0
クールすぎるボクっ娘に別れを告げたらようやく本音を言ってくれた話
written by 麦蒔ぶるこ
  • 別れ話
  • 切ない
  • カップル
  • 恋人同士
  • シリアス
  • 純愛
  • ボクっ娘
  • クール
公開日2022年04月06日 13:25 更新日2022年04月06日 13:25
文字数
1887文字(約 6分18秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
恋人
視聴者役柄
恋人
場所
公園
あらすじ
冷たすぎる恋人に嫌われていると思い、別れることにしたあなた。留守電に別れようと残しておくと、彼女が慌ててあなたに会いに来て、ようやく本音をしてくれます。不器用な恋人の不器用な愛情を書きました。

【ご使用いただく際のお願い】
使用の際に【麦蒔ぶるこ】の名前か作品のURLを記載していただけますと幸いです。
また、事前でも事後でも構いませんが、Twitterやコメントなどで一言ご連絡いただけると嬉しいです!
喜び勇んで聴きに行きます!
作品の一部の改変(性別・口調などのアレンジ)OKです
*フリー台本ですが、著作権を放棄しているわけではございません
本編
っはぁ……はぁ、っ……い、いた……っ!

やっと見つけた……! こ、ここにいると思った、はぁ、はあっ……

な、なんで、なんであんなこと言うの? 

留守電にっ、君のメッセージが入ってて……

僕、慌てて家を出て、走ってきたんだ……はぁ……はぁ……

あちこち探したんだけど、最終的に思い当たったのが、この公園のベンチだった

隣、座ってもいい? ふぅ…僕たちが付き合うことになった日も、こんな日だったね

覚えてる? 星が空いっぱいに広がっていて、草木もみんなみんな静かで……

まるで宇宙に僕と君しかいないような感覚になった

でも、君がそばにいてくれたから、あの日は不思議と寂しくなかったんだ……

今、今は……ねぇ、どうして別れようなんて、いきなり言ったの?

僕、君に何か悪いことしたかな? 理由も教えてくれないままだなんて、ひどいよ……

せめて何か言ってくれないと、僕、君のことを諦められないし、納得できない

……えっ、な、何それ……好かれてないと思ってたなんて、そんな……

うっ……た、確かに僕は君に好きとか言ったりしてこなかった……

う、うん……外で手を繋いだりも、してこなかったね……ごめん

でも、だからといって君のことが嫌いになったわけじゃないんだよ!

むしろ僕は君のこと、その……好き、だし……離したくない、誰にも渡したくない!

だから別れようなんて言わないで! そんなの、そんなのっ!

僕には耐えられない! どうしたらいいの!?

君なしで生きていくなんて、考えられないよ……う、うぅ、ひぐっ……ごめん

つい、取り乱してしまった……ごめん、大声を出すつもりはなかったんだ

今さら言い訳のようになってしまうけれど、僕はその、甘えるのが苦手なんだ

なんだか君に甘えてしまうと、僕が僕じゃなくなってしまうような感じがして、怖い

本当は君が優しく僕の頭を撫でてくれるのが好きだ

でもなんだかすごくこそばゆい気持ちになって

いつも君の手を振り払ってしまった……本当はもっと撫でて欲しいのに……

いつもそうなんだ、君に優しくされたり、可愛いって言われると嬉しいのに

つい邪険な、可愛くない態度になってしまう

君が僕から離れようとするのもわけないよね……こんな恋人、嫌だよね

僕に弟たちがいるのは知っているよね?

うん、僕は子供の頃からお姉ちゃんだからしっかりしろって

親に言われて育ってきて、弟たちの面倒もみてきた

親や周りの大人にしっかりしているね、ちゃんとしててえらいね、

頼りにしているからねってそう言われるたびに、あぁ僕は失敗したらだめなんだって

いつまでもしっかりとしたお姉ちゃんでいないとだめなんだって。そう思ってきた

君が僕のことを好きだと言ってくれて、本当に嬉しかった

でも誰かに甘えたことのない僕は甘え方が分からない

誰かに甘えて、しっかりしていない自分になってしまうのが怖い

全く正反対の自分に、自分を否定されるようで……混乱してしまうんだ

こんなことを今更君に言ったところで、もう遅いんだろうけど……ごめん

僕のくだらない言い訳に付き合わせてしまった、もう行くよ

君もあまり遅くならないうちに帰りなよ、それじゃ

……さようなら、僕の優しい人……

(少し間をあける)

うわっ、びっくりした! い、いきなり手を掴まれたから、心臓が飛び出るかと……

えっと、まだ何か話があるの? い、いいけど……どうしたの?

ちょ、え、いきなり何!? そ、そんな強く抱きしめられたら痛いよ!

あ、ちょっと、んっ……んぅ、ちゅ、ん、ふぅ……な、なんでキスなんか

君は僕のことなんて、もう……そんなことされたら僕、つらいだけだから

へ? い、今なんて? 好きって……えっと、その、本当に?

そんなに謝らないで! 君が頭を下げる必要なんかないんだ! 顔をあげて?

君に素直にちゃんと話さなかった僕も悪いんだから…誰だってそっけなくされてたら

不安にもなるさ。ごめんね、今まで不安な思いをさせて

分かったよ、これからは僕もちゃんと君に気持ちを伝えるから、ね?

だから、その……僕の一番近くにいてくれる? あ、えと、ありがとう…嬉しい

不器用な僕でごめんね。あははっ、僕も謝りすぎかな? ごめ…ってあぁまた!

あはは、変なの! 僕ら謝ってばっかりでおかしいね、ふふ

そうだね、帰ろう。ほら、手、繋ごう? 君の手、あったかいね、ふふ

あぁ、ちょっと帰りに駅前のコンビニに寄って行ってもいいかな?

さっき全力で走ったからか、実は喉がもうからからで…早く水を飲みたい

あ、それいいね、アイスも買っちゃおう!

なんかこの前コンビニ限定で新作が出たらしいよ

それ試してみようよ、ふふ…ん? 何? あぁ、なんだそんなこと…

僕、君のそばを離れたりしないよ。それにもし君がどこかへ行っても、

僕の手が、唇が……君の体を、熱を忘れない。ずっと憶えているから大丈夫

きっと探し出してみせる、世界中のどこへでも。大好きだよ
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
クールすぎるボクっ娘に別れを告げたらようやく本音を言ってくれた話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
麦蒔ぶるこ
ライター情報
シチュエーションボイス台本の執筆をしているライターです!
主に男性向けのシナリオが多いです。お気軽にご利用ください。

使用の際に【麦蒔ぶるこ】の名前か作品のURLを記載していただけますと幸いです。
また、事前でも事後でも構いませんが、Twitterやコメントなどで一言ご連絡いただけると嬉しいです!
喜び勇んで聴きに行きます!
作品の一部の改変(性別・口調などのアレンジ)OKです!
有償販売利用の条件
当サイトの利用規約に準ずる
利用実績(最大10件)
麦蒔ぶるこ の投稿台本(最大10件)