さんの助けになるよう、色々アドバイスしますから。

B.え?姉さんですか?しばらく寝ているとのことなので、当分は出てこないと思いますよ。

B.はい。姉さんよりは頼りないかもしれませんが、よろしくお願いします。





B.なんだか薄暗い場所ですね…

B.人が立ち入った気配もないですし、ちょっと気味が悪いです…

B.本当にこんなところに聖骸布なんてあるんでしょうか…

B.そ、そうですよね…それを確かめるために来てるんですもんね…

B.あの、旅人さん…つかぬことをお伺いしますが、旅人さんに彼女とかは?

B.い、いえ!ちょっと気になっちゃって…なんとなく…

B.い、いない…?そうなんですね。ということは、今はフリーってことですよね?

B.ソウナンダ…ヨカッタ。

B.い、いえ、何も!それよりあっちの方で何か強い魔力を感じます!

B.はい…もしかしたら、あちらの方に目的の物があるかもしれません。

B.いえ、なんとなく感じたことを言っただけですから。お礼なんて…

B.はい…でも、くれぐれも気をつけてくださいね?何があるか分かりませんから…

B.……本当に何があるか、分かりませんからね?




B.なんだか見るからにいかめしい箱が置いてありますけど…開けますか?

B.そ、そうですよね…開けないとここまで来た甲斐がありませんもんね…

B.え?開かない?封印でもかけられているんでしょうか…

B.あの、試してみたいことがあるんですけど…いいですか?

B.はい…まずは箱の上に手を置いてください。

B.次に、箱に触れている方の手に魔力を集中させてください。

B.そのままの状態で想像してください…旅人さんの手に、わたしたち姉妹の手が重ねられていることを…

B.ふふっ…成功ですね。

B.ありがとうございます、旅人さん。わたしの言うことに従ってくれて。

B.これだけの魔力があれば…わたしたち、復活できます。




【ABパート】

A.あー!娑婆の空気サイコー!つーか、マジ久々!数百年ぶりくらい⁉︎

B.そうだね…魔女になってからそれくらいは経ってるかも。

A.つーことで旅人くん…ウチら、おかげさまでしっかり復活できましたわー。サンキュねー♪

B.あの、本当にありがとうございます…魔女としての力も完全に取り戻せました。

A.いひひ♪ で、どう?ウチらの姿は?めっちゃ可愛いっしょ〜?

B.も、もう、姉さんったら…すぐ調子乗るんだから…

A.いーじゃん、いーじゃん!こうして旅人くんと、面と向かってお話すんの初めてなんだからさー!テンアゲするしかなくない⁉︎

B.それはそうだけど…はしゃぎ過ぎだよ。ほら、旅人さん困ってるよ?

A.だねー。さーて、肉体も取り戻せたことだし、何しよっかな〜♪ やっぱアレかな〜?ね、妹ちゃん?

B.うん…二人でヤるって決めたもんね。旅人さんのこと…

A.おっと、旅人くん?どこ行こうとしてるのかな〜?

B.旅人さん…まさか今、わたしたちから逃げようとしました…?旅人さんに限ってそんなことありませんよね…?

A.ねー、旅人くん…ホントウチら、これでもガチ感謝してんだよねー。あの薄暗い壺ん中から解放してくれて、話し相手にもなってくれて…

B.ずっと寂しかったんです。わたしたち、魔女だけど何も悪いことしてないのに、人間たちから言いがかりをつけられて封印されて…

A.そーそー…理不尽だよねー。旅人くんと出会う前は人間不信だったけどさー…旅人くんと出会って、身体賃借りして、色々話して…

B.そうです…わたしたちの冷え切った心を、旅人さんが溶かしてくれたんです。貴方のおかげで、わたしたちは救われました。

A.まー、最初は?肉体取り戻すためにコイツ利用してやろーって気しかなかったんだけどね?

B.でも貴方はわたしたちを人間として、女の子として扱ってくれた…それがとても嬉しかったんです。

A.だからさー…逃げんなよ?ウチらから…

B.そうですよ…わたしたち、貴方のことを心から愛しているんですから…

A.親友くん?そんなのどーでもいーよ。つーか、魔女に洗脳された時点でもう助からねーし。

B.はい…わたしたち自身がそうだから言えるのですが、旅人さんが思っているより、魔女の力は強大です。洗脳されたとあっては、もう助かる見込みは…

A.やーだよ。なんでウチらが手ェ貸さなくちゃいけないわけ?親友くん、自分から進んで魔女に洗脳されて、魔女教に入信したんでしょ?自業自得じゃん。助ける価値なしなし!

B.わたしもそう思います。その人、旅人さんが自分の身を削ってまで、助ける価値のある人のようには思えません…

A.もういいじゃん、そんなカス野郎のことなんて。旅人くんはウチらだけのこと見てればいーの。

B.旅人さん…もっとわたしたちを見てください。もっとわたしたちのことで頭をいっぱいにしてください。

A.旅人くんはぁ…ウチらにメロメロになってりゃいーの。そしたら気持ちいいこと、いっぱいしたげるよ?

B.わたしも覚悟は出来てますから…旅人さんを眷属にして、たくさんイチャイチャしたいです。

A.あははっ♪抵抗すんなって。魔女が二人がかりで押さえ込んでんのに、なんか出来るとでも思ってるわけ?

B.わたしたち、二人で一人の魔女ですから…二人揃えば、最強です。

A.さー、ヤろっか?妹ちゃん。いっぱいヤッて、彼と二度と断ち切れない絆つくろーよ。

B.うん、姉さん。二人で平等、半分こで、ね…?





【おまけ・Cパート】

A.はい、眷属化かんりょー♪お疲れちゃーん♪

B.き、気持ちよかった…?わたしは満足したよ…

A.いひひ♪ こんな美人姉妹と同時にヤれて満足できねー男いる?いねーよなぁ?

B.あ、その反応…まだヤり足りない?だったら…

A.おー、いいね、旅人くん。そうこなくっちゃ。実はウチらも奥の手があるんだよねー♪

B.うん…いくよ、姉さん…

A.オッケぃ、妹ちゃん…超・変・身!





C.ふぅ………これがあたしの真の姿って感じかな?

C.うん。あたしは二人で一人の魔女だから。

C.この姿なら、もう一戦できるね。

C.ダメだよ…逃がさない。君はあたしの眷属なんだから。

C.もう旅なんてやめて、あたしとここで暮らせばいいじゃん。ここ、静かでいいとこだし。

C.あ、聖骸布は…あったあった。でもベトベトになっちゃった。もうただの布切れだね、これ。

C.その辺にポイして…さてっと!張り切って第二ラウンド、イきますかぁ。

C.あ、あとで感想聞かせてね。姉と妹と、この合体バージョンと、どれが一番気持ちよかったか…

C.改めて…今日から君は旅人くんじゃなくて眷属くん。

C.眷属くんの好みのタイプに出来るだけ合わせるようにするから…ちなみにこれは、あたしからの特別サービス。

(咳払い)

A.これからウチらとよろしくしよーぜ、眷属くん♪
B.これからわたしたちとよろしくしてくださいね、眷属さん♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
双生の魔女は両側から旅人を追い詰めてくる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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