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事故に遭ったダウナー幼馴染とケンカして・・・
written by USIQUI
  • 告白
  • 喧嘩
  • 純愛
  • 病院
  • 切ない
  • 幼なじみ
  • ツンデレ
  • ダウナー
公開日2023年03月08日 01:59 更新日2023年03月08日 01:59
文字数
2938文字(約 9分48秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ダウナー幼馴染
視聴者役柄
同い年の幼馴染
場所
病院
あらすじ
あなた
優しい男子。
幼馴染とは小さい頃からずっと一緒だったためか、幼馴染が入院したと聞いて一目散に病院へ向かった。
お人好しの世話焼き。

幼馴染
ダウナーな女子。
あなたとはことある事に出かけたりする位仲が良かった。
事故に遭って3日間は意識がなく、目が覚めた時には病院という状況で気持ちの整理をつけている時にあなたがやってきたので少しイライラしている様子。
本編
ガラガラ・・・(扉が開く)

ん・・・あぁ、来たんだ。
まさか最初の面会者がアンタだなんて、思ってもみなかったわ。

『なんともないのか』って?
・・・3日も意識なかったのに大丈夫な訳なくない?

はぁ・・・
で、今日はなんでここに来たの?
アタシ、お見舞いなんか頼んだ覚えないんだけど。

いやいや・・・笑
心配だったのは分かるけどさぁ・・・

見て分かんない?
今さ、すごいテンション低いの。
事故に遭って体も上手く動かないわ、3日ぶりに目が覚めて色々考え事してる時にアンタが来るわでね。

正直、誰とも会話したくないわけ。
だからもう帰ってよ。

あ、それともうひとつ。
これから先もここには来なくていいから。
じゃ。


ー次の日ー


すぅ・・・すぅ・・・(寝息)

(気配を感じて目を覚ます)

んっ・・・んんっ・・・?

・・・・・・・・・・

ねぇ・・・なんでアンタがいるわけ?
あたし昨日言ったはずだよね、もうここには来なくていいって。
せっかく親切に言って帰したのにさ。

もしかして「もうここには来んな、迷惑だから」って、ストレートに言われなきゃ分かんない?ん?

・・・は?
『花火大会に行く約束』?
・・・あー、そういえばそんな話してたっけ。

その約束の為にわざわざもう1回ここまで来たんだ。
へぇ。

チッ・・・

(まくし立てて)

昔っからそうだよねアンタ・・・!
人のテリトリーに勝手に上がり込んできてさ・・・!

アタシにはアタシのペースとか事情があんだよ!
それなのに、そんなのお構い無しに近付いてきて・・・!

だからアタシは・・・!

ゴホッゴホッ・・・!
ゴホッ・・・ゲホッ・・・

はぁっ・・・はぁっ・・・

今だってアタシがこんだけ毒吐いてんのにさ・・・
なんで離れていかないんだよ・・・

『独りにさせるわけにはいかないから』って・・・
うっさい・・・!うっさいうっさいうっさい・・・!

ぐすっ・・・

とにかく・・・アンタのお節介も変な優しさもウンザリなの・・・!
もうアタシに構わないでよ・・・!

ぐすっ・・・うぅっ・・・


ー1週間後ー


・・・そうですか。
はい、はい・・・大丈夫、だと思います。
覚悟はしてましたから。
・・・失礼しました。

ガラガラ・・・(扉を開く)

っ・・・!
ひ、久しぶり。
1週間ぶり・・・だね。

あっ、ちょっと待って・・・
せっかく来たんだし、車椅子・・・押してってくれない?
ちょうどアンタに話したいことあったし・・・

ほらっ、後ろ来て。

(移動中)

・・・ねぇ、アンタってさ。
今のアタシの事どう思ってんの?

キツイ女?うるさいヤツ?

『そんな風には思ってない』ね。

でもどうせアタシがこんな事になってるのを見て、ざまぁみろって心の中で笑ってんでしょ。
てか、そうしてくれた方が清々しくていいかも笑

・・・

ごめん、なんか今日のアタシ変だね。
何焦ってんだろ。

え?さっき話してたこと?
あぁ、アタシの体のことを医者から聞いてただけ。

・・・前みたいに足を動かす事は無理だろうってさ。
そ、自分の足で歩く事はもう出来ないみたい。
これから先、ずーっとね。

最初に目が覚めた時からこうなる事は分かってたし、医者から何を告げられても平常心でいようって思ってたんだけどな。

いざ面と向かって言われるとくるものがあるっていうか・・・

・・・これでアンタも分かったでしょ?
もうアタシは、アンタと同じ地面を一緒に歩く事なんて出来ないの。

(少し考え込んで)

・・・ごめんね、今まで悪口ばっかで。
急にどうしたって思うかもだけど、少しだけ聞いて欲しい。

本当はね、1番にアンタがお見舞いに来てくれて嬉しかった。

花火大会の話だって、こんな状態の私を誘おうとしてくれただけで泣きそうになったっていうか・・・

まぁ、その後あんな断り方したことを死ぬほど後悔して泣きまくったんだけどね。

なんか、アンタといるとそれだけで楽しいって思える。
どれだけ辛くても、どれだけ苦しくても・・・アンタの顔を見るだけで、頑張ろうって気になれる。

・・・でも、同時にこれ以上アンタの負担になりたくないって考えが浮かんできた。
今のアタシは、アンタに迷惑をかけることしか出来ないし・・・

だからさ、私達がこうやって会うのもこれっきりにしたいなって。

だってそれが・・・お互いのためだろうから・・・

本当は私だってそんなの嫌だよ・・・?
でも・・・でも私のせいで誰かが、何よりアンタが苦しい思いをする方がずっと嫌なの・・・

ごめん・・・ごめんね・・・

ぐすっ・・・うぅぅっ・・・

(ひとしきり泣いたあと)

・・・え?
『花火大会行こうか』って・・・
いや、さっきの話聞いてた・・・?

アタシとはもう関わらない方がいいって言ったばっかなのに・・・
それよりも、この病院から出るなんて出来るわけ・・・

わ、分かった、分かったよ・・・!
行くからそんな顔しないで・・・?
う、うん。
約束、今度こそしよ?

・・・ずっと待ってるから。


ー花火大会当日ー


遅い・・・
もう花火上がり始めてる時間なのに・・・

もしかして途中で考えが変わったとか・・・?

あぁ〜・・・全部ダメな方で考えてる・・・

早く来ないかな・・・

ガラガラ(扉が開く)

あっ!
も、もう・・・!
流石に遅すぎるってば・・・!

もう来ないのかなとか・・・ちょっと考えちゃってたんだよ?

そ、それで?
ここから会場まで相当な距離があるのにどうやって花火見に行く気なの?

・・・え?
『そっちの花火は見に行かない』って、どういうこと?

あっ、ちょっと!
どこに連れてく気・・・!?

(しばらくして・・・)

あれ、ここって確か・・・病院の近くの河川敷じゃん。
なんでこんな場所に?

『そこで待ってて』?
もう、さっきからなんなの・・・
ここで待てばいいんでしょ、分かったよ。

・・・

(突然、目の前で花火があがる)

きゃっ・・・!
え・・・?なんで・・・?
なんで花火があがったの・・・!?

ひゃあっ・・・!
す、すごい・・・こんな近くで見たことなんてなかった・・・

ね、ねぇ!
これアンタが用意してくれたの?

『色々な人に頼んでここまでやれた』・・・?

あ、えと・・・
すっごく嬉しい・・・
ありがと・・・

ね、ねぇ・・・
せっかくならアンタもこっち来て一緒に見ようよ。

(あなたとくっつきながら)

・・・えへへっ、なんかこうやって素直になれたのも久しぶりな気がする。

本当にありがとう。
最後に最高のサプライズをくれて。

・・・へっ?
『最後ってどういうこと』って?

い、いや・・・こうして花火を見せてもらって、それでもうお別れするのかなって・・・

そ、そうじゃないの・・・?

『これからもよろしくって意味を込めたサプライズのつもりだったんだけど』って・・・

これからも・・・?
それってどういうこと・・・!?

(キスをする)

・・・///

こ、こういう返事の仕方はどうかと思う・・・けど、特別に許してあげる・・・///

そ、その・・・
私の方からもよろしく・・・お願いします。

で、でも本当に良かったの?
アタシはこれからもずっと車椅子生活だし、多分色んなところで挫けそうになる事だってあるだろうし・・・

『好きな気持ちがあれば全然気にならない』?
そ、そう?
なんか聞いてるこっちが恥ずかしいな・・・

そ、それじゃあ改めて・・・

迷惑も苦労もいっぱいかけちゃうかもしれないけど・・・
アンタの隣に居てもいいんだって思えるように頑張るから。

だからアンタもアタシの事・・・ずっとずっと愛してね。

だーいすき・・・♡
えへへっ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
事故に遭ったダウナー幼馴染とケンカして・・・
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
USIQUI
ライター情報
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