つらいことがあって不安になった彼女を、彼はぶっきらぼうですが、彼なりに一生懸命慰めてくれて……。
「元気がない彼女。理由をきかずに慰めてくれる彼氏」
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のぶっきらぼうな彼氏Verです。

#ぶっきらぼうな彼氏
#ぶっきらぼう精一杯の優しさ
#慰め

〇彼のアパート(夜)

　　　彼、彼女の隣に座り、彼女の様子を見る。
　　　いつもと違う彼女に、ガラにもなく気を遣う。
彼「……なんか、あったのか？」

　　　彼女、俯いたまま何も喋らない。

彼「話したくなけりゃ話さなくていーぞ……あ……
　む、無理に話すなって事だからな？」
　　　彼、ぶっきらぼうな言い方を訂正しながら彼女を気遣う。

　　　彼女、泣きそうになる。
彼「……!?　お、おい……そんな顔すんなって。
　泣かせるつもりじゃなかったんだからよ……」
　　　と、少々狼狽える。
　　　彼、彼女を落ち着かせようと、優しく頭を撫でる。

　　　彼、ゆっくり落ち着かせるようなトーンで、
彼「……大丈夫だ。
　……無理すんな」

SE　頭を撫でる音

彼「もっと、こっち来い……
　オレの肩に寄っかかっていいから」
　　　と、彼女の頭をそっと自分の肩に寄せる。

SE　頭を撫でる音

彼「お前……
　我慢……すんなよ？
　……つら、い……とか
　……苦しいんだったら……」
　　　彼、頭を撫でるのを一旦止め、

彼「……泣けよ。
　……我慢、すんな」
　　　彼、彼女の顔が隠れるように優しく身を寄せる。

SE　衣擦れ音

　しばらく・間

彼「……落ち着いたか？」
　　　彼、彼女の顔をチラと見る。

彼「お前、頑張りすぎなんだよ。
　てめぇの気持ちが溢れるまで我慢なんてしたら……
　特にお前の場合、脆いトコロあんだからよ……」

　　　彼、彼女をそっと抱き寄せる。

SE　衣擦れ音

　　　彼、耳元で、優しく、
彼「無理……すんな」

　　　彼、彼女の頭を優しく撫でる。

SE　頭を撫でる音

　　　彼、ゆっくりと、頭を撫でながら、
彼「余計な事……なんも考えなくていい。
　ただ、こうしてオレに抱きしめてられてろ……」

SE　衣擦れ音

彼「……黙って頭を撫でられていろ……」

SE　頭を撫でる音

　　　彼、彼女のつらさが自分の事のように感じながら言う。
彼「今は何もするな……
　……何も言わなくていい……
　いつも頑張ってるお前が……
　……つらい目に遭う事ねぇよ」

SE　頭を撫でる音

　　　彼、ずっと彼女の頭を優しく撫でながら、
彼「お前はそのままのお前でいいんだからよ。
　誰がなんと言おうと、お前の事をいっちばん知ってるのは……オレだ」

　　　彼、撫でる手を止め、耳元でそっと優しく言う。
彼「だいじょーぶだ……
　オレが言うんだから……間違いねぇ」

　　　彼、彼女の頭を再び撫でる。

SE　頭を撫でる音

　　　彼、しばらくの間、頭を撫でる。

　　　彼、ゆっくりしたトーンで、
彼「大丈夫……
　……大丈夫だ……」

　　　彼、次の言葉を探すように、少し間をあけて、
彼「つらいときは……逃げたっていい。
　……泣いたっていい」

　　　彼、しっかりしたトーンで、
彼「……けどな、絶対一人にはなるな。
　すぐオレのとこに来い」
　　　彼、さらに彼女を抱きしめなおす。

SE　衣擦れ音

彼「……お前の居場所は……」

　　　彼、耳元で、
彼「……オレんトコだ」

　　　彼、ゆっくりと頭を撫でる。

SE　頭を撫でる音

　　　彼、落ち着いたトーンで、
彼「大丈夫だ……
　……ずっとそばにいるからな」
　　　と、頭を撫で続ける。

SE　頭を撫でる音

彼「……頭くらい、いつでも、どんだけでも撫でてやっから。
　お前の事……ずっと抱きしめててやるから……」
　　　彼、彼女を抱きしめながら頭を撫でる。

SE　衣擦れ音

SE　頭を撫でる音

　　　彼、ゆっくりと落ち着かせるように、
彼「……大丈夫だ……
　大丈夫だ……」

SE　頭を撫でる音

　　　彼、静かに、
彼「……オレがいるからな」

　　　彼女、安心して眠った様子。

彼「……眠ったのか……？」

　　　彼、彼女が目を覚まさないよう、小声で話しかける。

彼「気ィ張りつめてたんだな……
　お前、頑張ってるもんな……」
　　　と、彼女にキスをする。

SE　軽いリップ音

彼「ゆっくり休め……
　……大好き……だ」

-END-

・台本（ゆるボイ！）
元気がない彼女。ぶっきらぼうなりだけど、懸命に慰めてくれる彼氏。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
神塚わひろ