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ヤンデレ後輩天狗による恋の成就方法
written by 松平蒼太郎
  • 告白
  • 監禁
  • 学校/学園
  • 敬語
  • 学生
  • 後輩
  • 人外 / モンスター
公開日2021年09月09日 14:07 更新日2021年09月09日 14:07
文字数
2061文字(約 6分53秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
後輩
視聴者役柄
先輩
場所
学校、山奥
本編
せーんぱいっ♪お昼、一緒に食べませんか?

え、今日はクラスの友達と食べるから無理?

じゃあわたしもそこに混ぜてください。

むぅ…なんでですか!

わたしがいたら何か不都合なことでも⁉︎

冷やかされるから嫌だ?いいじゃないですか、別に。

実際、これから先輩の彼女になる予定ですし。

俺はそんなこと認めないって、はぁ〜…

相変わらず強情で意地っ張りですね。少しは自分の気持ちに素直になったらいかがですか?

ふ〜ん。ま、いいですけど。

今のところ、他の女が先輩に付き纏ってる様子はありませんし。

いえ、何もー?それより早くお昼食べないと次の授業始まっちゃいますよ?

ついてくる気かって、えぇ、もちろんです。

これを機に、先輩のお友達にわたしたちの仲を認めてもらいます。

先輩に拒否権はありませんから。時間もそんなにありませんし、さっさと行きましょう。



お疲れ様です、先輩。さ、帰りましょうか。

ずっと待ってたのかって、違いますよ。

わたしも今ちょうど部活が終わったとこなんです。

ついでに先輩を待っててあげようかなーって、まぁそんな感じです。

余計なお世話?またまた〜♪照れなくてもいいのに。

え?今日はお前のせいでずっと冷やかされっぱなしだったって、よかったじゃないですか。

モテないはずの先輩にもこんなに可愛い後輩兼彼女ができて、ようやく春が訪れたんですよ?もっと喜んでください。

へー…そこまで頑なに断るんですね。じゃあ仕方ないです。

悪いですけど、少し寝ててください。




おはようございます、先輩。

手荒な真似をしたことは先に謝っておきますね。

ここはどこかって、わたしの家です。

んー、まぁそうですね。山小屋といえば山小屋ですね。

ん?この格好ですか?わたし、見ての通り天狗ですので。

はい。一応言っときますけど、これ、コスプレじゃありませんからね?

タチの悪いドッキリ?あはは、本当にドッキリだと思います?外、確認してきていいですよ。

どうですか?完全に山の中でしょう?

あはは、こんな山奥で叫んでも誰も助けに来ませんって。

大体、先輩が悪いんですよ?

わたしを大人しく彼女にしておけばいいものを、無駄な意地張って突っぱねるから…

はい。それでわたしの住処にご招待したというわけです。

ちょっと強引に連れてきたのは悪いと思いましたけど、わたしも我慢の限界でしたので。

はい。だって先輩に好意を寄せている女の子がわたし以外に出てきてしまいましたから。

その女の子ってのが、わたしの親友です。

先輩も会ったことありますよね?あの子です。

人間にしてはとっても純粋で良い子で、一緒に過ごしててわたしも楽しかったです。

けどあの子は先輩のことを好きになってしまいました。

協力してくれって言われた時は目の前が真っ暗になりましたよ。どうすればいいんだろうって。

あの子を物理的に排除することは簡単でした。

けどやっぱり情が移っちゃって…手を下すことはできませんでした。

だからこうすることにしたんです。

先輩を行方不明扱いにして、ここに閉じ込めておけば、先輩は否応なくわたしのモノになる。

えぇ、もちろんあの子は傷つくでしょうね。

けどそれはわたしが慰めればいいだけの話。

これなら恋も友情も両立できる。完璧な作戦でしょう?

ふざけてません。わたしは大真面目です。

え?……はい、いつもここから学校に通ってます。

天狗を甘く見ないでください。ひとっ飛びすれば、学校なんてすぐ着きますから。

ここから帰せ?嫌です。

帰したら帰したで、どうせ先輩、わたしから逃げようとするでしょう?

あぁ、あと言うまでもないかもしれませんが、ここから逃げようとしても無駄ですよ。迷子になって行き倒れになるだけですので。

ねぇ、先輩…いい加減諦めてわたしのモノになってください。

どうせ人間でしかない先輩は、妖怪のわたしに勝ち目なんてないんですから。

さて、いつまでも駄々をこねられても面倒ですし、そろそろ始めましょうか。

何を始めるんだって、先輩のわたしに対する感情を好意的なものに変えるんですよ。

できます。わたし、天狗ですから。

はい、神通力を使って人間の感情をコントロールするんです。

媚薬も手錠も必要ない。この力一つあれば、それで十分です。

先輩…わたし、先輩のことが好きです。

初めて先輩と会った日のこと、ちゃんと覚えてますよ。

高校に入学した時、校舎で一人迷子になっていたわたしを先輩がクラスの教室に連れて行ってくれたんです。

わたし、結構容姿には恵まれてる方なんですよね。

下心ありきでわたしに近づいてくる男はたくさんいましたが、先輩からはそういうのがまったく感じられなくて…

先輩のさりげない優しさに救われて、すぐ好きになりました。即惚れってやつです。

普段はぶっきらぼうで、全然好意らしいものを見せてくれないから寂しくもありますけど。

先輩後輩として絡むのはいいけど、お前のことをそういう目で見たことは一度もない?

別に構いません。それくらい知ってましたし、今から好きになってもらえばいいだけの話ですから。

大丈夫です。特に痛みはありませんから。

自分の心の変化を楽しんでくださいね、せーんぱいっ♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ後輩天狗による恋の成就方法
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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