センパイ。センパーイ？
起きてください。もう朝ですよ。

あ、今目があったのに寝たフリしないでください。
寒いのはわかりますが、布団に潜っていっちゃ駄目ですよ。
今日は一緒にお買い物に行ってくれるんじゃなかったんですか・・・？

はい、あと少しですね。そのくらいなら待ってます。
でも・・・私が手持ち無沙汰なので、センパイに耳かきしてあげます。
ほら、私は昨日センパイにしてもらいましたけど、センパイにはしてあげてなかったなぁって。
だからはい、膝枕ですよ。

（頭が膝の上へ）

思ったより乗り気ですね。
布団に潜ったままかと思ったんですが。
それじゃあ、お耳触りますよー。

（耳を触る音）

うーん、寒かったせいかお耳冷たくなっちゃってますね。
ちょっと温めましょうか。

（片耳ずつ息を吹きかける感じで）
はぁーっ。はぁーっ。

ぐにぐにっと。
意外とセンパイのお耳触るの気持ちいいですね。
癖になりそうです。

さっき暖房入れましたから、もう少しでお部屋は温まりますよ。
それまでの辛抱です。

よし、だいぶお耳も温まったみたいですし、お耳上に向けてください。

（頭回転）

うん、言われた通りにできてセンパイはいい子ですね～。
ああ、拗ねないでくださいよ。冗談です。
それじゃあ、耳かきしていきますよ―。

（耳かき）

うーん、それなりに溜まってる感じですかね。
センパイ私の耳かきするの好きだから、こまめに自分の耳かきしてるのかと思ってました。
もしかしたら、自分の耳かきをするより私のをすることのほうが多いんじゃないですか？

もしそうなら、センパイは私のことを弄ぶのがすきだったんですね。
語弊がある？ふふっ、わざとです。

散々恥ずかしい姿見せてしまったので、少しくらい痛い目を見てもらわないと。
センパイの耳かきが気持ちよかったのがいけないんです。

うん？私も耳かきが上手ですか。
そんなに経験があるわけでもないんですけどね。
それこそセンパイ相手にしたことがあるくらいです。

それでもセンパイを気持ちよくできでいるとすれば、それは・・・。
センパイの反応が面白いからですね。
ビクビクしてて面白いし、少し可愛いかもです。

ほら、このあたりコショコショしますねー。
ふふっ、気持ちいいみたいですね。
わかりやすいです。

（耳かき終了）

さて、こっちはあらかた取ってしまったのでおしまいです。
お耳に軽く息を吹きかけますよ。
ふぅーっ。

はい、反対側のお耳見せてくださいね。

（頭回転）

ふふっ、膝の上でモゾモゾ動かれるとくすぐったいです。
あ、お顔が私のお腹側に向いて暗くなったからって寝ちゃ駄目ですからね。
それじゃ、入れますよ。
動かないでくださいね。

（耳かき）

おっと、こっちも溜まってますね。
痒くはならないんですか？

センパイ意外とものぐさですからね。
私の耳かきしてもらっちゃってますし、
今度からは私が定期的に掃除してあげますね。

お、大物発見。
ガサゴソうるさいかもですけど、少し我慢してくださいね。
・・・はい、取れました。

センパイが耳かきするのにハマるのもわかるかもしれません。
目に見えてきれいになっていくの、楽しいですね。

うん？センパイ寝てません？
大丈夫ですか？ならいいですけど。
この後お買い物に行くんですから、寝ちゃ駄目ですよ。
一度寝るとなかなか起きないんですから。

大物は取ったし、残った汚れを・・・
カリカリカリカリっと。

（耳かき終了）

はい、終わりです。
む、センパイ。

（さっきよりも強めに）
ふぅーっ。

起きましたかセンパイ。
起きてたってその言い方絶対寝てたときの言い方ですよね。

はい、起きた起きた。
部屋も温まりましたし、お布団から出てきてください。
ご飯用意しますから、食べたらお買い物行きますよ。

一日ちゃんと付き合ってもらいますからね、センパイ♪

・台本（ゆるボイ！）
寒い朝に起こしてくれる後輩の耳かきの話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
魚河岸