(インターホン)

よ、よぉ。急に来て悪かったな。

その、迷惑じゃなかったら、上がってもいいか？

お、おう。サンキュー…お邪魔します。



その、なんだ…大した用事じゃねえんだけどさ…

お前、こないだの猫耳メイド服、持ってっか？

そ、そうだよな…捨てるわけねえよな、うん。

それ、今から着てもいいか？

熱はねーよ！心配そうにすんな！

お、お礼だよ！このあいだの！

ほら、このあいだはお前が執事服で耳かきしてくれたろ⁉︎

だから今度はあたしがメイド服で耳かきしてやろうっつってんの！

それに…クリスマスん時はお前から告ってくれて嬉しかったし、そのお礼も兼ねて…

あたしは本気だ！いいから貸せって！

こないだのリベンジ、させてもらうからな！



(咳払い)

ご、ご主人様…あたしの膝に頭を乗せてくださいませ…にゃん♪

恥じらいをもっと無くして？

わ、わーってるよ…！

あたしは猫耳メイド、あたしは猫耳メイド、あたしは猫耳メイド……

それではご主人様。これから耳掃除を始めますにゃん。

体の力を抜いて、リラックスしてくださいにゃーん♪

(耳かき)

ご主人様、力加減はいかがかにゃ？

ならよかったですにゃん。

それではこのまま続けますにゃん。

ん？……ふふっ、ありがとうございますにゃん♪

案外、やってしまえばどうとにでもなりますにゃ。

ず、ずっとこの口調で⁉︎

それは無理……あ、いえ、この口調はご奉仕してる時に限らせていただきますにゃん。ご了承くださいにゃ。

ふーむ、あまり汚れはありませんにゃ。

それではご主人様もいい感じでリラックスしてきたところで、反対を向いてくださいにゃ。

は？耳に息を吹きかけて欲しい？んなことできるわけ…

(咳払い)

お任せくださいにゃ、ご主人様。いきますにゃー…

(耳ふー)

ふふっ♪ご主人様の満足そうな顔が見れて何よりだにゃ♪

それでは、反対やりますにゃ。

体の向きを変えてくださいですにゃ。

はい、それでは始めていきますにゃ。

(耳かき)

お、こっちは大物がいやがr……大物がいますにゃー。

え？もうその口調は存分に堪能させてもらったからいい？

ったく、気分屋だな、お前は…

せっかくこの口調に慣れてきたところだってのに…

今度は普通に彼女として耳かきしてほしい？

あぁ…そういうことか。

わかった。じゃ、普通にやらせてもらうぜ。

今から大物狩るからじっとしてな。いくぜ…

うし、取れた。

ま、あたしにかかりゃ、こんなもんだな。

あ？そりゃ練習したぞ。アイツら使ってな。

なんだよ、その目は…

まるでアイツらがあたしの耳かきの練習の尊い犠牲になったみたいな…間違ってねえけど。

と、とにかく、お前の耳垢はちゃんと取るから、まかせとけって。



…なぁ、今さらだけどさ、ホントに彼女にすんの、あたしでよかったのか？

いや、だって…あたし、見ての通りガサツだし、女の子らしさなんてカケラもねえし…

そんなお前だからいいって…

なんだそれ、わけわかんねえよ。

でもありがとな。

気持ちは伝わったし、すっげえ嬉しい。

あたしもお前のことす、好きだし…

うっせ。次はどもらずにちゃんと言えるようにしてやらぁ。

耳かきはこんなもんでいいか？

じゃ、最後の仕上げに…

(耳ふー)

うし、これで耳かきご奉仕は終わりな。

おう、お疲れさん。

お前のこと、ちゃんと癒せたか？あたし…

…！そ、そっか…！へへっ、よかった…！

あん？どうしたんだよ。顔赤いぞ？

今ので照れるとこあったか？それとも風邪か？

あっ！おい！それはアイツらに流さねえって約束だろ！

待てって！その写メさっさと消せよ、このヤロー！

・台本（ゆるボイ！）
幼馴染の女番長のリベンジコスプレご奉仕耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎