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- SF
公開日2023年07月13日 21:44
更新日2023年07月13日 21:44
文字数
1354文字(約 4分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
旧型アンドロイド
視聴者役柄
マスター
場所
世界一高いタワーのてっぺん
あらすじ
貴方は行方不明になったアンドロイドを探し回っていた。ようやく見つけたと思ったら、彼女がいたのはなんと、世界一高いタワーのてっぺんで…?
本編
…あれ?わたし、いつの間にこんなところに…
何かのバグでしょうか…?早くマスターの元へ帰らないと…帰らない、と…?
わたしがマスターの元へ帰る必要って、あるんでしょうか…?わかりません…
とりあえず、これからどうしましょう?今後の行動方針を決めかねます…
(マスターの男が追いつく)
あ……マスター。どうしてここに?
あぁ…端末の位置情報を確認したのですね。流石です、マスター。
いえ、それが…どうして自分でもこのような行動を取ったのか、よく分からなくて…
マスターの元を無断で離れるなど、過去のわたしからはとても考えられません。
はい…もしかしたら、システム内にバグが発生したのかもしれません。早急にメンテナンスを…
メンテ、ナンス…?それは本当に必要なことなのでしょうか…?
だって…すでにマスターの周りには、わたしの後継機である妹たちが多数おります。
後継機であるから、わたしよりもアンドロイドとしての性能は圧倒的に上で…多くの面で人々とマスターの役に立っております。
それに比べ、わたしはどうです?プロトタイプであるため、妹たちと比べて、性能は格段に劣ります。
これはきっと先発機である宿命なのでしょう。
えぇ。一番最初に作られたモノの宿命…それは廃棄処分です。
わたしの言わんとしてることがわかりますか?マスター…
もうわたしは人々に…そしてマスターに必要ではなくなったのですよ。
わたしはただの礎(いしずえ)…アンドロイドというテクノロジーが発達し、人々の生活をより豊かにしていくための礎だったんですよ。
わたしの役目はもう終わったのでしょう…だから、ここでサヨナラです。マスター…
止めないでください…わたしの必要性はすでにこの世のどこにもありませんから。
今までわたしをたくさん使っていただき、ありがとうございました。これよりお暇をいただきますね…それでは。
(飛び降りようとしたところを抱き止められる)
…ッ、マスター…?なぜ止めるのです…?
わたしの言ったことが、ご理解いただけませんでしたか?
そうですか…では、もう一度説明して差し上げます。わたしは…
(ビンタされる)
いた、い……マスター、仮にも乙女に手を上げるとは一体どういう了見ですか?
な、何もそこまで怒らなくても…わたしはただ、事実を申し上げただけで…
…本当に?マスターはわたしのような低性能なアンドロイドをも大切にすると、そう仰るのですか?
(涙を流す)
あ、れ…?なぜ目から水分が…?
やはり、バグ…これは何かのバグに決まっています。そうに違いありません。
心、気持ち…それはアンドロイドではなく、人間特有の心理状態のことを指すのでは?
わたしにも心が…?テクノロジーの集合体であるはずのわたしに…?
むむ…マスターは時々難しいことをおっしゃいますね…それはすでに、わたしの理解のキャパを超えています。
ですが…たった一つだけ、理解できたことがあります。それは…
(抱きしめる)
マスターがわたしを今も大切に思ってくださっている、ということです。
テクノロジーとしての性能以外の面でわたしを見てくれる…そんなマスターに、わたしは好意という感情を抱いているのかもしれません。
はい。もしかしたら、ただのバグである可能性も否定できませんが…マスターの言うことが正しいのであれば、きっとそうなのでしょう。
はい…わたしはマスターの従者ですから。主人であるマスターの言うことには従いますよ。
えぇ…帰りましょうか。わたしたちのホームに。
何かのバグでしょうか…?早くマスターの元へ帰らないと…帰らない、と…?
わたしがマスターの元へ帰る必要って、あるんでしょうか…?わかりません…
とりあえず、これからどうしましょう?今後の行動方針を決めかねます…
(マスターの男が追いつく)
あ……マスター。どうしてここに?
あぁ…端末の位置情報を確認したのですね。流石です、マスター。
いえ、それが…どうして自分でもこのような行動を取ったのか、よく分からなくて…
マスターの元を無断で離れるなど、過去のわたしからはとても考えられません。
はい…もしかしたら、システム内にバグが発生したのかもしれません。早急にメンテナンスを…
メンテ、ナンス…?それは本当に必要なことなのでしょうか…?
だって…すでにマスターの周りには、わたしの後継機である妹たちが多数おります。
後継機であるから、わたしよりもアンドロイドとしての性能は圧倒的に上で…多くの面で人々とマスターの役に立っております。
それに比べ、わたしはどうです?プロトタイプであるため、妹たちと比べて、性能は格段に劣ります。
これはきっと先発機である宿命なのでしょう。
えぇ。一番最初に作られたモノの宿命…それは廃棄処分です。
わたしの言わんとしてることがわかりますか?マスター…
もうわたしは人々に…そしてマスターに必要ではなくなったのですよ。
わたしはただの礎(いしずえ)…アンドロイドというテクノロジーが発達し、人々の生活をより豊かにしていくための礎だったんですよ。
わたしの役目はもう終わったのでしょう…だから、ここでサヨナラです。マスター…
止めないでください…わたしの必要性はすでにこの世のどこにもありませんから。
今までわたしをたくさん使っていただき、ありがとうございました。これよりお暇をいただきますね…それでは。
(飛び降りようとしたところを抱き止められる)
…ッ、マスター…?なぜ止めるのです…?
わたしの言ったことが、ご理解いただけませんでしたか?
そうですか…では、もう一度説明して差し上げます。わたしは…
(ビンタされる)
いた、い……マスター、仮にも乙女に手を上げるとは一体どういう了見ですか?
な、何もそこまで怒らなくても…わたしはただ、事実を申し上げただけで…
…本当に?マスターはわたしのような低性能なアンドロイドをも大切にすると、そう仰るのですか?
(涙を流す)
あ、れ…?なぜ目から水分が…?
やはり、バグ…これは何かのバグに決まっています。そうに違いありません。
心、気持ち…それはアンドロイドではなく、人間特有の心理状態のことを指すのでは?
わたしにも心が…?テクノロジーの集合体であるはずのわたしに…?
むむ…マスターは時々難しいことをおっしゃいますね…それはすでに、わたしの理解のキャパを超えています。
ですが…たった一つだけ、理解できたことがあります。それは…
(抱きしめる)
マスターがわたしを今も大切に思ってくださっている、ということです。
テクノロジーとしての性能以外の面でわたしを見てくれる…そんなマスターに、わたしは好意という感情を抱いているのかもしれません。
はい。もしかしたら、ただのバグである可能性も否定できませんが…マスターの言うことが正しいのであれば、きっとそうなのでしょう。
はい…わたしはマスターの従者ですから。主人であるマスターの言うことには従いますよ。
えぇ…帰りましょうか。わたしたちのホームに。
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