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隣の席の金髪ギャルにめちゃくちゃ怒られて、挙句文芸部に入部させられてしまうオタクくんの話
written by 麦蒔ぶるこ
  • 学校/学園
  • ギャル
  • 同級生
  • 学生
公開日2022年02月17日 14:19 更新日2022年02月17日 14:19
文字数
2516文字(約 8分24秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ギャル
視聴者役柄
オタクくん
場所
学校
あらすじ
金髪で口調の荒いギャルは隣の席のオタク君にいつもイライラ。
とうとう我慢できなくなった彼女はオタク君を人気のない部屋に連れ出します…
本編
(っあぁーだめだ、やべぇ…今度の文芸誌に載せる短歌が決まらねぇ…

文芸部の連中、頭かってぇからなぁ、締め切り延ばしてくれって言っても

融通きかねぇし…つかさっきから隣のオタクに絡んでる馬鹿共もうるせぇな…

…あぁもうなんであいつはいっつも言い返さねぇんだよ、くそ! 

あぁ~~~もうだめだ! 我慢できねぇ!)

おい! おめーらさっきからうっせぇぞ! アタシのそばでくだらねぇこと

いつまでもグダグダ言ってんじゃねぇ! うっとうしいんだよ!

アタシは今、忙しいんだよ! これ以上騒がしくするなら……分かるよな?

分かったなら、とっとと消えな! 

はぁ……ったく、いつ見てもムカつく連中だわ……、ん? なんだよお前まで

ありがとうって……はぁぁ…お前なぁ~…あぁーもう! なんかムカついてきた!

おいオタク、ちょっとツラ貸せよ。いいから! 早く! こっち来いって!

(少し間をあけて)

よし、誰もいないな。ここか? ここは文芸部の部室だよ

元々は図書室の倉庫みたいなところだったんだけど、今は部室として使ってる

ほとんど部員もいないから、そのうち廃部になるかもだけどな

で、この話は置いておいてだ。アタシは今すごく怒ってる。それは分かるよな?

え、なんだよその諭吉はよ……これで勘弁してくださいだと!? ったく馬鹿!

あんたから金巻き上げるつもりなんかないわ! アタシが怒ってんのはな、

あんたが散々馬鹿にされてるのに、何一つあいつらに言い返さねぇところだよ!

なんで自分の好きなもの馬鹿にされて、黙っていられるんだよ! おかしいだろ!

ラノベだか二次元キャラだかなんだかアタシはよく知らないけどさ…

なんで堂々としてねーんだよ、本当にそこが気に入らねー、マジでムカつく!

こそこそしてねーで、俺はこれが好きなんだって言えばいいだろ?

なんで言えないわけ? ほんとありえねー、まじオタク、まじ意味不明ー

って、うわ…な、なんだよ…そ、そんなに落ち込まなくてもいいだろ…おいおい…

あーもう、悪かったって…アタシも言い過ぎたよ…いつもやられっぱなしの

あんた見てるともどかしくて、ついイライラして…うん、ほんとごめん

もう怒らないから…顔あげなって、な? 悪かったよ…

(うーん、こいつと話すといつもなんか調子狂うんだよなぁ…何考えてるのかも

いまいちよくわかんねーし…強く言い過ぎると黙っちまうし…

もう泣きそうな顔してるもんな…あぁ、どうしたらいいんだよもう~~)

あぁ、もう良いって。アタシの作業の邪魔してたのはあの馬鹿共だしさ…

あんたが謝ることじゃないよ。今度あんたに絡んだら全員殴るから大丈夫!

作業って言ってもまぁ…大したことじゃねーよ。今度部活で文芸誌を出すんだけどね

それに載せる作品を考えてたんだよ。私が作ってるのは短歌とか俳句

で、今回は短歌を選んでたんだけどなかなか決まらなくてさ、しかも締め切り近いし

どうしようかなぁって悩んでたんだわ…え、険しい顔でスマホ睨んでて恐かった?

マジ? ごめんごめん、てかそんなに私怖い顔してた…? うわぁ…気を付けよ…

あー…そうだよな、そもそも金髪でもろギャルな見た目のアタシが文芸部ってのが

ちょっと変だと思われるというか、意外っていうかまぁ、いつも驚かれるよ

でもアタシは短歌が好きだし、ここの部活の連中もカタブツばっかりだけど

いいやつだし、アタシはいつもはっきり文芸部で作品作ってるって言ってる

見た目がギャルなのにどうとか、文芸部は陰キャの集まりって馬鹿にしてるやつも

いるけどオタクっぽいから絡まねぇとか、自分と合わなさそうだから馬鹿にするとか

見下すやつこそ馬鹿だ。つか、思い出したらなんかムカついてきたわ!

そういうくだらねぇこと言うやつは全員殴ってやろうかな!

今から殴りに行こうか!

っていうのはまぁ冗談だけどさ、あははっ! …ふふ、あんたやっと笑ったな

へぇ、あんた読むだけじゃなくて自分で小説書くのも好きなんだ

それは知らなかったな…小説かぁ…

あんたさ、イラスト描くの上手いよな。授業中とかたまに描いてるっしょ?

バレてないと思ってた? ははぁ、甘いな。アタシは知ってるよ

あんたがイラスト上手いってこととか…あ、あんたが前にアタシの作品見て…

好きだなって言ってくれたこととか…まぁあんたは覚えてないかもしれないけど…

文化祭の時に、一階の廊下に張り出してただろ、文芸部の作品をプリントしたやつ

そうそう、ちょっと洒落た感じで額に入れたりしたやつ

まぁはっきり言って、文化祭で文芸部の作品を立ち止まってわざわざ

ゆっくり見てくれる人なんてほとんどいないんだけどな

たまたま飲み物買って廊下歩いてたら、あんたが真剣な顔であたしの作品見ててさ……

これ、好きだなってつぶやいてたの聞いちゃったんだ。アタシ、すげー嬉しくて……

その場でありがとうって言いたかったけど、照れくさくてそのまま逃げちゃった

そうこうしてると席替えであんたが隣になったから、チャンスじゃね?って思って

そのうちお礼言おうって考えてたのにさ、馬鹿共に言われっぱなしだし!

いっつもうじうじしてるし! ほんっとにムカついちゃって!

それで今日はもう我慢ならないから部室に連れて来たってワケよ

あーあー、怒ってない。もう怒ってねーから! そんな怯えなくてもいいだろ!?

はぁ……ったくどうも調子狂うわ、あんたといると。でもまぁ……その、ありがとな

アタシの作品、好きって言ってくれて嬉しかった…

文芸誌、できたらあんたにも渡すからまた感想聞かせて欲しいな

アタシはあんたの感想が聞きたいの。ね、お願い。ダメ?

……へへ、ありがとっ! 文芸誌できたらすぐにあんたに渡すから!

あ。ていうかさ……あんたも小説書いてるんだったら文芸部入れば?

あんた部活は何してんの? 帰宅部ならいいじゃん、うちの部活入りなよ!

はい、決定~! 今日からあんたは文芸部! うぇーい! あははは!

ん、もうそろそろ午後の授業始まるな。それじゃあ教室戻りますか、ふぁーあ…

ふぅ……今日はあんたにお礼が言えてよかった……アタシ、あんたのこと……

もっとよく知りたいし…もっと仲良くなりたいって思う、から…その…

よ、よろしくな…同じ部活の仲間としても、お隣さんとしても、な?

あ、でも! あんまりうじうじしてっと! 引っぱたくからな! 覚悟しとけよ!

冗談だって! ほら、授業遅れるぞ。早く行こ! えへへっ!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
隣の席の金髪ギャルにめちゃくちゃ怒られて、挙句文芸部に入部させられてしまうオタクくんの話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
麦蒔ぶるこ
ライター情報
シチュエーションボイス台本の執筆をしているライターです!
主に男性向けのシナリオが多いです。お気軽にご利用ください。

使用の際に【麦蒔ぶるこ】の名前か作品のURLを記載していただけますと幸いです。
また、事前でも事後でも構いませんが、Twitterやコメントなどで一言ご連絡いただけると嬉しいです!
喜び勇んで聴きに行きます!
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