男は妖魔と化した恋人を己自身の手で取り戻す為、彼女に戦いを挑む。その結末やいかに…？

〜〜共通ルート〜〜


あら、お兄はん…どないしたんどすか？こないなとこにまで…


…うちを助けに？ふふふ…そら不可能ちゅうもんどす。だってうちはもう、立派な妖魔どすさかい。


えぇ。この氷の屋敷から永遠に解放されることのあらへん妖魔…雪女、どすさかい。


ふふふ…お兄はんはホント、お優しい方どすなぁ…こないなうちでも、見捨てへんでいてくれて…


そやけど、あかんのどす…この屋敷、うちを離してくれへん…あんたは一生妖魔として生きろ、そう言うてるんどす…


…はい。もううちは人やなしに、妖魔…お兄はんとおんなじ道を歩くことは不可能どす。そやさかい…


…ふふ。そこまで言うねやったら…一生うちのお人形として、生きてくれる？


そう…なら、仕方あらしまへんなぁ。お兄はんが力づくでうちを連れ帰るちゅうやったら…うちはお兄はんを力づくでお人形にするとしまひょ。覚悟はよろしいどすか？


ふふ…流石はお兄はん。その真っ直ぐな熱情、好かんじゃあらしまへん。


どすけど…今のうちは雪女。お兄はんのその熱い思いすら凍らすことのできる、怖〜い物の怪どすさかい…きちんと動かのうしたるね？




〜〜A.主人公勝利ルート〜〜


ハァッ、ハァッ…まさか、屋敷ごとうちを焼くなんて…脳筋にも程がありますえ？


でも…これは完璧にうちの負けどす。煮るなり焼くなり…って、すでに焼かれてもうたんどすけど。とにかく、うちのことは好きに扱うとぉくれやす。


……え？あの、今、なんて…？


…ッ！ええんどすか…？もういっぺん、お兄はんのそばにおっても…？


う、うちも…うちも、お兄はんと共に生きとおす…！お兄はんのそばに、ずっとおりたい…！


(抱きしめられる)


…ッ！あぁ、お兄はんの温もり…！何年ぶりやろうか…人肌にいらえるのは…！


うちも…うちも離しまへん、お兄はんのこと…！一生、ずっと…！この先も、永遠に…！


はい…！お兄はんなら、うちの身を安心して預けられる…！どうか末永う、よろしゅうおたのもうします…！




〜〜B.主人公敗北ルート〜〜


あはは…残念どしたなぁ？もう指先一つ、まともに動かせへんどっしゃろ…お兄はんの負けどす。


いいえ？もう勝負はついた。お兄はんには、これからうちのお人形はんになってもらう。


えぇ…言葉一つ発することのできひん、お人形はん。そやけど、その麗しい容姿は一生そのままやさかい、安心しとぉくれやす。


はい。完璧に氷漬けにしてもうたら、年老いることもあらへん…ずーっと若おして美しい姿のままで、いられるんどすえ？もっと喜んどぉくれやすな。


もう抵抗せんと…うちを受け入れて…？お兄はんのことは、心からお慕い申し上げとるさかい。唇、失礼致します…


(キス)


愛してます、お兄はん…この屋敷で永遠に、うちと幸せに暮らしまひょね？ふふふっ…




〜〜C.主人公逃走ルート〜〜


あーあ…逃げてまったか…そっちから勝負を挑んどいて…


うちを期待させるだけさせといて…そんなんあんまりじゃあらしまへんか…お兄はん。


逃がしまへんよ…あんたのそばにおるべきは、このうち。どこに行ったって、この屋敷ごと転移して、追いかけたるさかい…覚悟、しとくれやっしゃ？あはっ、あはは…！

・台本（ゆるボイ！）
【京都弁】両想いな雪女との最終決戦
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・台本制作者
松平蒼太郎