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国境警備隊長の女獣人の世話焼き耳かき
written by 松平蒼太郎
  • 耳かき
  • ファンタジー
  • 獣人
  • 甘噛み
  • 上官
  • イケメン女子
  • 男口調
公開日2023年10月13日 20:46 更新日2023年10月13日 20:46
文字数
1928文字(約 6分26秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女獣人
視聴者役柄
青年
場所
某所
あらすじ
国境警備隊に入隊した新人の青年は、巡回の報告を上司である警備隊長に行う。その際に彼女に耳が匂うと言われ、耳垢が溜まっていることを指摘されてしまう。彼女はお節介にも、彼に耳掃除をしてあげると言って…?
本編
む…戻ったか。お疲れだったな。


そうか…特に異常なし、か。


だが、気は抜くなよ?敵はいつ襲ってくるかも分からんからな。


む…まぁ、たしかにわたしの嗅覚があれば、大抵の脅威は即座に察知できるが…


…まさかわたし頼みで、巡回を怠っていたわけではなかろうな?


冗談だ。そう慌てるものではない。


何?やはりわたしが冗談を言うのは変か?


そうか…生真面目なのは性分だからな。だが、お前の前だと少しだけ気が緩んでしまう。国境警備隊の長としてはあるまじきことだがな…


…言ってくれるな。新人の分際で…特別にマンツーマンで稽古をつけてやろうか?


いや、今のも冗談なんだが…通じなかったか?


むぅ…お前を下手に萎縮させてしまうくらいならば、今後、冗談は言わない方がいいな。


無理にフォローしなくていい。似合わないことをしたのは、重々承知の上だからな。


それより…お前、少し耳が匂うぞ?


まぁ、そうだな…少し臭いな、うむ。


耳垢が溜まっているのではないか?どれ、少し見せてみろ…


…やはりな。いかんぞ、耳の手入れを怠っては。いざという時、耳が聞こえにくいでは、任務に支障が出るやもしれん。


ちょうど手が空いたところだし、耳掃除でもしてやろう。耳かき棒を取りに行ってくる。


(耳かき棒を持って戻ってくる)


待たせたな。さ、わたしの膝に横になるといい。


遠慮するな。膝に寝てもらった方が、やりやすいからな。


…よし。では、さっそく始めていくとしよう。そのままじっとしていろ…


(耳かき)


うむ…思った通り、汚いな。これは丁寧に取り除いてやらねば…


いや、礼には及ばない。隊長として、部下の面倒を見るのは当然のことだからな。


ん?あぁ、耳かきなら故郷にいる妹や弟たちによくやっている。上手いと感じるのはそのせいかもな。


…褒めても何も出んぞ。まったく…


…外側は大体取れた。奥の方まで、耳かき棒を突っ込んでいくぞ…


大物があるからな…少し時間はかかるが、必ず取り除いてやる…


…取れた。こんなものでいいだろう。


まだだ。全部は終わっていない。終わったら言うから、今はまだそのままでいろ。


…ん、よし。これで片耳は終了だ。次は反対を…


…む、その『耳ふー』とはなんだ?


あぁ、耳に息を吹きかけるのか。わかった。


(耳吹き)


こんなものでいいか?


そうか…満足したのなら、よかった。


ところで、この耳吹きとやらは何のために?


なるほどな。細かい汚れを息で吹き飛ばすのか。たしかに理にかなっている。


では、改めて反対の耳をやるとしよう。こちら側を向いてくれ。


…ん、それでは始めるぞ。あまり動かんようにな…


(耳かき)


こちらも同じように汚れているな…同じ要領で取り除いていくぞ…


…ん?そうだな…お前は未熟なりに頑張っていると思うぞ?


あぁ。たしかに見てて危なっかしいところはあるが…兵士としての伸びしろは十分にあると思う。


お前は人間にしてはよく動けるからな。その場その場の判断も、見事だと思う事が多かったし…少しだけそそっかしくはあるが…


まぁ、今抱えている課題は後々詰めていくとして…お前はとにかく、与えられた任務をひたすらこなしていけ。そうすれば、いずれ道も見えてくるだろうさ。


ふふ…悪いな。ふわっとしたことしか言えなくて。


あまり他人にアドバイスするのは得意じゃないものでな…任務の際の指示ならば、躊躇なく出せるんだが…


…お前で練習しろと?他人へのアドバイスを?


まぁ、それに関しては後で考えておこう。今はとにかく耳かきをだな…


…ふっ。お前というやつは…臆面もなく、わたしに軽口を叩いてくれる…


あまり生意気を抜かすようなら…耳をガブっといってしまうやもしれんな。


さぁな…冗談かどうかは、今後のお前の態度次第といったところだ。


む…話しているうちに、耳垢がほとんど取れてしまった。


あぁ、分かっている。耳フーだろう?このわたしに任せておけ。


(耳吹き)


お疲れだな。これにて耳掃除は終了だ。


さ、わたしの膝から起きて、宿舎に戻れ。明日に備えてしっかり休むんだぞ?




~以下、甘噛みパートなので、読む読まないは演者様にお任せします~


…何?まだ物足りない?だが、耳の汚れは取れてしまったぞ?


ほぅ…わたしに甘噛みされたいとは、酔狂な奴だ。だが、お前を甘噛みする理由は…


…あぁ、たしかにさっきはそう言ったな。これは一本取られた。


いいだろう。その生意気な口に免じて、ガブっといってやろう。いくぞ…


(耳を甘噛み)


耳かきの時とはずいぶん反応が違うな。そんなにわたしの甘噛みが気に入ったか?


ふふ…正直な奴だ。ならば、反対の耳も噛んでやろう…


(逆の耳を甘噛み)


今夜だけだからな…こんなことをするのは…


次?そうだな…わたしを惚れさせたら、考えてやらんでもない。


あぁ。女に二言はない。頑張って漢(おとこ)として成長してみることだな。


ほらっ、今度こそ終わりだ。もう十分面倒は見てやったろう?早く宿舎に戻れ。


あぁ、おやすみ。また明日な。くれぐれも寝坊だけはするなよ?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
国境警備隊長の女獣人の世話焼き耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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