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傲慢で天狗な先輩との山登り
written by ゆりらんたん
  • 先輩
  • ヤンデレ
  • 妖怪
  • 天狗
  • 人外 / モンスター
公開日2021年09月26日 11:38 更新日2021年09月26日 11:46
文字数
1353文字(約 4分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
先輩(天狗)
視聴者役柄
後輩
場所
あらすじ
傲慢でよく天狗になる先輩ときみとの登山をした時のお話。
本編
山頂から望むこの景色

やはり山はいいものだな、きみもそう思うだろう?

そうだろう、そうだろう

登る道が険しいほど登頂した時の感動は格別だ

特に成績優秀容姿端麗な完璧な私と一緒なのだから尚更だろう

はははっ、素直でよろしい

きみのそういう所好きだぞ、私は

・・・おや、顔が赤いぞ

まぁ私のような美人に好き、と言われたら照れるのも無理はないか、ははっ

また天狗になってるって?

ふふ、当たり前じゃないか

私のような完璧な存在が天狗でなければ誰が天狗になるというのだ?

うむ、分かってくれたか

さて、私はもうすぐ卒業できみとは離れてしまうが・・・

きみはどうするつもりだ?

登山は続けるかい?

特にこの山はいいぞ

自然は豊かだしきみを襲うような危険な動物もいない

たまには息抜きに来たらいい、安らぐぞ?

私は一緒に行けないのかって?

卒業したら家業を継がなくてはならなくてな・・・

残念ながらきみと一緒には行けないんだ

すまないな

・・・何?私がいないなら登山はしない?

何故だい?私は山の素晴らしさをきみに教えてきたつもりなのだが・・・

山はいいと思うけど一人で登山はあまり気が進まない?

そうか・・・それならば仕方ないな

・・・さて、そろそろ降りようか

今から降りれば夕方頃には帰路につけるな

さぁ、最後の登山を終わりにしようか

(少しの間)

ん?どうしたんだい

帰り道が間違ってる?

間違ってないぞ?こっちの道の方が帰り道としては近いんだ

完璧な私がそんなミスをするわけないだろう?

きみは私の後ろをついてくればいいんだ、分かったかい?

そうそう、分かればいいんだ

さて、そんな話をしていたらもうすぐ着くぞ

(少しの間)

さぁ、着いたぞ

どうした、変な顔をして

ここはどこかって?

私の実家だ

山の奥に何故私の実家があるか不思議かい?

さっききみが言ってたじゃないか

天狗、って

文字通りだ

私は天狗

諺ではなく本物の、な

なんだ?ひょっとして妖怪は伝承だけの存在だと思っていたのか?

残念ながら妖怪は現世に存在する

現に天狗の私がここにいるからな

まぁ絵でよく見るような鼻が長い天狗とは異なる種族の天狗だがな

その話は長くなるから今回はやめておこう

さて、きみをここに呼んだ理由だが…

天狗攫いというものを知っているかい?

簡単に言えば神隠しだ

理解できたかい?

そう、きみはこれからこの家で私と一緒に住んでもらう

私が卒業した後もきみがこの山に来てくれるならこんなことをする必要はなかったんだが・・・

私がいない間にきみが他の女に取られでもしたら・・・

ふふ、考えたくもないな

だからきみをひと時も離さないようにすることにした

なに、心配はいらない

学校やきみのご家族は私が上手く手を回そう

完璧な私にかかれば些細な事だ

だから安心してここに住むといい

言っておくが逃げられる場所ではないぞ?

天狗の案内無しでは絶対に入ることも出ることもできない秘境だ

どうしてこんなことを、か

簡単さ、きみだけは私から離れていかなかったからな

皆最初は私に憧れ近づいて来る

しかし私の完璧さを知れば知るほど、住む世界が違うと思った人間は私から離れていく

そんな中きみだけは最後まで私についてきてくれた

私の寂しさ、孤独さをきみは埋めてくれたんだ

そんなきみを手放したくない、そう思うのは自然だろう?

最初からこうすればよかったんだ

これできみは永遠に私のものだ、あははははははは!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
傲慢で天狗な先輩との山登り
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆりらんたん
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