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近所に住むお姉さんはヤンデレスーパーヒーローだった
written by 松平蒼太郎
  • お姉さん
  • ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2232文字(約 7分27秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
待て、そこの悪党ども!これ以上の悪事はこのわたしが許さん!

わたしが何者か、だと?聞かれたなら答えないわけにはいくまい。

わたしはマキシウーマン!善良な市民の味方だ!

市民の生活を脅かす貴様らのような悪党は、このわたしが許さん!とうっ!

(高いとこから着地)

さて、悪党ども。その中に入っているのは銀行強盗で手に入れたお金だろう?

カバンを置いて大人しく警察に自首するといい。

(発砲される)

おっと、危ない。こんな至近距離で撃つなんて、わたしでなければ死んでいたぞ。

ちっ、下衆どもが…こんな犯罪を犯すなんて度し難い連中だ…

自首する気がないというのであれば仕方ない。

ここでわたしが正義の鉄槌を下してやる。そりゃああっ!



む、警察か。ほら、銀行強盗どもはここに縛っておいたぞ。早く連れて行くといい。

なに、大したことはしてないさ。感謝状も必要ない。

わたしは市民の生活を守れるならそれで十分だからな。

それではさらば!



こんにちは。お邪魔します。今日もお勉強?えらいね。

ってあれ?その絵って…もしかしてマキシウーマン?

へ、へー…そんなに好きなんだ、マキシウーマンのこと。

スーパーヒーロー、か…そんなに大したものでもないんだけどな…

ううん、なんでもない。こっちの話。気にしないで。

え?今度の日曜どこか遊びに行きたいって?

OK、いいよ。どこに行こっか?

あそこの公園ね。りょーかい。楽しみにしてるね。




そこまでだ、悪党。その手に抱えている子どもを離してもらおうか。

ふん…人質をとるとは卑怯な輩め。このマキシウーマンが成敗してくれる…!


うん、よく頑張ったな。えらいぞ。もう大丈夫だ。

わたしが親御さんのところに送りとどけてやろう。

っと、あの二人が親御さんか。ほら、行っておいで。

ん?あぁ、いや。大したことはしてないさ。市民を守るのがわたしの務めだからな。

それではわたしはこれで失礼するとしよう。さらば!



あ、あの子だ。こんなところで会えるなんてラッキー♪

ってあれ?あの隣に歩いてる女の子は誰…?

まさか…彼女?そんなことわたしには一言も話してなかったのに…

嘘だ…あの子が好きなのはマキシウーマンであって、あんな小娘じゃない…

これは何かの間違いのはず…ちゃんと確かめないと…!



お待たせ。それじゃ、行こっか。

今日はいい天気でよかったね。お散歩日和だ。

うん、ほんとに気持ち良い。お昼寝したくなるね。

ねぇ、一つ聞いてもいい?

このあいだ、君がわたしの知らない女の子と歩いてるのを見たんだけど、あの子は君の彼女?

そ、そうなんだ……もう本格的に付き合い始めたんだ…

ん?……それよりリンダさんはマキシウーマンについてどう思うのかって?

んー…そうだなぁ…正義の味方、ってくらいの認識しかないけど…

そっか、そんなに好きなんだ、マキシウーマンのこと。

強くて頼もしくてカッコいい、か……だったら……よし!

実はわたしね、君の言うところの……

(爆音)

え⁉︎なに⁉︎………あれって、まさかテロ⁉︎もう、こんな時に!

わたしと彼の大切な時間を奪うなんて…絶対に許さない…!

君は早く避難して!わたしはやらなきゃいけないことがあるから!



おい、お前ら。こんな真っ昼間によくもテロ行為なんて働く気になったものだ。

ちっ、問答無用か。だったらこちらも遠慮なくいかせてもらおう。

今のわたしは機嫌がすこぶる悪いのでな。手加減はできんぞ…!


ふん、こんなものか…口ほどにもない奴らだ。

世界に革命を起こすなんて、その程度の実力でよくもほざけたものだ。

ん…?き、君は…!なんでこんなところに…!

避難しろと言っでしょ!ここは危険地帯なのよ⁉︎

え?……そっか、見ちゃったんだ。わたしがマキシウーマンに変身するところを…

ふふ、あははっ!実はね、さっき君に正体を明かそうとしてたんだけど、ちょうどよかった!

そう、わたしリンダこそがマキシウーマン。

正義のためにこうして陰ながらスーパーヒーローとして活動してるの。

すごいでしょ?君が常日頃好きだ、カッコいいって言ってたマキシウーマンがわたしなのよ?

え?……マキシウーマンは悪人でも半殺しにしたりしないからお前は偽者だって、なんで?

なんでそんな酷いこと言うの?私がマキシウーマンなんだよ?

いつも君が話してたマキシウーマンなんだよ?どうして好きになってくれないの?

ち、違う!わたしは本当にマキシウーマンなの!信じて!

ッッ、そう…あくまでわたしを偽者だと言い張るのね。

ふふふ…あははっ!

(スーパーパワーで付近の物を壊す)

ねぇ…これでもわたしが偽者だって言い張るの?

君、わたしのことが大好きだって言ったよね?

なのになんで付き合ってくれないの?

そう…なら力づくで君のこと、奪うしかないね。

あら…泣いちゃった。脅かしすぎたかな?まったく、わたしがいないとダメなんだから♡

(少年の体を抱きしめて)

お〜、よちよち怖かったでちゅね〜、もう大丈夫でちゅよ〜。ずっと一緒にいまちょうね〜。

(キスしようと顔を近づける)

ほら、顔そらさないでね〜……そらすな。わたしの言ってること、わからない?

ねぇ、あんた、今の自分の立場分かってんの?

この場においてあんたは弱者でしかない。

弱者であるあんたは強者であるわたしに従うしかない。

ここまで言ってもわからないなら体に言って聞かせるしかないんだけど?

うん、いいこいいこ。最初からそうやって素直にうなずいてればいいの。

さ、ここはそろそろ人が集まるだろうし、場所を変えましょうか。

どこに行くのかって、そりゃあわたしたちの愛の巣に決まってるじゃない。

ふふ、そんなに怖がらなくてもいいの。

わたしに逆らいさえしなければ、ずっと可愛がってあげるからね…?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
近所に住むお姉さんはヤンデレスーパーヒーローだった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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