(待ち合わせ場所にて)

あ、いたいた。おーい！ここだよー！あ、気づいた気づいた。えへへっ。(走り寄る)

お待たせー！遅くなってごめんね。……いや、そこは「待ってないから大丈夫」って言うところじゃないの⁉︎

てか実際そこまで待ってないでしょ？…だよね、ビックリしたー。もう、驚かせないでよ。心臓に悪いじゃん。

それにしても君の身長が大きくて助かったよ。180オーバーだもんね。待ち合わせ場所の目印に最適だね。

ぐ、う、うるさいなぁっ！そりゃあ、わたしはチビだし、実際150以下だけどさ…

あー、身長の話はやめやめ！早く映画見に行こ！君のオススメの映画、早く見たいし。

(映画館にて)

うわー、やっぱ日曜日なだけあって人多いね。まぁわたしが君を見失うことはないし、大丈夫か。

え、逆に俺がお前を見失いそうだから手繋ぐぞって、うぐ、反論できない…

けどあんまり子ども扱いしないでよね。一応わたしたちカレカノなんだからさ…

もっとこう、ほら、なんというか、対等な関係でいたいじゃん？周りからは兄妹に見られるかもしれないけどさ。

もー、ほんとにわかってるの？返事おざなりすぎ。…うー、わかってるならいいんだけど…



(映画鑑賞後)

ね、ねぇ、なんでオススメの映画がホラー系なの…しかもめちゃくちゃ怖かったし、何あれ⁉︎

あんな真っ暗闇からいきなり人の顔が出てきたら、誰だってビビるよ！泣いてる人もいたじゃん！ヤバイよ、あの映画！

って、なに楽しそうにしてるの⁉︎可愛い彼女のビビリ顔が見れて満足って、わたしの顔じゃなくて映画見ろ、映画！

ふ、ふーん？どうせ、一人じゃ見に行く勇気がなかったから、わたしを誘ったんでしょ？君も人のこと言えないくらいにはビビリだよね。

って、頭なでるな！もー、やっぱり子ども扱いして！さっき言ったこと全然わかってないじゃん！

え、お詫びにアイス奢ってあげるからって、そんなので機嫌取れると思ったら大間違いですー。

しばらくは許してあげないんだから。あ、でもアイスはちゃんと奢ってよね。男に二言はない、でしょ？

(帰り道)

あー、アイス美味しかったー。君、けっこういいとこ知ってるじゃん。連れて行ってくれてありがと。

ねぇ、なにニヤニヤしてるの…？控えめに言って気持ち悪いよ。

ていうか、さっき子ども扱いしたこと、まだ許してないから。勘違いしないでよね。

ひさびさに抱っこしてあげようかって、また子ども扱いする…！もういい加減に……ひゃっ！ちょっと、いきなりなにすんの⁉︎抱っこしろなんて一言も言ってない！

え？……あ、うん、ありがとう…い、いや、そんなこと言われるなんて思ってもみなかったから…

わかった。それが君なりの愛情表現だっていうなら、わたしもそれを受け入れるよ。

考えてみればこうやって安心して身体を預けられるのも君だけだしね。じゃあ今日はこのまま家までよろしく！

・台本（ゆるボイ！）
低身長彼女とデート
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・台本制作者
松平蒼太郎