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フェニックスの妻とともに永遠の時を過ごすことを余儀なくされた
written by 松平蒼太郎
  • 人外 / モンスター
  • ヤンデレ
  • フェニックス
  • 敬語
公開日2021年10月30日 18:11 更新日2021年10月30日 18:12
文字数
900文字(約 3分0秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
妻/フェニックス
視聴者役柄
夫/人間
場所
自宅
本編
あなた。お茶が入りましたよ。

はい、どうぞ。熱いから気をつけて飲んでくださいね。

はい?……うふふ、そうですね。

昔に比べたら白髪もシワもたくさん増えましたね。

けどいい歳のとり方をしたと思いますよ、わたしは。

はい。顔が少し丸みを帯びて、穏やかな顔つきになられて…

うふふ。そうやって朗らかに笑うことも多くなりましたし。

もう、あなたったら…そんなこと言わないでください。

まだまだ長生きするご予定なのでしょう?

あ…いえ、それは……はい。わたしはフェニックスですので…

人間と違って歳をとることはおろか、死ぬこともありません。

当然、容姿もこのように永遠に若いままです。

わかってはいたことですけど、やはり寂しいものですね…

えぇ。わたしは何も変わらないのに、あなただけはどんどん年老いていく…

どうしても取り残されたっていう感覚が否めなくて…

最期の時まで一緒にいる?

ありがとうございます。わたしもあなたが最期まで笑顔でいられるように、ずっとそばにいますから。

あなた?……身体が熱い?それって……

だ、大丈夫ですか⁉︎どうか気をしっかり保って!

えぇ、大丈夫です!わたしはここにいます!この手をしっかり握っててください!………あなた?

(大きく息をつく)

よかった、ご無事で何よりです。

あなたがこのまま死んでしまったらどうしようかと…

え?鏡を、ですか?はい、こちらに……

お気づきになられましたか?ご自分が若返ってることに。

これはどういうことだって…決まっています、わたしの仕業ですよ。

さっきのお茶にわたしの…フェニックスの体液を混ぜておきました。

あなたをみすみす死なせるわけにはいきませんでしたから。

はい。わたしの体液を飲ませれば、あなたもわたしと同じ存在になれるのではないかと思いまして…

どうやら実験は成功みたいです。うふふ♪

何を仰っているんですか、あなた?

わたしは最初からあなたを穏やかに見送るつもりはありませんでしたよ?

あなたはわたしの全てなんです。

不老不死で人々から拒絶されたわたしを唯一、受け入れてくれた人ですから。

あなたにはこれからわたしと永遠の時を過ごしてもらいます。

死なせるなんて論外です。

あなたの命は未来永劫、わたしが守り続けますから。

フェニックスの名にかけて、ね…?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
フェニックスの妻とともに永遠の時を過ごすことを余儀なくされた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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