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神社へ縁結びをお願いしに来たら、クラスメイトが巫女服を着ていた件
written by チョンマー
  • 告白
  • 甘々
  • クラスメイト
  • 巫女服
  • 初詣
公開日2025年01月03日 20:38 更新日2025年01月03日 20:38
文字数
1675文字(約 5分35秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
クラスメイト
視聴者役柄
クラスメイト
場所
神社
あらすじ
親の実家に里帰りに来たついでに、僕は近くの神社を訪れた。
初詣とちょっとした願掛けも兼ねて。
ここは縁結びの神様が祀られているというので、有名なところだから。

今年こそ、好きなあの子に告白できますように……そう願掛けして、お守りを買おうとすると、見覚えのある顔がそこに居て……
本編
……はあ~、はあ~。(手に息を吹きかける音)

さっむ~、カイロ貼ってても寒い……昨日までは、まだ暖かかったのに、なんて今日という日に限って冷え込むかな……。
しかも、全然客なんてやってこないし。暇だし。余計寒いんだけど。

うぅ……絶対、おじいちゃんには高額を請求してやる……。

あれっ、あそこにいるのは、客かな。珍しい。
まあ、寒さを紛らわすにはちょうどいいかな。


いらっしゃいませ。お好きなものをお選びください――

えっ、アンタ、同じクラスの……

そうよね? えっ? なんでこの神社に?

実家がこの近くで、今日は一人で初もうでにやってきた……。
どのあたりに住んでるの?

うちのすぐ近くじゃん……。
ウソ……そんなことあるの?
おじいちゃんのとこなら、知り合いにこうして働いているのも見つからないって思ったのに……。

あたし? あたしは、その……おじいちゃんが、この神社の神主で、あたしはそのお手伝いをしてて……。

そう、授与品って言うんだけど、こうしてお守りとかを売る、店番みたいなのをやってるの。

ちょっと、じろじろ見すぎじゃない?

その恰好はって、そういう決まりなの。
売り子はみな、こうして巫女服を着て、お客様をお出迎えするって決まり。
別に、好きで着てるわけとかじゃないから。

はぁ……だから、同じクラスメイトには見られたくなかったのに……。

ねえ、このことは絶対、学校の人には言わないで。
クラスメイトはもちろん、他の学年の子も、先生にも言ったらダメだからね!

なんでって、そりゃ……。
恥ずかしいじゃん。こんな格好してるって、他の人に知られるなんて。

巫女服、似合ってる……。
っ! 変なこと言わないでよ!

まぁ、その……気に入ってるから、嬉しいけど。

別に、何でもない!

あっ、写真撮るのも禁止だから。

当然でしょ? コスプレとかじゃないの。ちゃんとした仕事なんだから。
あっ……しまった、つい……。


これも、内緒だから。ここでバイトしてるってこと。
うちの学校、バイト禁止じゃん。おじいちゃんのお手伝い、という名目でこうして働いてるけど、実際のところ、アルバイトしてるのと一緒だし……その、お給料ももらってるし。

だから、絶対に言わないで!
その、お詫びはするからさ……何かを買いに来たんでしょ? あたしがおごってあげるから。

そんなことまでしなくていい? ちゃんと黙っててくれる……
ほんとに?

ほんとに、ほんとね?


それなら、良かった。

それで、買いたいものとかあるの?
破魔矢とか、御札とかは、さすがに要らないよね。

まぁ、無難にお守りとかどう?


えっ、それにするの? いや、いいけど。

縁結びのお守りなんて、いや、うちで祭ってる神様は、縁結びの神様だから、お守りもそういうのばっかりだけど。

アンタって、その……仲良くなりたいな、みたいな相手っているの?

いるんだ……そうなんだ。ふーん。

まっ、上手くいくように、祈ってあげる。


はい、800円になります。
ちょうど、ですね。ありがとうございます。


そういえば、おみくじは引いたの?

ちょっと見せてみてよ。


へえ、中吉。結構いいじゃん。

えーと、学業、日々努力すれば実る。
願い事、待てば叶う。
待ち人、早くに来る、備えよ。
恋愛、今の人が最上、迷うな。

へえ、おみくじ通りなら、上手くいきそうだね。


えっ、何、どうしたの。

売り子の仕事はいつまでかって?
今日は、お昼までの予定だけど。

終わったら、ご飯でも一緒に食べに行かないか?

別にいいけど……好きな人がいるんだったら、それ以外の人に誘いをかけるのはよくないんじゃない?

ねえ、聞いてる? 顔真っ赤だけど……。

だから、誘ってるんだ?
えっ……その、それって……。

あの、その……今は、仕事中だから。
食事のときに、話しさせて。
その、アンタの気持ちとか、あたしの返事とか。


あっ、そうなるね、うん。食事の誘い、OKします。


うん、そのころには終わってるはず。うん。待ってて。それじゃ、また後で。


うぅ……恥ずかしすぎて、顔から火が出そう……。
急展開すぎるんだけど……。いきなりデートだなんて。しかも、その、少し気になってた相手と。

どうしよう……こんなだらしない顔で、売り子なんてできるわけないじゃん。

今だけ、今だけは、客なんてやってくるなよ……昼までくるなー。昼までくるなー。お願いだからね、神様。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
神社へ縁結びをお願いしに来たら、クラスメイトが巫女服を着ていた件
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
チョンマー
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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