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彼女との初体験を前にした主人公の相談を受けてる女友達が、なぜか徐々に煽り始めて・・・「悪いのは」
written by タナカジロー
  • からかい
  • 罵倒
  • 切ない
  • 色仕掛け
  • 挑発
  • 女友達
  • 同級生
公開日2022年10月15日 16:35 更新日2022年10月15日 16:35
文字数
2707文字(約 9分2秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女友達
視聴者役柄
彼女のいる男性
場所
聞き手の家
あらすじ
女友達に初体験の相談をするあなた。女友達の態度はどんどん挑発的になっていき、やがて・・・
本編
うんうん、なるほどね。
彼女との初体験を前に、緊張しすぎてどうしたらいいかわからない・・・と。
それで今日、1日中、悩んでたんだ。


いや、悩みをちゃんと言えるのはとってもいいことだと思うよ。
でも、それって女友達に聞くタイプの悩みかな?


まあ、強引に聞き出したのは私だから、悪いのは私なんだけどさ。


君が今日、大学でずっと落ち着かない様子で、気になっちゃってさ。
そのくだんの彼女とも、あんまり一緒にいないみたいだったし。
だからこうやって、無理やり家に呼び出して、酒を飲ませて、本音を聞き出したってわけ。


ね?悪いのは、私でしょ?


それで?その愛しの彼女との初夜は、いつになる予定なの?
ふーん、今週末・・・まだ何日かあるね。
でも、そういうのって、流れでするもんなんじゃないの?
予定として決まってるって・・・なんだか、ちょっと、滑稽だねぇ。


フフ・・・それに、君たち付き合って、もう1年くらいじゃない?
まぁ、人にもよるだろうけど、ずいぶん遅いというか、ウブっていうか。
正直、大学生にもなって、そんなことってある?


まぁ、君の彼女はかなりお堅い・・・いや、箱入りのお嬢様、って感じの子だったから、そうなったのかな?
君が悶々としてるのにも、ずっと気付かないで・・・
それともあえて長い間、お預けをされてたのかな?
じゃあ、それだけ緊張するのも、無理はないのかもね。


どうしたの?さっきからソワソワして。


ええ?煽ってない、煽ってない。
本当のことを言ってるだけ・・・いや、ただの個人の意見だから。
怒らせたなら悪かった、私が悪かったです。
フフ・・・


で、問題はその初体験、いや、その日のデートをどうやって成功させるかってことだよね。
色々とプランはあるんじゃないの?聞かせてよ。
さぞ、ロマンティックなプランなんだろうねぇ。


うん・・・うん・・・フッ・・・フフッ・・・フフフフ・・・
ううん、何でもないよ。いいから、続けて。


フフッ・・・クククッ・・・・・・


え?馬鹿にしてるのかって?
そんなわけないって。真面目に聞いてたよ
笑ってたのは、うーん、そうだな。


チョイスが良くても、君が楽しめるかは別ってところで、笑っちゃったのかな。


だって君、本当はそんな素敵なデートコース、興味ないでしょ。


本当なら、もっと気楽なところで、肩の力を抜いて、彼女と一緒にいたいんじゃない?


なのに、彼女の事ばかり優先して考えて、そんな肩ひじ張るところばかり選んでたら・・・


君が先に、音をあげちゃうんじゃないの?


それに・・・フフッ・・・当日の君の頭の中は、「アレのこと」でいっぱいで。


景色を見ても、頭に入らない。彼女のことを見ても、服なんか目に入らない。


どれだけ天気が良くっても、君の頭の中は真っ暗な夜。


彼女がどれだけおしゃれをしてきても、君の頭の中では、全部脱いでベッドの上。


素敵なデートの間中、君の頭の中はいやらしいことばかり。


そんな状態で君、本当に彼女と、ロマンティックなデートができると思う?


フフフ、こうやって、家でお酒でも飲みながらさ。
だらしなく、なし崩しで布団に転がり込むのが、精々なんじゃない?
今の私たちみたいにさ。


もう、だから、煽ってないってば。


そうならないように、どうしようか考えてあげるって言ってるんだよ。


そうだな・・・


まぁ、昼のデートは、今言ったことにならないように、君に気を付けてもらうとして。


まぁ、理性で耐えるのか、事前に自分で処理するのかは、君の自由だけど。フフッ。


問題は、夜だよねぇ。
いくら昼に素敵なデートができても、夜に肝心のベッドの上で情けない姿をさらしたら、台無しだもの。
うーん・・・


まあ、お酒は入れたほうがいいかもね。
彼女も肩の力が抜けるだろうし、君も少しは緊張が解けるんじゃないかな。


でも、飲みすぎは厳禁だよ。
血が頭に上りすぎて、肝心のものが使い物にならなくなったら、意味がないからね。
今くらいの酔い方が、ちょうどいいと思うよ。


まあでも、最初だし、失敗するんじゃないかな。


身も蓋もない?あのさあ、君、最初なんてみんな、そういうもんなんだよ。
どれだけイメージ練習しても、素敵なデートができても。
本当に思いが通じてないなら、上手くいくわけがないんだよ。


最初は失敗して当たり前。
それから、お互いの何がすれ違ってたのか、見つけていけばいい。
だから、初めてまでにそんなに長い時間を空けたのが、そもそもの間違い。
ずっとしたかった君のせいじゃない。長引かせてきた、彼女の責任だよ。


だから、失敗したときに万が一、彼女に責められでもしたら、言ってやったらいいさ。
「悪いのは、お前だ」って。


どうしたの?なに、その顔。
臆病なキミに、ダメだった時の言い訳を考えてあげてるんじゃん。


それに、そう言えって言ったって、後であたしが彼女に説明してあげるよ。
その上で改めて言ってやる。「悪いのは彼じゃなくて、あんただ」って。


純情な君を1年も待たせるような女に、優しい言葉なんかかけてやる必要ない。
君には、怒る権利があるし、悪いのは、君じゃない。




こうやって。


急に女友達に押し倒されても。


君は悪くないんだよ。




・・・信じられないって顔してるね。
まぁ、わかってたけど、やっぱりショックだなぁ。
本気で君には、彼女しか見えてなかったんだね。
こんな無防備な女を前にしても、お酒を飲んでも。
君には、よこしまな考えが、一切なかったんだね。
私と違って。


でもね、そんな優しい気持ちは、時に人を傷つけることもあるって、覚えておきなよ。
これが私からの、今日のアドバイス。
さぁ、アドバイス料を頂こうかな。
お金じゃなく、体で・・・ってのは、おっさん臭すぎるか。


安心して。君に期待なんかしてないから。
動かなくてもいいよ。あたしの方からしてあげる。
でも、もし少しでも勇気が湧くなら、君の方から来てみなよ。
週末に向けての、予行演習のつもりでさ。
さぁ、ほら。


大丈夫。
失敗したって、あたしのせいにしたらいいよ。
悪いのはお前だって、言えばいい。
君は悪くない、って、言ってあげるからさ。


はぁ・・・
本当に悪いのは一体、誰なんだろうね。
君の気持ちに気づかない彼女か。
私の気持ちに気づかない君か。
愛し合う二人を前にして。
君の気持ちを弄んでる、私か。


言ってよ。悪いのはお前だ、って。
お前のせいで、こうなったんだって。
文句を言う資格なんか、ないんだって。
いいんだよ。悪いのは私。
初体験を前にして、相談に来るよう、仕向けたのも私。
今、手を伸ばせば届くところにいるのも、私のせい。


今、君が、何をしたって。
全部、全部、私のせい。


何も、気にする必要ないんだよ。
成功しても、失敗しても、私のせい。


何もかも、私のせいにしていいから。


早く私を、悪者にしてよ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
彼女との初体験を前にした主人公の相談を受けてる女友達が、なぜか徐々に煽り始めて・・・「悪いのは」
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
タナカジロー
ライター情報
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