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【ヤンデレ】百物語を終えた幼馴染の様子がおかしい
written by ゆりらんたん
  • 幼なじみ
  • 妖怪
  • 同級生
  • ヤンデレ
  • 百物語
  • 人外 / モンスター
公開日2021年09月26日 11:36 更新日2021年09月26日 11:45
文字数
3181文字(約 10分37秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
幼馴染
視聴者役柄
幼馴染
場所
どこかの部屋
あらすじ
あなたと怪談好き幼馴染の相思相愛のお話。
本編
いよいよ百話目だね・・・

皆今日は集まってくれてありがとう。

皆の怖い話聞けて面白かったー。

どうして百物語なんてしようしたのって?

折角の夏休みだから夏らしいことをしたいなーって思って。

去年はさ、皆で肝試しに行ったじゃん?

だから今回は百物語でもやってみたいって思ったの。

百話目終わった後に何か起こるって言われてるけど起こるかなー?

・・・あはは、大丈夫大丈夫、どうせ迷信だって。

よーし、それじゃあ最後は主催者の私が話すね。


これはね、昔に今の私達みたいに夏休みに百物語をしていた子達の話なんだけどね。

百話目を終えた後に怪異が起こらないかなーって軽い感じで皆話を進めていった。

そして無事に百話目を終えたの。

蠟燭を消して、皆静まり返って怪異が来るのを待った。

でも何も起こらなかった。

皆やっぱりねって感じでその日は解散した。

でもね日が経つにつれて二人の男女の様子がおかしくなっていったの。

元々仲の良い二人で常に一緒にいるようになってたから周りも最初は遂に付き合い始めたのかなって思ってた。

でもその様子に違和感を感じる人が出てきた。

女の子の方は幸せそうな様子だったんだけど、問題は男の子の方。

前はノリがいい元気な男の子だったのに、

顔に生気が感じられない、感情表現も薄いまるで人形みたいな人になってたの。

流石におかしいと思ってその男の子に聞いても返ってくるのは当たり障りのない返事ばかり。

女の子に聞いても、いつも通りだよ、付き合いたてで幸せいっぱいなんじゃない?とか言ってはぐらかされる。

明らかに女の子が何かしている、前の百物語が原因ではと思った皆は、女の子がいない隙を見て男の子を近くのお寺に連れて行った。

お坊さんに見てもらった結果、男の子は怪異による呪いを受けてることがわかったの。

その場でお坊さんが呪いを解いたらいつもの男の子に戻った。

その子は酷くおびえた様子で顛末を話し始めた。

百物語の次の日に女の子が男の子の家に来てお話してたんだけど。

その女の子の眼を見た瞬間、彼女の言うことに逆らえなくなったらしいの。

最初は自我はあったけど体は自分のいうことを聞いてくれない、日を追うごとに自分が自分でなくなる感覚がしていった地獄だったって。

あと少し呪いを解くのが遅かったら・・・

とそこまで話した時、女の子がお寺にやってきた。

顔は怒り狂っていて、男の子を返せ、彼は自分のものだと言いながら襲い掛かった。

その様子を見たお坊さんが彼女も怪異に憑りつかれているってことに気づいたの。

襲い掛かってくる瞬間に、お坊さんがその女の子に憑いていた怪異も祓った。

そしたら暴れていた女の子はいつもの彼女に戻ったんだって。

原因はやっぱり百物語。

百話目を終えたときに起こる怪異、それらをまとめて青行燈って言うらしいんだけど、

今回は女の子の男の子に対する深い愛情が青行燈に憑かれたことで歪んで起こったことだったんだって。

皆とても怖い思いをしたけどその男の子と女の子は結局付き合って結婚までいったらしいよ。

二人にとっては恋のキューピットだったのかもね、あはは。


ってことでおーしまい!

百話目が怖いだけなのもあれだったからちょっとハッピーエンドにしてみたよ。

どうだった?

ちょっとだけ怖かった?なにそれー、ははは。

じゃあ蝋燭消すね、ふーっと。


(少しの間)


・・・皆大丈夫?

うーん、やっぱり何も起こらなかったね。

じゃあ片付けて変えろっか。

今日はみんなありがとう、お疲れ様ー。

あ、きみもありがとう、準備とか手伝ってくれて助かったよー。

残りの夏休みも楽しもうね、ばいばーい。


(少しの間)


おはよー、ようこそ私の家へ。

呼び出す形になっちゃってごめんね?

きみとお話ししたくてさー。

ささ、上がって上がって。

はい、お茶どうぞ。

どんな用件で呼んだのって?

そうだねー、もういきなり本題入っちゃうか。

話は単純だよ。


私のものになって?

もう我慢できないの。

きみが愛おしくて愛おしくて、誰にも触れてほしくないの。

ねぇ、いいでしょう?

・・・断る?どうして?

きみも私のこと好きでしょ?

私はずっと一緒にいたきみの幼馴染だよ?

だからわかるよ、きみは私のことが好き。

私もきみが好き。

相思相愛で何も問題はないよね?

どうしてだめなの?

・・・お前は幼馴染だけど違う?何が?

中身?お前は幼馴染の姿をした別人?

・・・あは

あはは

アハハハハハハハハハハハハハハ!!

よくわかったね、私が幼馴染ちゃんじゃないって。

上手くなりきってたと思うんだけどなぁ。

でも完全な別人ではないよ。

身体は間違いなくきみの大切な幼馴染ちゃん。

中身はちょっと変わってるけどね。

お前は誰かって?

うーん、私に特に名前はないんだけど強いていうなら・・・青行燈、かな。

その顔、何か気づいたみたいだね。

そう、あの百物語、その終わりに私が現れたの。

百話目の語り部のきみの幼馴染に憑りつく形でね。

幼馴染を返せ?嫌だよ、折角身体を手に入れたのに。

それに・・・これは幼馴染ちゃんが望んだことでもあるんだよ?

きみが欲しい、自分のものにしたいってね。

彼女結構黒い感情を抱えてるねぇ。

まぁそのおかげで私もこうしていられるんだけど。

どういう意味?いいよ、教えてあげる。

きみの幼馴染ちゃんはね、きみのことが好きなの。

きみを異性として好き、じゃなくてきみを自分だけのものにしたいってレベルの好き。

自分だけを見てほしい、自分だけを愛してほしい。

底なしの独占欲だね、よく今まで隠していられたと思うよ。

そういった負の感情は私たちにとって絶好の狙い目。

その感情が深ければ深いほど身体を手に入れた時によく馴染むの。

去年肝試しに行ったでしょう?そういったパワースポットに行くとね、影響を受ける人もいるの。

幼馴染ちゃんの場合は身体が怪異の影響を受けやすくなっちゃったの。

そして幼馴染ちゃんがした百物語の最後のお話、あの話で彼女と私が繋がる道ができた。

幼馴染ちゃんと物語の女の子、似ていたからねぇ。

物語の通りに怪異が起こる力は十分。

言葉ってね、そういった力があるんだよ、一つ賢くなったね、あはは。

さて、そろそろきみを私のものにしちゃうね。

さぁ、私の眼を見て?私だけを愛してくれる人になって?


・・・っ!!

なにそれ、お札?

お寺から貰ってきた?

ふーん、幼馴染ちゃんの様子がおかしいことに気づいてたんだ。

あのお話と同じようになるかもってその対策の準備してきたんだ。

幼馴染ちゃんを取り戻す?きみが?。

へー、結構色々持ってきたんだ。

・・・ふふふふっ、かわいいなぁもう。

ますますきみが欲しくなっちゃった。

・・・えいっ。

ふふっ、お札没収でーす。

そしてぁ・・・びりびりーっと。

きみの大事なお札びりびりに破けちゃったねぇ、うふふ。

どうしたの?お札が効果なくてびっくりしちゃった?

不意をつかれたときは私も驚いたけど、分かってしまえばそんなものは私に効かないよ?

幼馴染ちゃんのお話では青行燈は祓われたけど、現実はそんなに甘くないんだよねぇ・・・

さて、と。

どうする?他のも試してみる?

私はいくらでも付き合うよ。

必死なきみもかわいいなぁ。

きみの幼馴染ちゃんへの愛を感じるよぉ。

ほらほら、早く私を祓わないとお話の男の子みたいになっちゃうよ?

夏休みで時間は沢山あるからね。

きみが満足するまでやっていいよぉ?

あ、そうだ。ひとついいこと教えてあげる。

今回はね、幼馴染ちゃんと私が混ざる形で今こうしてここにいるの。

ベースは私だけど感情とかは幼馴染ちゃんに引っ張られてる感じ?

だからきみのことも愛おしくてたまらないの

そういう感じで深いところで交わってる私を祓ってしまったら・・・幼馴染ちゃんの魂はどうなっちゃうんだろうね?

試してみる?

・・・あれ?もういいの?折角色々持ってきたのに

ふふっ、観念したみたいだね。

大丈夫、すぐに私が好きで好きでたまらなくなるから

それじゃあ、私の眼を見て?

ふふふふふっ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【ヤンデレ】百物語を終えた幼馴染の様子がおかしい
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆりらんたん
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