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闇属性のヤンデレ人外嫁と年末に地獄の大喧嘩。
written by ゆあ
  • 人妻
  • ヤンデレ
  • 人外 / モンスター
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
2137文字(約 7分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
さてはて主人公は無事に大晦日を迎えることが出来るのか………!?
圧倒的ポテンシャルのヤンデレ嫁には逆らう術もなく………。
本編
<シーン1 破壊衝動>

貴様…………。
大の男が命乞いとは情けない。
もはや言い訳をする気力も尽きたということか………。

お前はとうとう自分で罪を認めたのだ。
あれ程忠告をしてやったのに、考えが甘かったようだな…………。

そもそも………たかだか犬畜生以下の人間のお前と
魔界に生まれ、魔界で育ち、猛者(もさ)達との死闘に明け暮れていた人外の私と
二人が出会い結婚をしたなんて………それ自体があり得ない話しだったが………。

ついにこの日が来てしまったようだな。
もっともお前となら、心安らかに暮らせるものと信じていたのに…………
この裏切りは…………断じて許すことが出来ない!!
よくも…………よくも………乙女の純情をけがしてくれたな?!

ほれ、見るがよい………お前の軽はずみな言動のせいで、真っ赤に燃えさかる地上の様子を……。

あははは!いいぞ!やはり虫ケラ以下の人間共など
初めからこうやって一気に焼き払ってしまえば良かったのだなァ……!!

さあ!続きだ!懺悔を始めるぞ!!
ついでに言っておくが、お前が自分の保身の為に嘘をつけば
今度は、海を越えたまわりの国々がその犠牲に合う………。
まぁ……その目でゆっくり絶望を味わうがよい…………。

今夜のお前は乱れきっていた………。
勤めている会社の忘年会が終わった後に、無理矢理先輩に誘われたというのは…………言い訳に過ぎないな?

この私の目をあざむこうなんざ、1000年早いんだよ………。
私は、空の上からずぅっとお前のことを見張っていたのだぞ………。
忘年会が終わって、みんなが散り散りになった後………
お前が先輩と呼ぶ男と一緒に雑居ビルの一角に入るのを見て………。

慌てて後をつけてみれば………店の中には実に低俗な容姿をした女共と、酒をあおり我を忘れた哀れな男共の姿…………。

そしてその中に………お前を見つけたんだよ…………。

なぁ……お前よ、そんなに私よりも若い女子(おなご)の方がいいのか………?
違うだと……?ふふ…………ふははは!呆れて物も言えぬわァ!!!


< 巨大な地響きと雷鳴音 >


ほら、ちゃんと見ろ………。向こうの空の色が赤く染まっただろう………?
今のお前がついた嘘のせいで、名も知らぬ人々が大陸ごと海の底へ沈んだのだ………。
まるでたくさんのうめき声が聞こえてくるようだな…………?クックック!

実はな、お前の元へ近づく為に私は魔力を使い、店の女に化けたんだよ………。
隣りのテーブル席に座りながら、握りしめたこの拳が何度も震えてな………ふふ。
もう一度だけ思い出させてやろうか…………?

胸元が開(はだ)けた若い小娘に鼻の下を伸ばしていやがったなあ!!!!


< 巨大な地響きと雷鳴音(1)>


若いね!ハリがあるね!なんて言いながらお前はどこをお触りしていたんだあァ?!!


< 巨大な地響きと雷鳴音(2)>


終いには小娘のことを口説き落とそうとして、肩に手を回していたではないか!!!


< 巨大な地響きと雷鳴音(3)>


はぁはぁ………。おいお前……。さっきからその、なんだ………スマホとやらがガチャガチャうるさいぞ。

何………?緊急地震速報が鳴り止まない?………世界中の大陸が地割れを起こしているだと……?
今更後悔しても遅いぞ………私の逆鱗に触れればいったいどうなることか…………。
さらに思い知らせてやる…………憎しみを込めて、この星の全てを破壊し尽くしてやるわ!!


< より激しく地面が裂ける音 >
< 強力な暴風が吹き荒れる音 >


ギギギ………ッ!!冥土の土産に見るがよい………この世の終焉を…………。

どうした……?お前はさっきから何を叫んで………
ナニ?………今夜の君は一段と………綺麗だって……?!

な!何をたわけたことを!!今はそれどころではないだろう………!!
はあぁ?………ま、まぁな…………詳しいことは分からんが………お店の指名でナンバーワンになったらしいな………。

仮の姿とはいえ、私だってその時はちゃんと接客をやったんだ………。
しかしだな!あんな経験二度とは御免だぞ!!
ちょっと愛想笑いを浮べればすぐに気をよくしやがって……!
どいつもこいつも下心が丸見えで馴れ馴れしいんだよ!!

それも終いには………お前までが卑猥な目つきで見ながら私を呼びつけやがった!!

他の子とは放つオーラが違って見えた………?
一瞬でその綺麗な瞳に魅了されただと………?
何を寝ぼけたことをォォ!!私はお前の妻なんだぞ?!?!
泥酔したお前から、初めてのように口説かれた時には正直どうしよかと思ったわ!!

なんだよ………言い返すことも出来ないのか?
チッ…………まただ……………またいつもの泣きまねで誤魔化しやがる………。
まったく何という軟弱ものだ!そんなザマで許されるとでも思うのか!!
まだまだお前には、私の旦那だという自覚が足りてはおらんようだな!!

それとも………今回の騒動で懲りたのなら、私からの提案を一つ聞いてはもらえんか…………。
私と一緒に……魔界へ来い。そこで土地を耕して、大きな城を一つ築くのだ………。
二人っきりだがな……まわりに邪魔者はいない。闇夜に包まれた静かな生活だ………。

これが私なりの………お前への愛情表現……のつもりだ………。
世界には、お前と私だけがいればよい。
他の者はなんびたりともお前に近づけたくない………。
だからこそ………人間のいない、あちら側の世界へ………お前を連れ去りたくなった………。
愛する妻の……我儘を………聞いてはくれないか………?

ふふ…………その目だ。優しくて可愛くて、何もかもを包み込むような……その笑顔。
初めて出逢った日から…………お前のことで頭がいっぱいになった、あの頃と同じ気持ちになったようだ…………。

こちら側のことは心配するな………ちゃんともう段取りは出来ている………。
お前がもしもこの提案を聞き入れてくれたなら………全ての時間を巻き戻す気でいた………。

なぁ、お前よ……………、私を選んでくれて、ありがとう。
これからも私のことを離さないでくれ………愛している。


ーーおしまいーー
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
闇属性のヤンデレ人外嫁と年末に地獄の大喧嘩。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ゆあ
ライター情報
 ゆあと申します。
 基本、気の向くままに思いのままにをモットーにしています。
 物書きが好き。シチュエーションボイスが大好き。
 コツコツ活動しますので、以後お見知りおきを。
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