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レンタル姉と実姉は自分が本物の姉だと言って譲らない
written by 松平蒼太郎
  • 喧嘩
  • 嫉妬
  • ヤンデレ
  • 年上
  • 修羅場
  • ドロドロ
  • 掛け合い
公開日2023年03月28日 12:31 更新日2023年03月28日 12:31
文字数
1889文字(約 6分18秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
レンタル姉と実姉
視聴者役柄
場所
レンタル姉の家
あらすじ
レンタル姉には本物の姉になると言い寄られ、実の姉にはもう一度自分を大好きになってもらうよう迫られ、板挟みとなってしまった貴方。二人のお姉ちゃんに挟まれた貴方の運命やいかに…?
本編
A.レンタル姉 B.実姉


(家のドアが開く)


A.ただいま、弟くん。遅くなっちゃってごめん、ね…?


B.あ、おかえりー。遅かったじゃん。またどっかで別の弟でも作ってきた?『レンタルお姉ちゃん』?


A.…どうして貴女がここにいるのかなぁ?わたしにも分かるように教えてほしいんだけど?ていうか、この状況…何?


B.決まってんじゃん。弟の大切さに改めて気がついたから、それを取り戻しにきただけ。


A.へ、へぇ〜…そうなんだ。つい最近まで、わたしが紹介した男にゾッコンだったくせに…


B.あのさー、あたしと弟引き剥がすためとはいえ、やり方が陰湿すぎない?あんなクズ当てがってくれちゃってさぁ…おかげでクズに振り回されるわ、弟に一時的に見放されるわで、最悪だったんだから。


A.それは貴女の自業自得じゃない?そもそも、貴女が最初から弟くんのことを大切にしていれば、わたしもこんな手の込んだことしなくて済んだのに。っていうか、わたしの弟くんにこれ以上、劣情をぶつけるのやめてもらえる?彼の本当のお姉ちゃんはわたしなの。貴女の出る幕はもうないから。


B.は?あんまふざけたこと言うのやめてもらえる?そうやって自分の腐った行いを正当化して、しかも自分が本物のお姉ちゃん気取り?冗談なら顔だけにしてよ。『レンタルお姉ちゃん』?


A.(舌打ち) わたしはもう『レンタル』じゃない…!彼の本当のお姉ちゃんなんだから!


B.無駄。どんだけ取り繕っても、所詮貴女はよその他人。本物の家族の絆には敵わない。当然でしょ?


A.そんなことない!弟くん、貴女に甘えられなかった時はずっとわたしにベッタリだったんだから!それってつまり、本当の血の繋がりがあるかどうかは大した問題じゃないってことでしょ⁉︎


B.けど、今はこうしてあたしにべったりしてる。結局、弟が本気で求めてたのは『本物のお姉ちゃん』の温もりってこと。今のコイツの顔見たら、一目瞭然でしょ?


A.嘘つき!弟くんのその顔、媚薬か何か飲ませたでしょ!無理やり手篭めにして何が『本物のお姉ちゃん』なの⁉︎ 言ってることとやってることが全然違うじゃない!


B.あーあー。負け犬がなんか吠えてる。ここじゃ、レンタルがギャーギャーうるさいし、場所移動しよっか。てか、続きは家帰ってからシよ?


(Aが近くに寄ってきて、弟のそばに寄り添う)


A.弟くん、しっかり気をもって!そこの『本物の姉』を自称する女に籠絡されちゃダメ!本物のお姉ちゃんはわたしなんだから!


B.はぁ?言うことにかいてそれ?なりふり構わなくなったっつっても限度があるでしょ。アンタもちゃんと思い出して?この女はあくまでレンタル。どれだけ頑張っても本物のお姉ちゃんにはなり得ない。でしょ?


A.わたしが本物のお姉ちゃんだよ!だって、男遊びばかりして、弟くんをほったらかしにしてきたお姉ちゃんなんかより、きちんと愛情を注いできたお姉ちゃんの方が、どう考えても本物にふさわしいでしょ⁉︎ 弟くん、どっちを選ぶべきかはちゃんと分かるよね⁉︎


B.だからそれは!貴女がつまらない策謀張り巡らせたおかげで、あたしが弟と引き離されることになったんでしょーが!何堂々と自分の方が正しいみたいな言い草してんの⁉︎ 貴女が余計なことさえしなければ、こんなことにはならなかったのに!


A.(鼻で笑う) そうかなぁ〜?貴女、男と遊ぶ前から、仕事疲れを理由に碌に弟くんにかまってあげなかったんでしょ?貴女にかまってもらえず、荒み切った弟くんの心を救ってあげたのは、このわたしなんだよ?むしろ貴女はわたしに感謝をするべきなんじゃないかなぁ?


B.こっ、の、泥棒猫…!人から堂々と大事な弟を奪っておいてよくもそんなことを…!


A.ね、弟くん?弟くんも、そこの男遊びばかりしていた女より、こっちの弟思いな優しいお姉ちゃんの方がいいよねー?


B.アンタ、騙されちゃダメ。そこの性悪女はあたしとアンタの仲を引き裂いた張本人なんだよ?こういうやつはどうせ、他に可愛い男の子ができたら、そっちを弟にするとか言い出すに決まってる。耳を貸しちゃダメだから。


A.ちょっと〜…それは偏見が過ぎるでしょ?わたしは、今の可愛い弟くん一途だもんね〜?


B.ふんっ、どうだか。あたしからしたら、すぐ浮気しそうなタイプに見えるけどね。とにかく、あたしは貴女を姉だなんて認めないし、弟を渡す気もないから。弟のことはとっとと諦めて、新しい恋でも見つけてなさい。


A.…って、言ってるけどどう?弟くんはあっちのお姉ちゃんよりこっちのお姉ちゃんの方が大好きだもんね?


B.違うわよ。弟が愛してんのは、貴女じゃなくてあたし。そうよね?


A.弟くんのお姉ちゃんはわたしでしょう?
B.アンタのお姉ちゃんはあたしでしょう?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
レンタル姉と実姉は自分が本物の姉だと言って譲らない
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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