0
インシデント:必要因子の欠落による心身への影響
written by 零音リオリア
  • 告白
  • 甘々
公開日2021年06月20日 22:55 更新日2021年06月20日 22:55
文字数
1549文字(約 5分10秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
博士
視聴者役柄
助手
場所
指定なし
あらすじ
昔、「たった4度の勝利で神話を創った」
そんな馬がいた
彼女もそんな人だった
たった一度の大発見から次々と
新たな可能性を見出し、その名を
光の速さで世に知らしめた
その速度はとどまることを知らない
まるでタキオン粒子のように
世界を駆け抜けている
だが、僕はただ彼女の影を追う凡人
もう世界を駆ける彼女に
僕は必要ないだろう
さて…最後の弁当を届けに行くとしよう
本編
やぁ、助手君
いいところに来たねぇ
ちょうど新しい薬ができたころなんだ
ん?どうしたんだい?
やけに元気がないじゃないか

…は?おいおい
これが最後の弁当って
いったいなんの冗談だい?
え?やめる?ここを?
冗談…だよな?
…本気で言ってるのか?
どうしてだ?何が不満なんだ?
私が…私が無理難題を押し付けすぎたからか?
それならば改善する…だから、だから
ここをやめないでくれ…頼む…
…そうじゃない?じゃあ何故だ?
お、おい!まだ答えを聞いてないぞ!
(と言って腕をつかむ)
(払いのけられる)
…!そんな…待ってくれよ!
私には…私には君がいないと…!
(ドアが閉められる)
そん…な…
嘘だ…嘘だ…!(と言って泣きわめく)

~三日後~
(ドアが開く)
(弱弱しい声で)
やぁ…助手君…
どうしたんだい?
…忘れ物?
あぁ…そうか…
確か…君のものは…
この辺にまとめておいたはずなのだが…
(と言ってよろけながら立ち、ほこりのかぶった段ボール箱を持ち上げる)
はい…持っていきなよ…
(と言って段ボールを渡す)
あ、あと…
(と言って弁当箱を渡す)
とってもおいしかったよ

ん?どうした?
あぁ…私のことは気にしたくていい
ちゃんと栄養は取っているからね
(おなかが鳴る)
…食事をしていないだけだ
ちゃんと栄養は取っている
ほら…ここに残骸が…(と言って注射器を数本掴む)
っておい!冷蔵庫をあさっていったい何を…
は?作る?ご飯を?
何を言ってるんだ
もう君は私の助手でも何でもないじゃないか
なのになんで…

…はぁ、わかったよ
まったく君ってやつは…どうしてこうもお節介なんだか…
(と言ってほんの少し元気を取り戻す)
まぁいい、そういうことなら早く作ってくれ
ほら、は~や~くぅ~

(10分後)
おぉ、短時間でこんなに…!
(おなかが鳴る)
ふふ、言われなくても食べるよ
ではいただくとしよう
(と言って食べ始める)
ん~~!やはり君のご飯はおいしいねぇ
栄養も偏りがなく私好みの味で…
~5分後~
(食べ終える)
ごちそうさま
やはり君のご飯は格別だな
落ち着く味だ…
やっぱり、君を手放すのはもったいないが
君がここを出たいなら君の意思を尊重しよう
ただし…
(と言ってタブレットを操作し、ドアを全てロックする)
なぜやめようと思ったか、それをこたえるまでここから出すつもりはないよ
いやいや、別に君を閉じ込めようだなんて思ってないさ
ただ、君の口から理由を聞いてないからね
さぁ、早く答えたまえ
さもなくば、ホントに出さないよ

…は?私に必要ないから?
おいおい、一体何を言ってるんだ?
…天才の私には凡人の君が必要なさそうだから?
それに誰にも興味を持たれないから?
(ここから怒った声で)
…ふざけるな…ふざけるな!
(ビンタして倒れた助手を押さえつける)
一体だれが必要ないといった!
一体だれが君に興味を示していないといった!
一体だれのおかげで私が有名になれた!
一体だれが私の研究を支えたんだ!
(と言って泣き出す)
君がいなければ私の研究は成功しなかった
君がいなければ私はここまで有名になれなかった
君が私の才能を引き出してくれたんだ
君が…私という天才を創ったんだ…

それに…私はあの時から…
君が、私についてきてくれたあの時から…
私は…研究対象…いや、それ以上に君に興味津々なんだ
君の笑顔、仕草、料理…
君のすべてが好きなんだ
こんな研究以外に何の興味を示すことのなかった私に
初めて「恋情」というものを味わわせた君が好きなんだ
こんな生活力皆無な私を優しく支えてくれる君が好きなんだ
私は…たとえ…たとえ世界が君に何の興味を示さなくても私が興味を示してやる
たとえ世界が君のことを見ていなくてもわたしがずっと見続けてやる
たとえ世界が君のことを必要ないと言って蔑んだとしても私がずっと君のことを必要としてやる

だから…お願いだ…戻ってきてくれよ…
私のそばにいてくれよ…
私には…君が必要なんだ…
(と言って助手君の胸に顔をうずめて泣く)
…本当か?本当に…そばにいてくれるのか?
…ありがとう、やはり君は優しいな
(と言ってキスをする)
では…また、これからも末永くよろしく頼むよ、あなた
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
インシデント:必要因子の欠落による心身への影響
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
零音リオリア
ライター情報
 素晴らしい台本を生み出す神々にあこがれて
 この界隈に迷い込んだ凡骨の零音リオリアです
 主にヤンデレ・甘々系を書いています!
 しょーもない台本ですがよろしくお願いします!
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
零音リオリア の投稿台本(最大10件)