0
ソロキャン中に森で倒れてたエルフのお姉さんを助けたらお礼に甘やかしてもらえた話
written by 麦蒔ぶるこ
  • 添い寝
  • 甘々
  • ファンタジー
  • エルフ
  • お姉さん
公開日2022年02月12日 15:38 更新日2022年02月12日 15:38
文字数
2341文字(約 7分49秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
エルフ
視聴者役柄
一般人
場所
あらすじ
休日を利用してソロキャンプにやってきたあなた。森の中で倒れている女性を助けます。
彼女は追われている途中に偶然異世界からこちらに来てしまったエルフでした。
助けてくれたお礼にと彼女はあなたを胸に抱き寄せるのでした…
本編
んっ……んぅ……ここは……? どこ……?

きゃあっ!! な、何者ですか!? あなたは!

わ、わたくしを捕らえてどうするつもり!?

言わなくても分かるわ、オークたちに売るのでしょう?

そうやってお金のためにわたくしたち一族を苦しめて! 卑怯者!

オークって何?って……と、とぼけないで!

ん……待ちなさい、本当にオークを知らないの?

うーんと、そうね……太ってて、醜くいけど生命力だけは強い種族で……

私たちエルフの一族を食い物にする卑劣な連中よ!

えぇ? オークを見たことがないって、嘘でしょう?

んー……よく見るとあなた……なんだか見慣れない格好をしているわね……

わたくしも知らない、遠くの国の方なのかしら……?

その顔だと本当に何も知らないようね……

な、なんですって? わたくしが森で倒れていたから助けた……?

じゃあ、あなたはわたくしの命の恩人……!?

わ、わたくしとしたことが大変ご無礼を……

あ、はい……その……わたくしは追われている身でして……

オークたちから逃れるために必死で森を走っていたところ

木の根に足を引っ掛けてしまって、それで派手に転びそうになった……

というところまでは記憶にあるのですが……そこから先は記憶がなくて

目が覚めたらあなた様に助けられていた、という次第でございます

先ほどの非礼をどうかお許しください……

ところで、あなた様は森で何をされていたのです……?

キャンプとは……? お一人で森の中ゆっくり一晩過ごされる、と……

あのぉ……そのぉ、出過ぎた真似かもしれませんが……

夜の森は魔物や盗人が出ますから、危ないですよ?

もう、何を笑っていらっしゃるのです! わたくしは真剣です!

魔物も盗人もオークも、エルフもいない……本当ですか?

ではここはわたくしのいた世界とは別の世界……なのでしょうか……

昔、別世界に通ずる場所があるという噂は聞いたことがありますが……

うーん……大エルフ様に聞かないと分かりませんね……

はぁ……わたくし、元の世界に帰れるのでしょうか……

オークたちは確かに恐ろしいですけど、でもみんなと離れ離れになって

これからもずっとずっと会えないのは……つらいです……ぐすん……

クン……クン……クンクン……なんですか? この甘い香りのする液体は……

わたくしに……? 良いのです? ではありがたく……

ふぅー…ふぅー…あ、熱い……! でも……美味しい!!

優しい素朴な甘みとコクのある液体に

この白い綿のような甘くふわふわした不思議な塊が組み合わさって……

心からほっとするような……幸せが込み上げてきます……!

ココア、というのですか? とても美味しいですわ! ふふふ!

このマシュマロという甘い綿も、食べると思わず口元が緩みますわ……

ぷはぁ……ごちそうさまでした、なんだか少し元気が出ました

助けていただいた上に、こんなに美味しいものまでご馳走して下さって……

わたくしなんとお礼したら良いのやら……

そうですわ! お礼と言ってはなんですが、わたくしの癒しの術で

あなた様の疲れを癒しますわ……いかがでしょう?

も、もちろんあなた様さえよければ……の話ですが……

まぁ、本当ですか! ぜひやらせてください! 

(小声で)
あぁ、良かったぁ……
(ここまで)

ではもう少し私の方へ寄ってください……

そう、そのままゆっくり……私の隣に横になってください……

まぁ! 恥ずかしがる必要などありませんわ、ふふ

わたくしの胸の中に……どうぞ……顔をうずめてください……

遠慮なさらないで、さぁ……そうよ……おいで……

ふふ、温かくて柔らかいですか? 先ほどのマシュマロ……に似てる?

そうかもしれませんわね……、あら、甘い香りがしますか?

ではますますマシュマロにそっくりですわね、うふふ……

ゆっくり息を吸って……吐いて……

どうですか? わたくしの心の音が聞こえますか?

エルフの心の音は大地の生命の音と言われております……

この音を聞いた者は皆、たちまち不安から解放されるそうです

ふふ……息苦しくないですか? そう、それなら良かったです……

ゆっくり頭を撫でますね……なでなで……なでなで……ふふっ

すみません、あなた様にまた失礼を承知で言わせてください……

その、顔をうずめるあなた様がなんだかとても愛らしくて……

わたくしの胸が愛おしさでいっぱいなのです……可愛くて可愛くて……

どうしてそう感じるのか分かりませんが、頭を撫でていると

わたくしまで安心したような、守りたくなるような……

胸が締め付けられるような……そんな気持ちになるのです……

あなたはもしかして、人間という種族なのでしょうか?

昔、大エルフ様から聞いたことがあります

人間という私たちエルフに似た容姿を持つ種族がいると……

ただ、とても短命で長くは生きられないとも聞きました

そう、あなた様は人間なのですね……

ではわたくしの方がずっとずっとお姉さんですわね、ふふふ

いいこ……いいこ……あぁ、本当に可愛い方……

あらあら耳まで赤くなっていますが、大丈夫ですか?

ふふ、問題ないのならこのまま頭を撫でさせてください……

おや、眠いのですか? 大丈夫ですよ……そのまま寝てしまっても

いいこ、いいこ……なんだかあなた様のそばにいたら

わたくしまで眠たく……うん……おやすみなさい……



ん……ふぁーあ……よく寝た……

あら、随分とお早いのですね? キャンプも終わり、ですか……

昨晩は助けていただいて本当にありがとうございました、ふふ

わたくしは魔力の糸をたどって、元の世界に帰れる場所を探しますわ

大丈夫です! オークたちのことはもう怖くありませんわ!

あなた様に出会えて良かったと心から思います

では、わたくしはこれで失礼致しますわ……

お元気で! さような……きゃあっ!? あいたたた……

またも転んでしまうなんて、お恥ずかしい限りですわ……えへへ……

も、もう! 本当に本当に大丈夫です!

ちょっとバランスを崩しただけですし!

んぅう……分かりました、あなた様の言う通りに致します

元の世界へ戻れなかったら、もう一度ここに戻って来ますわ……

そ、そんなに心配そうな顔をされたら行きにくいのですが……

むぅ……世界をつなぐ場所が分かったらまたあなた様に

会いに必ず来ますから! だからそんな顔なさらないで!

それでは、行って参りますわ! ありがとう、心優しいあなた!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ソロキャン中に森で倒れてたエルフのお姉さんを助けたらお礼に甘やかしてもらえた話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
麦蒔ぶるこ
ライター情報
シチュエーションボイス台本の執筆をしているライターです!
主に男性向けのシナリオが多いです。お気軽にご利用ください。

使用の際に【麦蒔ぶるこ】の名前か作品のURLを記載していただけますと幸いです。
また、事前でも事後でも構いませんが、Twitterやコメントなどで一言ご連絡いただけると嬉しいです!
喜び勇んで聴きに行きます!
作品の一部の改変(性別・口調などのアレンジ)OKです!
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
麦蒔ぶるこ の投稿台本(最大10件)