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ヤンデレ高身長王子様系イケメン女子が共犯者になったせいで逃げ道を塞がれる
written by 平 朝臣
  • シリアス
  • ホラー
  • ヤンデレ
  • サイコパス
  • 高身長
  • 王子様系
  • イケメン女子
公開日2022年08月28日 20:05 更新日2022年08月29日 00:43
文字数
1793文字(約 5分59秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ヤンデレ高身長王子様系イケメン女子
視聴者役柄
彼女を事故で殺めてしまった青年
場所
人気のない場所
本編
#背後、通常距離

...おや?

どうしたんだい、君。

そんなに、キョロキョロして。

端から見ると、不審者の振る舞いにしか見えないぞ?

SE:リスナーが慌てて振り返る音

#正面、通常距離

#余裕のある笑みを浮かべながら

...って、そんなに狼狽うろたえなくても、いいじゃないか。

今は、君と私以外、ここには誰もいないからね。

だから、君が、何かやましいことを隠していたとしても、心配する必要はないというわけさ。

例えば...そう...。

SE:衣服が擦れる音

#左耳、5cm、囁き

君がちょっとした喧嘩で、付き合ってた彼女を突き飛ばしたら、打ち所が悪くて、そのまま死んでしまったりとか...ね...。

SE:衣服が擦れる音

#正面、通常距離

#ほくそ笑みながら

...フフフ...だから、そんなに狼狽ろうばいしなくてもいいと、言ったじゃないか。

なにせ、この事実を知っているのは、加害者である君...。

そして、偶然、犯行現場を目撃し、その後の死体処理や証拠隠滅に協力した共犯者の私以外には、存在しないのだからね。

...ん?

何か、気になることでもあるのかい?

...どうして、共犯者になったのか、だって?

フフッ...君も、鈍感だなぁ。

そんなの、一つに決まっているじゃないか。

SE:衣服が擦れる音

#右耳、5cm、囁き

私が、君を...愛しているからだよ...。

誰よりも、何よりも...。

君だけを、ね...。

SE:衣服が擦れる音

#正面、通常距離

実は、私も、前々から考えていたんだ。

どうしたら、あの女を、キミの隣から消し去ることが出来るのかということをね。

とはいえ、ただ単純に消し去るだけでは不十分だ。

それでは、遅かれ早かれ、お縄につくことが分かり切っていたからね。

だからこそ、『一つの痕跡も残さず』、消し去ることに拘ったのさ。

あの女の血、骨、肉...いや、遺伝子すら検出されないように...ね。

そのために、解体や薬品の知識を仕入れて、用意周到な計画を練ったつもりだったんだが...。

フフッ...いやはや...まさか、こんな結末を迎えるとは、思いもよらなかったよ。

私よりも先に、君があの女を殺してしまうだなんてね。

...でも、これはこれで、僥倖ぎょうこうとも言えた。

何故なら、これをきっかけにして、キミと私の間には、決して断ち切ることの出来ない繋がりが生まれたのだからね。

これで私達は、まさに一蓮托生の関係となれたというわけだ。

そういう意味では、君に感謝しないといけないかもしれないね...フフフ...。

#からかうように

...って、こらこら...そんな暗い顔をしなくてもいいじゃないか。

別に、君が、気に病む必要はない。

今回の事件の首謀者が、私一人という偽の筋書きは、既に完成されている。

だから、もし発覚したとしても、法廷ではそう証言すればいい。

そうすれば、少なくとも、君の罪は軽くなるだろうし、裁判官や世間の同情も得られるはずだ。

もちろん、君が罪悪感から自首・自白してしまうことも考えられるが、君の性格からしてそれは考えづらいだろう。

何故なら、君は、良くも悪くも小心者だからな...。

SE:衣服が擦れる音

#左耳、5cm、囁き

そう...君は、私を狂った人間と認識できる程度には、正常な思考の持ち主だ...。

けど、一方で、私のおかげでバレなければ、それが一番だと考えている...。

フフッ...なんて、まさか、そんなはずはないだろうなぁ...?

君...。

SE:衣服が擦れる音

#正面、通常距離

ふぅ...。

ま、君の本心を暴くのは、これくらいにしておくとしようか。

...あぁ、そうだ。

もう一つの可能性を、忘れていたな。

それは、君が罪の意識に耐え切れず、自殺してしまうということだ。

これなら、君一人で、あらゆるものから逃亡出来るだろうな。

...だが、そんな甘いことを、私が許すとでも思ったか?

当然、私も、跡を追わせてもらう。

君一人だけが、あの世へ行けると思ったら、大間違いだ。

たとえ、君が黄泉よみへ逃げ込もうと、私は、絶対に捕まえてみせるからな...フフフ...。

さて、と...。

それじゃ、私は、ここで失礼させてもらうよ。

まだ、あの女の解体作業が終わっていないからね。

SE:リスナーがイケメン女子を抱き締める音

おっ、と...。

#右耳、10cm、余裕のある微笑を浮かべながら

フッ...どうしたんだい、君...。

いきなり、私を抱き締めるなんて...。

...私が、君を裏切ったりはしないのか、って...。

フフッ...そんなこと、するわけないだろう...?

さっきも、言ったじゃないか...。

君と私は、一蓮托生だって...。

SE:衣服が擦れる音

#右耳から左耳に移動しながら

んっ...はぁ...。

#左耳、5cm、囁き

だから、君は、何も心配しなくていい...。

私が、ずっと、ずっと、ずぅーっと...君を、守ってあげるからな...。

フフフ...フフフフ...。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ高身長王子様系イケメン女子が共犯者になったせいで逃げ道を塞がれる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
平 朝臣
ライター情報
タイラ トモオミ
 初めまして。
 平朝臣と申します。
 ヤンデレを題材にしたシリアスな作品が多めですが、耳かき系も少数ながらありますので、どうぞお楽しみください。
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