ようやく見つけた……もう、こんなところで何してたの？
私、君に「今日は家から出ちゃダメ」って言ったよね？それなのにどうして、君はこんな路地裏にいるのかな？
さっきは本当にびっくりしちゃったよ……家に帰ったら、君が何処にも居なかったんだもん。
しっかり縛っておいたはずの縄も解かれてるし、君ってそんな事をするイケない子だっけ……？
前にも言ったと思うけどさ、私の言う事が聞けなかったら──そう、お仕置き。
私だって本当はこんな事したくないよ……でも、いう事を聞いてくれない君が悪いんだからね？
家でならとっても激しいのが出来るかもしれないけど、ここじゃ人が集まっちゃうかもしれないからね。
それじゃあひとまず、君が窒息するギリギリまでキス……しよっか？


はぁ……はぁ……ごめん……ちょっとだけ、夢中になり過ぎた……あぁ……君も苦しそう……どうだった……？
誰かに見られるかもしれないって思いながらするキス……これはこれで、悪くないでしょ？
ふふ、君も嬉しそう……でも、これじゃお仕置きになってないね──だからさ、はやくお家に帰ろう？
だってそうすれば、いつもみたいに君の事、いっぱい虐めてあげられるからね♪
君が「お願いもうやめて」って目に涙を浮かべて懇願するの、可愛くて大好きなんだ……だからさ、今日も君の可愛い顔、私にいっぱい見せて？
うん、それじゃあ急いで帰ろっか……って、どうしたの？
「喉が渇いてるから飲み物を買っていきたい」……それくらいなら別に良いよ。
これじゃあ、帰る前にコンビニに寄り道しよっか♪

ただいま～なんか気付いたら、飲み物以外にも色々と買っちゃったね。
え……買ってきた物、片付けといてくれるの？
ありがとう、それじゃあお言葉に甘えちゃおうかな。
それじゃあ私は、君が片づけをしてるうちに「お仕置き」の準備をしておくからね。
今日もいっぱい可愛がってあげるから、楽しみにしてよね♪

おまたせ……ほら、もう準備できてるよ。
あ……それ、さっき買ってきた飲み物、持ってきてくれたんだ。ありがとう、それじゃあ早速いただこうかな。
うん、やっぱりこのお茶とってもおい、し……い……ね……
あれ……なんか、急に眠く……ねぇ……これ、なんか……いつもと、ちがう、あじ……

（倒れる音）


ん……あれ、ここ……私、さっき急に寝ちゃって……ってなにこれ、どうして私、手錠なんてされてるの……？
それに何だか、体が──あ、君……ねぇ、私に何をしたの？
君がくれたお茶を飲んだ後、急に頭がぼんやりして……それにこの手錠……って、ちょっと待って、急に……きゃあ！？

はぁ……はぁ……キス、きもちいい……でも、なんだか変だよ……
いつも君にする時よりずっと気持ちいいし、それになんだか、どんどん体が熱く……ねぇ……私に何をしたの……？
「飲み物に薬を入れた」……ふーん、そういう事しちゃうんだ……君、そんな事して──きゃあ！？
や、やめ……急に触るの、だめ……お願い……それ、やめて……え？
「いつもアナタがしてくれたから、そのお返し」……？
ご、ごめんなさい……今までしたこと、ちゃんとあやまるから、だから……ダメ？
なんで……えっ……怒ってる訳じゃない？私の事、ずっとこうしたかった……？
じゃあ、今までのぜんぶ、わざと私にやられてたの……？
ねぇお願い、なんでもするから……これ、手錠外して……約束するから……
ありがとう、それじゃあ──よくも、よくもこんな事をしてくれたわね！
って……え、なんで……アナタの腕、ちっとも押し返せない……うぅ……や、やめ……なんでもないから……
え……暴れたからお仕置き？ご、ごめんなさい……それだけは……？
「なんでもするって言ったのはアナタだから」……ねぇ、ちょっと待って……きゃあ！
その注射……なに……なんだかさっきより、体、熱く……力も入らない……やめて……お願いします……もうやだ……やめて……お願いだから……

おねがい、します……もう、やめて……

・台本（ゆるボイ！）
Yellow Lily ─ヤンデレ王子様系彼女を分からせる─
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹