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【三部編】イケメン美女怪盗から注がれた甘い毒
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • お姉さん
  • 年上
  • 怪盗
  • 誘惑
  • 腹黒
  • イケメン
  • ボーイッシュ
  • ボクっ娘
公開日2024年04月02日 21:48 更新日2024年04月02日 21:48
文字数
2793文字(約 9分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女怪盗
視聴者役柄
青年
場所
某施設→青年宅
あらすじ
とある施設で警備員として働いていた青年は、腕利きの女怪盗と遭遇。彼女をとっ捕まえようとするが、逆に軽くあしらわれてしまう。青年のことをいたく気に入った彼女は、彼のポケットに自分の隠れ家の住所が書かれた紙を忍ばせて…?
本編
【前編】〜邂逅〜


さて、と…警備の解除は完了っと。あとは、例の品を頂戴してずらかろうかな…


…ん?やぁ、警備のお兄さん。こんな夜遅くまで、お勤めご苦労様。わざわざボクに会いにきてくれたのかな?


あはは…だよね、知ってた。けど生憎、そう簡単に捕まる気はないんだよねっ…!


(飛びかかってきた男を軽くあしらう)


ふふふっ♪ たった一人でボクを捕まえられると思ってるの?これでも大勢の警察の目を欺いてきた実績はあるんだけど?


可愛いなぁ、お兄さんは…まるで、無邪気な子供みたいに飛びかかってきて。もっとお姉さんとして遊んであげたいよね♪


(男を軽くあしらう)


おっとっと…でもお兄さん、よく見たら、かなり若いね。おまけに童顔だし…もしかして、社会人なり立ての新人くん?


あはは、そうなんだ。どうりで可愛げがあるわけだ。君みたいに、一生懸命頑張る男の子は好きだよ?


ふふふ…そんなムキにならなくても。やっぱり君、子どもみたいだね。また今度、可愛がってあげるっ…!


(転ばせて組み伏せる)


ふぅ…手荒な真似してごめんね?でも、ほんの少しだけ、大人しくしてて?


(ポケットに紙を入れて、囁く)


これ、ボクの隠れ家の住所だから…明日の夜の0時、ここにおいで?勿論、君一人で。


もし、警察やその他の第三者を介入させたら…その時は君の大事なものを奪ってあげるから、そのつもりでね?


それじゃ、ボクはここらで失礼するよ。また明日の夜に、ね?



【中編】〜密会〜


(ドアがノックされる)


はいはーい……あ、君、来てくれたんだ。しかも約束通り、ちゃんと0時ぴったし。


…どうしたの?そんな驚いて…ボクの顔に何かついてる?


ふふ、それについては中で説明してあげる。ほら、玄関に突っ立ってないで、上がってよ。


(男を家にあげる)


何か飲みたいものはある?コーヒー?紅茶?それとも、オレンジジュース?


まぁまぁ、落ち着いて。そんなに急かさなくても、ちゃんと教えてあげるから。昨日の夜に会ったボクの顔と今のボクの顔が違いすぎるって話だろう?


そりゃあ違うさ。こっちは泥棒をやってるわけだからね。顔くらい、いくらでも変えるに決まってるだろう?警察ごときに捕まるわけにはいかないからね。


ふふ…何?通報する気?それは構わないけど…ここには、これまで盗んだ品は、一つもないよ。


当然でしょ?大切なお宝は人目のつかないところに保管しておくに限る。万が一、通報されても、証拠品として押収されないようにね。


ほら…いいから、携帯から手を放して?今は警察はお呼びじゃないんだよ。ボクは君だけを呼んだんだから…


(顎クイ)


へぇ…昨日は暗がりであまり見えなかったけど、近くで見ると、ますます可愛く見える…正直、ボクのタイプだ。


冗談なんかじゃないさ。言ったろ?一生懸命に頑張る男の子が好きだって。こうして会えたのも何かの縁だし…お姉さんと楽しく遊んでみる?


(顔を背けられる)


あはは…照れ屋さんだなぁ♡ そんなに顔を赤くして…ボクみたいな美人から迫られたのは初めて?


自分で言うよ。毎日鏡は見てるからね。ボクをこんな顔に産んでくれた親に感謝しないと。


そ。この顔がボクの本当の顔。昨日のアレは、顔が変わるマスクをつけてただけ。美人度が段違いだと思わない?


あ、こら。また携帯で警察呼ぼうとしたでしょ?これは一旦、没収ね。


(スマホを取り上げる)


ダメじゃないか…せっかく人目を忍んで、隠れ家に招待してあげたのに、勝手によその人間を呼ぼうとしちゃ。君は男女のマナーというのを知らないのかな?


そうだよ…女が男をわざわざ夜中に呼び出す時は本気のサイン。その意図を汲み取って、しっかり付き合ってあげるのが、男の甲斐性ってものじゃない?


違う違う。今のボクは泥棒じゃない。ただの一人の女で、君を愛でるだけの存在。きちんと今の状況を把握してよ、もぅ…


(男の頭を抱き寄せる)


ねぇ…どう?ボクにギューってされて、気持ちいい?


いい加減、素直になりなよ…ボクの裏の顔が泥棒だったとしても、そんなの関係ない。君はボクを女として見ている。違う?


ううん、違わないよ。だって君は抗おうとしないから…このままボクの抱擁に溺れてしまいたいと思ってる。お仕事、いつも頑張ってるもんね?


分かるよ…君は何事にも一生懸命に取り組むタイプ。きっと無意識のうちに疲れが溜まってるんじゃないかな?もしそうなら、ボクに甘えてみてよ。ボクなら、君の拠り所になってあげられると思うんだ。


そ。他に頼れる人がいないなら、ボクにしなよ。きっと、君の力になってあげられると思うからさ。


ほら、身体の力を抜いて?ボクにもっと寄りかかって?疲れてる君の身体をいっぱいギューってしてあげる。


(身体ごと抱きしめる)


うんうん…それでいい。素直にお姉さんに甘えるのが、今の君の仕事だよ。


ん?そりゃあ、優しくもするよ。意地っ張りだけど、真っすぐで、純粋で…そんな君を愛おしく思っちゃったんだよね。一目惚れってやつかもしれないね?


ふふふ…いいさ。まだ知り合ったばかりだからね。少しずつ信用してくれれば、それでいいよ。


うん…たしかにボクの職業は泥棒だけど、今はただの女。一人の女としてのボクを信用してくれると助かるな。


ありがとう。君がそう言ってくれるなら、ボクらの関係は一歩前進だ。これからも少しずつ仲良くなっていこう。


…!あぁ、そうだね…いつか完全に、君の心も盗み去ってしまうかもね?なんせボク、泥棒だから♪


…眠くなってきた?じゃあ、このままおやすみ…お姉さんがずっとそばにいてあげるからね?



【後編】~独白~


(彼が眠ったのを見計らって、独り言)


寝ちゃったか…案外、チョロかったね。泥棒お姉さんの前で、こんな無防備な姿を晒すなんて…さて、この携帯のロック画面は、どうやって解除するかな~…


あ、そういえば…彼の誕生日は、昨日盗んだ身分証の入ったカードケースの中に…あった、これこれ。


(彼の携帯をいじる)


お、開いた。自分の誕生日をパスコードに設定するなんて、無防備にもほどがあるよ。それじゃ、さっそく中身を拝見してっと…


ふふふっ、やっぱり♪ 彼、いいとこのお坊ちゃんだったんだ。どこかで見たことあると思ったら、案の定だったよ。


うんうん…なるほど。家族とのトーク履歴を見るに、社会勉強のために働きに行かされてたのか。裕福な家庭の割には、ご両親から愛されていなかったみたいだ。一つ下の弟のせいかもしれないね…


(引き続き、携帯をいじる)


へぇ~…今どき、跡目争いなんてあるんだ。本来なら、順当に長男の彼が跡を継ぐはずなのに、ご両親は弟に跡を継がせたがっている、と…これは面白くなってきた♪ もし、彼に上手く取り入って、嫁入りすれば…巨大な財産が手に入るかもしれないね。


そのためには…まずは、彼の警戒心を解きほぐすことから始めなくちゃ。そしてゆくゆくは、彼を跡目争いの勝者に祭り上げて…あぁ、今から考えることが多くて大変だなぁ♪


(眠っている彼に向かって話しかける)


君に出会えて本当によかった。将来的に、君をボク専用のATMにしてあげるから…これから一緒に頑張ろうね?ふふふっ♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【三部編】イケメン美女怪盗から注がれた甘い毒
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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