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聖騎士の少女が天に昇ろうとする私をこの世に縛り付けるために暗黒騎士となった
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 同棲
  • 純愛
  • 敬語
  • 片思い
  • 少女
  • ヤンデレ
  • 年下
  • 騎士
  • 束縛
  • 狂愛
  • 闇堕ち
公開日2022年03月07日 05:39 更新日2022年03月07日 05:39
文字数
1869文字(約 6分14秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
騎士
視聴者役柄
神父
場所
教会
本編
ただいま、神父さま…

はい…今戻りました。

あ、ええと…この目は、その…

はい…戦(いくさ)で片目、失っちゃって…

いえ、これくらいは別に…

わたしはたかが片目ですし…

わたしよりもっと悲惨な状態の人だってたくさん…ひゃっ!

(抱きしめられる)

し、神父さま…苦しいですよ…

ごめんなさい、心配かけて…

でもお陰で祖国は守ることができましたし…

これくらいは安いものですよ、えへへ…

はい…きっと神父さまが一生懸命祈ってくださったからですね。

こうしてなんとか無事に帰ってこれましたし…

えっと…それでまた、ここでしばらくお世話になります。

はい…ありがとうございます。

また神父さまと一緒に暮らすことができて、わたしも嬉しいです。

改めて、よろしくお願いします。




129、130…!

ふぅ…これで素振りは終了…

あ、神父さま。おはようございます。

え、えぇ…?

いえ、これくらい大したことないですよ。

怪我もほぼ完治してますし、剣の素振りは日課ですので。

むしろ回数自体は抑えめにしてますし、全然大丈夫です。

はい…お気遣いありがとうございます。

でも本当に大丈夫ですから。心配なさらないでください。

ふふっ、はい。

では、お言葉に甘えて湯浴みさせてもらいますね。

あ、タオルもありがとうございます。

はい、終わったら朝食ですね。

神父さまお手製の料理、楽しみにしてます。




あ……すみません、お邪魔でしたか?

いえ、その…神父さまは信心深いお方だなぁって。

こう言ってはなんですが…

わたし、神父さまの神様へ祈りを捧げてる後ろ姿が好きなんです。

なんだか神々しいっていうか、神父さま自身が光そのものになられたというか…

あはは…上手く言葉にできないですけど…

要するに、神父さまはとっても素敵だってことです。

わたしもお隣で祈り、捧げてもいいですか?

はい、ありがとうございます…

…なんだか羨ましいなぁ。

いえ、なんでもありません。

ごめんなさい、独り言を言ってしまって…

黙ってお祈りしますね…




神父さま。こちらの洗濯物はここに干しておけばよろしいですか?

はい、分かりました。ありがとうございます。

…あれ、神父さま?どうかされたのですか?

神の使い…?いえ、わたしには何も見えませんが…

え…そんな縁起でもないことを言わないでください!

神父さまはお若いんですから…!

まだまだ生きてもらわないと…!

え……神父さま⁉︎ 大丈夫ですか⁉︎

しっかりなさってください!早くお医者さまを…!




神父さま…お加減はいかがですか?

え…だからそのようなことは…!

嫌ですよ…神父さまが死ぬなんてこと、考えたくもありません…

わたしを親代わりに育ててくれたのは、神父さまじゃないですか…

騎士として立派に役目を務められたのも、全て神父さまのお陰なんです。

神父さまが居てくれたから、わたしは戦から無事に帰ってこれたんです。

神父さまがいなくなったらわたし、どうすれば…

嫌です…そんな弱気なこと、おっしゃらないでください…

神父さま?……また寝ちゃった…

どうしよ…このままじゃ、神父さまが死んじゃう…

…神の使い。そうだ、そいつが神父さまを連れて行こうと…!

ダメ…そんなの絶対許さない…!

神であろうと、わたしからこの人を奪おうとすることだけは許さないんだから…!




神父さま、お目覚めになられましたか?

よかった…生きててくれて本当によかった…!

…?どうされました?何か気になることでも?

あぁ、これですか。わたしも初めて見えました。

これが神の使い…天使、というやつですね。

はい。神父さまを連れて行こうとしたので、滅多斬りにしてやりました♪

天の国なんていう訳の分からないところに、わたしの大切な神父さまを連れて行かせるわけにはいきません。

ふふっ、いやですね…

わたしから邪悪な気配がするだなんて…

ちょっと悪魔の力を借りただけじゃないですか。

黒魔術というのは専門外だったので、悪魔を呼び出すのには苦労しましたが、なんとか成功しました。

神の使いとやらが来る前に、間に合ってよかったです♪

あはは!何を仰るんですか!

今だからはっきり言いますけど…

わたし、神父さまのこと大好きですよ。

だからホントは神様に嫉妬してたんです。

神父さまはわたしより神様ばかり見てるから…

すごく妬ましくて…神様さえいなければって思いました。

はい。悪魔に魂を売り渡してでも、神父さまのことは渡したくありませんでした。

もう聖騎士じゃなくて暗黒騎士ですね、わたし…

神父さまはこんなわたしでも愛してくれますか?

…愛してくれますよね?ね?

(キス)

わたし、もう貴方を離したりしません。

片目でしか愛しい貴方を見ることができないのは残念ですが…まぁそれは仕方ありません。

神の国になんて行かなくていいです。

わたしとずっとここで暮らしましょう…?

貴方のためならわたし、なんだってしますから…ね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
聖騎士の少女が天に昇ろうとする私をこの世に縛り付けるために暗黒騎士となった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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