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知的でクールな執事はわたしのために身体を張ってくれた
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • シリアス
  • 執事
  • 戦闘
  • 魔弾
  • 敬語
  • クール
公開日2022年10月16日 18:16 更新日2022年10月16日 18:16
文字数
2138文字(約 7分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
執事
視聴者役柄
お嬢様
場所
お屋敷
あらすじ
お嬢様はヤンキー執事の後輩である使用人に、とある相談を持ちかける。しかし、相談中に突如お嬢様は倒れてしまう。彼女が倒れたのは、その身体に巣食っていた悪魔がいたからで…?
本編
お帰りなさいませ、お嬢様。


今お風呂を沸かして
おりますので…


…?どうされました?
どうやら、浮かないご様子で…


先輩のこと、ですか…?


かしこまりました。
では、お嬢様のお部屋で
お話ししましょう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


なるほど…また先輩が
魔物相手に無茶をしたと…


ちなみにその時の相手は?


吸血鬼…そうですか。
先輩なら間違いなく、
殴り合いに持ち込む相手ですね。


いえ、先輩ならどんな
相手でも殴り合いに
持ち込むでしょうけど…


まぁでも心配要りません。
先輩はああ見えて、とても
頑丈ですから。


はい。どんな無茶も
やり遂げてしまう。
それが先輩という
男です。


全部力づくで野蛮
ではありますけどね。


それに先輩は誰よりも
お嬢様のことを思って
おいでですよ。


それはお嬢様も
ご存知のはずでしょう?


はい。お嬢様のためなら
先輩はどんな状況でも
必ず生きて帰ってきます。


そうですね…お嬢様の
執事となるまでは、
わたしは先輩と色々
やんちゃしてきましたから。


まぁ、それに関しては
おいおい話しましょう。


さ、お嬢様。まずは
シャワーを浴びて
さっぱりしてきて
くだs……お嬢様⁉︎


(お嬢様が倒れる)


どうされました⁉︎
しっかりしてください!


む……これは…!


お嬢様、まさか今度は
悪魔に…⁉︎


お嬢様…少しだけ
失礼致します!


(お姫様抱っこしてベッドに寝かせる)


まずは横にして、と…
さて、どうするべきか…


エクソシストを呼んでいる
暇は無さそうですね…


ん?お嬢様?


〜〜以下、悪魔(インキュバス)との対話〜〜


貴方…お嬢様に
取り憑いてる悪魔ですね。
何が目的ですか?


なるほど…お嬢様に
自らの種を植え付け、
子どもを孕ませると…


わかりました。
もう結構です。


貴方はわたしの手で
殺します。


まずはお嬢様の体から
出て行ってもらいましょうか…


〜〜以下、再びお嬢様との会話〜〜


(両手を叩く)


お嬢様?気が付かれましたか?


お嬢様…まずは今、
ご自分がどのような
状況に置かれているか
お分かりですか?


はい。その通りです。
お嬢様は今現在、
悪魔に取り憑かれています。


当然、悪魔はわたしの手で
処しますが…それには
お嬢様の協力が不可欠です。


はい。時間もないので手短に
指示を出します。


まずは服を脱いでください。
上から下まですべて。


躊躇っている場合では
ございません。
これは悪魔を誘き出すのに
必要不可欠な行為なんです。


どうかわたしを
信じてください。
お願いします。


ありがとうございます。
ではそのままゆっくり
脱いでください。


(覆いかぶさる)


お嬢様…とても良い身体を
してらっしゃいますね。


わたしに全て奪わせて
くれませんか?


無論、本気です。
冗談でこんなことは
言いません。


お嬢様…まずは
貴女のその麗しい
唇からいただきますね…


(悪魔が身体から飛び出す)


…かかりましたね。
わざわざご足労いただき、
ありがとうございます。


お嬢様の貞操が
他の男に奪われると
思って、焦って
出てきたのでしょう?


お嬢様に手出しは
させません。どうか
お覚悟を。


(銃声)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(息絶え絶えに)

お嬢、様…ご無事、ですか?


よかっ、た…意識も、はっきり
しているようですし、
安心、しました…


(咳き込んで吐血)


カハッ!ハァッ、ハァッ…


も、申し訳ありません、お嬢様…


先ほど少々無茶をしまして…


はい…悪魔を撃ち殺しました。
この魔弾が込められた拳銃で。


普通の人間がこれを使うと、
魔弾の魔力が体内に逆流して
とんでもない負荷がかかるんです…
ちょうど今のわたしみたいに。


(咳き込む)


本来は魔族が使用する代物
なんですが…魔物に惹かれやすい
体質のお嬢様を守るために
必要かと思って、極秘裏に入手
していました。


お嬢様…そのような顔を
なさらないでください…


先輩とともにお嬢様に
雇われた時から…
わたしの身は全て
お嬢様のモノとなったのです。


わたしは先輩のような
頼り甲斐のある男ではありませんが…
それでもお嬢様を守りたいという
思いは本物であるつもりです。


お嬢様が健やかな人生を過ごせる
ように、全力を尽くすと自分自身に
誓ったんです。


ですから…お嬢様が無事で
本当によかった…


大丈夫です…体内で魔力が
暴れているだけですから。
時期におさまります。


…お嬢様?今、なんとおっしゃい、
まし、た…?


(意識が落ちる)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここは…わたしの、部屋…?


あっ…お、お嬢様⁉︎
まさかわたしに膝枕を…⁉︎


も、申し訳ありません!
すぐ起きますので…!


(押さえつけられる)


うぐっ!お嬢様…なぜ…


…それは、申し訳ございませんでした。


はい…ご心配をおかけしました。


あともう一つ謝らねばならないことが…


はい…悪魔を身体の外に誘き出すため
とはいえ、お嬢様に襲いかかるようなことを
してしまって…


えっ…お、お嬢様?
使用人に対する反応として、
それはいかがなものかと…


良くありませんよ…
お嬢様にはいずれ、立派な伴侶が
できるんですから…
わたしなどに欲情しては…


お嬢様、いけません…
先ほどの続きなどと…


(デコピンされる)


…痛いです。何のつもりですか?


いえ、まったく。ソウイウコトは
これっぽっちも期待していません。


(ため息)


お嬢様もお人が悪い…
そんなふうに迫られると
わたしの心臓が…


(咳払い)


いえ、何でもございません。
それよりわたしはもう
大丈夫ですので…


はい、ありがとうございます。
少し休んでから、業務に
戻りますね。


…もちろんです。
お嬢様を残して
死んだりしません。
約束します。


(お嬢様、退室)


成長したな、お嬢様も…


わたしもまだまだということか…
執事としても、男としても…ははっ…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
知的でクールな執事はわたしのために身体を張ってくれた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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