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傲慢を司る悪魔は俺の過去を全て理解した上で、俺のことを手に入れようとしている
written by 松平蒼太郎
  • 告白
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • 人外 / モンスター
  • 悪魔
  • 自信家
  • 惚れ薬
  • サバサバ系
公開日2022年01月08日 06:27 更新日2022年01月08日 06:27
文字数
1294文字(約 4分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
悪魔
視聴者役柄
人間
場所
某所
本編
よっ。危ないとこだったね。

暴食ちゃんに不用意に近づくと、魂全部食われちゃうぞー。

しかも食われた分は二度と戻ってこない。

やー、おっとりした感じなのに怖いね、あの子。

ん、まぁね。助けたのはあたし。

君に死なれると困るからねー。

は?何言ってんの?

このあたしにできないことがあると思う?

魂の総量を戻すくらい朝飯前だよ。

あはは!褒めても何も出ないぞー?

うん…ま、たしかにね。

あたしらは上級悪魔の中でも最上位だからねー。

そう…人間を罪に駆り立てるって言われてるのが、傲慢・嫉妬・憤怒・怠惰・強欲・暴食・色欲の七つの感情。

それらの象徴があたしらってわけ。

人間の悪の根源を司ってるんだから、凄くないわけないよねぇ?

で、その七人の悪魔の中でも特にすごいのがこのあたし、傲慢。

そこらじゅうの下級悪魔なんて、束になってかかってきても指先一つで消し飛ばせるし。

天使や堕天使だって、何体も葬ったことがある。

神が相手だったら?

勝てるよ。このあたしなら。

そう…あたしは悪魔の中でもエリート中のエリート。

だからさぁ…こんな最高の悪魔に目をつけられたこと、光栄に思いなよ。

ふふっ…そろそろ毒が身体ん中に回ってきた?

察しがいいねぇ。

そうだよ。さっき魂の総量増やす時に、一緒に毒も仕込んどいた。

まぁ安心しなよ。惚れ薬みたいなもんだから。

君はすぐにあたし以外のモノに見向きしなくなる。

そこに抱えてる重い過去だって全部忘れられる。

知ってるよ。何もかも。

高位の貴族の家出身なのに、三男坊だったがために、口減らしのためにさっさと家を追い出されて…

しかも後で、悪魔の血を引いてるっていう、あらぬ疑いをかけられて国から命まで狙われて…

で、命からがら逃げ出した先で恋に堕ちるけど、あえなく他の男にその好きになった女をとられて絶望。

そんな君を見出し、お母さん代わりに育ててくれた魔女もいたけど…

国に殺されちゃったね。魔女狩りって名目で。

だから君は世界そのものを憎むしかなかった。

目に映るもの全てが敵。それが今の君。

ふふふっ…筋金入りの不幸っぷりだ。

ここまで不幸だと笑えてくるよ…!

まぁ落ち着いて。

そのために、あたしら悪魔をまとめて呼び出したんだろ?

すごいねぇ。まさか七つの大罪を司る悪魔、全員を召喚するなんて。

この際だから君の罪、教えてあげようか?

あー、それは違うね。

世界に復讐することは罪じゃない。

君の罪は…あたしら全員を自分に惚れさせちまったってこと。

ふふっ♪君にとってこの展開が予想外だったのは分かるよ。

君はあくまで、あたしたちの力を利用するだけのつもりだった。

けど、全員を虜にしてしまった。どーする?

態度はっきりさせないと…あたしらもおさまんないよ?

あははっ!ま、こんなこと言うのも今さらだけどね。

君はもう、あたしのモノになるんだから。

あたしの眷属になってくれた暁には、万能の力を与えてあげる。

それこそ、世界の全てを滅ぼせるくらいの、ね?

ふふっ、その強がりはいつまで保つことやら。

もっと傲慢になりなよ。

あたしの力が手に入るんだから。

安心しな。君の罪はこのあたしが許してあげる。

ゆっくり目を閉じて…身体の力を抜いて…

そう…身体の中に流れるあたしの力に全部を委ねて、ね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
傲慢を司る悪魔は俺の過去を全て理解した上で、俺のことを手に入れようとしている
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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