- 気弱
- メンヘラ
- ホスト
- 心中
公開日2023年04月28日 21:42
更新日2023年04月28日 21:42
文字数
2699文字(約 9分0秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
気弱ホスト
視聴者役柄
指名客
場所
男性宅
あらすじ
あなたは懇意にしている気弱なホストに誘われ、彼の家を訪ねることに。
それは、彼からの二人きりの相談なのだとか。
彼に夢中で、彼をもっと、深く心から知って愛してあげたいあなたに、彼が漏らした願いとは。
当作品は、自主開催企画「白と黒のシチュボ台本」“白”の参加台本です。
台本使用上の規約等の違いはありませんので、安心してお使いください。
(注)当台本には、「自殺」に関連する表現が含まれます。
また当台本は、台本内の行為を推奨するものではありません。
それは、彼からの二人きりの相談なのだとか。
彼に夢中で、彼をもっと、深く心から知って愛してあげたいあなたに、彼が漏らした願いとは。
当作品は、自主開催企画「白と黒のシチュボ台本」“白”の参加台本です。
台本使用上の規約等の違いはありませんので、安心してお使いください。
(注)当台本には、「自殺」に関連する表現が含まれます。
また当台本は、台本内の行為を推奨するものではありません。
本編
家、ここなんです。
こんな普通のアパートで、ビックリしました?
いやいや、僕なんて、ほんと、凄い先輩たちの足元にも及ばないっていうか、底辺みたいなものですから。
いいところのマンション、みたいなのは完全に夢ですよ。
なんというか、僕なんか、帰れる家があるだけで十分って感じです。
幻滅、しちゃいましたか?
っていうのも、まだ、贔屓にしてくれるのもあなたぐらいですから。
だって……らしくないですもんね、僕。
カッコよくもなければ、話が上手いわけでもない。
なんでこんなことしてるんだろうって、毎日思ってます。
先輩からは、この世界に君みたいなのがいても、それはそれでギャップあってウケるって言われたんですけど、そうは甘くないみたいで。
でも、いや、こういう路線でも、売れてる人は売れてるらしいですから、これはただの僕の努力不足というか、自分の問題ではあるんですけどね?
あ、話をするなら、中に入った方がいいですよね。
こういうところ、気が利かなくてすみません。
どうぞ、上がってください。
お部屋は真っ直ぐ進んでもらって。
綺麗ですか?
よかった。
これでもあなたを招き入れるからって、昨日はいろいろと片付けたもので。
この仕事、プライベートすらも気が抜けないぞっていう先輩の忠告は、こういうことなんでしょうか。
あっ、とにかく、座ってください。
そこのソファでいいので。
ん、そうですね、いつもは僕、右側に座ってます。
端にもたれかかりながらスマホいじって、そのまま寝落ちとかよくやっちゃうんです。
って、何やってるんですか?
肘掛けのところのにおい嗅いでも何もないですって。
えっ、僕のにおいします?
な、なんか、恥ずかしいです。
うーん、寝汗とかはかいてないはずなんですけど。
やっぱり、自分で自分のにおいっていうのはわかりづらいって言いますからね。
スプレーとか、やった方がいいのかな。
えっ、そのままがいいんですか?
残しておいてって、なんですかそれ。
嗅ぎたいって言われると、ますます恥ずかしいじゃないですか。
よっぽど僕自身から直接嗅いでくれた方がマシな気分です。
ただ、こういう仕事ですから、においが不快じゃないっていうのなら、安心はできるんですけど。
あっ、隣、座りますね。
なんだか、こうやって隣に座ると、いつもの気分がします。
今日も可愛いですよ。
って、お店でも言いましたね。
うぅ……。
やっぱり、まともに目を合わせると、緊張しちゃうんですよ。
あなたが可愛いのもひとつ、原因なのかも。
引く手は数多そうなのに、どうしてこんなお店のこんな僕なんか、選んじゃったんですか。
本当、心が痛むじゃないですか。
いえ、人生、長らく独りだったので、こんなに寄り添おうとしてくれる人、嬉しいけれど、素敵すぎるし、眩しすぎるようにも感じちゃって。
むー、可愛いって、あなたは平気で男の子に言ってきますね。
僕のこと愛してくれるなら、それもあり、ですけど。
でも、あなたみたいな人に会えてよかったです。
どうせ、普通に生きてたって、誰も僕のことなんか愛してくれませんから。
僕、あなたが思うよりも、あなたのことを必要に思ってるのかも。
営業とかじゃなく、人として離したくない……
ダメだなぁ。
家じゃ、見せたくない弱さが出ちゃう。
元々、演じるなんて得意じゃないですけど。
得意だったら、あの空間で先輩たちみたいに振る舞ってますよ。
でも、そうじゃないからこそ、あなたに会えたのなら、こんな自分もいいのかな。
あ、あの、今日は僕から相談、いいですか?
お家、来てもらったのは、二人きりじゃないと話せないことがあるっていうのもあって。
あなたは、僕の唯一、ですから。
冗談じゃないですよ?
僕の携帯の連絡先、見てみます?
ほら、あなただけ、なんです。
家族、ですか?
あ、まぁ……。
いえ、いいんです。
この手のやり取りは、関係を深める以上、避けては通れませんから。
いつか知ることになる、そのいつかが今だったというだけ。
気にしないでください。
……この前?
一緒にいた人?
あー、アフター、見られてました?
ごめんなさい。さっきは嘘、つきました。
あなた以外にも僕の指名客は確かにいます。
ただ、でも、安心してください。
ここに連絡先は残ってません。
もう、誰のだって僕には必要ありませんから。
だって、ちゃんと僕のこと、見てくれてるのは多分……あなた、だけですから。
あの人、押しが強くて、断れなかったというか……僕には、それも仕事みたいなものですし。
痛客っていうタイプなんですかね?
大丈夫ですよ。
僕の気持ちは、あなたにだけ……あなただけにしか、向きません。
愛してくれる人を求めて、誘いに流されてこんな世界に来たっていうのは、僕の今までの言動から想像できるかもしれません。
ここに、僕を必要としてくれる人が来てくれるのかもしれない、だなんて。
でも、寄ってくるのは、恋に酔っているのか、恋される自分に酔っているのか、僕の心を知ろうとしない女性ばかりで……僕、ますます自分がこの世に必要なのか、わかんなくなっちゃってたんです。
そんな僕のもとに、あなたは現れた。
こんな僕にでも、心をもって向き合ってくれるあなたが。
僕の心を、初めて満たしてくれたあなたが。
こんなの、身勝手かもしれないって、わかってます。
僕、やっぱりおかしいから。
それでも、こんなに僕のことを受け入れてくれるあなたなら、きっとこの思いすらも受け入れてくれるって、期待、していいですよね?
だから……
僕と、一緒に死んでくれませんか?
いいですよ。
あなたが拒むのなら、それで。
でも、こんなに僕の心を優しく抱いてくれるあなたとなら、ずっと願っていた夢、そのもののように思えるんです。
僕を大切にしてくれるのなら。
僕の唯一になってくれるなら。
どうしてって……希望なんて見出せない人生のせいなのか、生まれつきの病みなのか、僕にもわかりません。
ただ、それだけが希望で、この日々は、その時を待つための苦痛にしか思えなくて。
正直、目が眩んで入ったこの仕事も、この気持ちを強くしてくるだけで、後悔してるんです。
毎晩、毎晩、ひどい酔いで吐きそうになって、空っぽな愛で虚しくなって。
逃げたくなって、逃げられなくて。
本当に、あなただけが僕の、ただひとつだけの安堵なんです。
そんなあなたと、わかり合うことができるのなら。
……そうすれば、僕は、あなただけのもの、ですよ。
どこかへ行く心配も、もうしなくていい。
どうせ、行く先に違いはなさそうな精神状態、ですけど。
せめて、その瞬間くらいは、幸せに浸っていたいと願うのは、わがまま、でしょうか。
たとえ、わがままだとしても、言葉にするだけなら、許されますよね?
ひとことだけ、許してください。
僕は、あなたのことが、大好きです。
こんな普通のアパートで、ビックリしました?
いやいや、僕なんて、ほんと、凄い先輩たちの足元にも及ばないっていうか、底辺みたいなものですから。
いいところのマンション、みたいなのは完全に夢ですよ。
なんというか、僕なんか、帰れる家があるだけで十分って感じです。
幻滅、しちゃいましたか?
っていうのも、まだ、贔屓にしてくれるのもあなたぐらいですから。
だって……らしくないですもんね、僕。
カッコよくもなければ、話が上手いわけでもない。
なんでこんなことしてるんだろうって、毎日思ってます。
先輩からは、この世界に君みたいなのがいても、それはそれでギャップあってウケるって言われたんですけど、そうは甘くないみたいで。
でも、いや、こういう路線でも、売れてる人は売れてるらしいですから、これはただの僕の努力不足というか、自分の問題ではあるんですけどね?
あ、話をするなら、中に入った方がいいですよね。
こういうところ、気が利かなくてすみません。
どうぞ、上がってください。
お部屋は真っ直ぐ進んでもらって。
綺麗ですか?
よかった。
これでもあなたを招き入れるからって、昨日はいろいろと片付けたもので。
この仕事、プライベートすらも気が抜けないぞっていう先輩の忠告は、こういうことなんでしょうか。
あっ、とにかく、座ってください。
そこのソファでいいので。
ん、そうですね、いつもは僕、右側に座ってます。
端にもたれかかりながらスマホいじって、そのまま寝落ちとかよくやっちゃうんです。
って、何やってるんですか?
肘掛けのところのにおい嗅いでも何もないですって。
えっ、僕のにおいします?
な、なんか、恥ずかしいです。
うーん、寝汗とかはかいてないはずなんですけど。
やっぱり、自分で自分のにおいっていうのはわかりづらいって言いますからね。
スプレーとか、やった方がいいのかな。
えっ、そのままがいいんですか?
残しておいてって、なんですかそれ。
嗅ぎたいって言われると、ますます恥ずかしいじゃないですか。
よっぽど僕自身から直接嗅いでくれた方がマシな気分です。
ただ、こういう仕事ですから、においが不快じゃないっていうのなら、安心はできるんですけど。
あっ、隣、座りますね。
なんだか、こうやって隣に座ると、いつもの気分がします。
今日も可愛いですよ。
って、お店でも言いましたね。
うぅ……。
やっぱり、まともに目を合わせると、緊張しちゃうんですよ。
あなたが可愛いのもひとつ、原因なのかも。
引く手は数多そうなのに、どうしてこんなお店のこんな僕なんか、選んじゃったんですか。
本当、心が痛むじゃないですか。
いえ、人生、長らく独りだったので、こんなに寄り添おうとしてくれる人、嬉しいけれど、素敵すぎるし、眩しすぎるようにも感じちゃって。
むー、可愛いって、あなたは平気で男の子に言ってきますね。
僕のこと愛してくれるなら、それもあり、ですけど。
でも、あなたみたいな人に会えてよかったです。
どうせ、普通に生きてたって、誰も僕のことなんか愛してくれませんから。
僕、あなたが思うよりも、あなたのことを必要に思ってるのかも。
営業とかじゃなく、人として離したくない……
ダメだなぁ。
家じゃ、見せたくない弱さが出ちゃう。
元々、演じるなんて得意じゃないですけど。
得意だったら、あの空間で先輩たちみたいに振る舞ってますよ。
でも、そうじゃないからこそ、あなたに会えたのなら、こんな自分もいいのかな。
あ、あの、今日は僕から相談、いいですか?
お家、来てもらったのは、二人きりじゃないと話せないことがあるっていうのもあって。
あなたは、僕の唯一、ですから。
冗談じゃないですよ?
僕の携帯の連絡先、見てみます?
ほら、あなただけ、なんです。
家族、ですか?
あ、まぁ……。
いえ、いいんです。
この手のやり取りは、関係を深める以上、避けては通れませんから。
いつか知ることになる、そのいつかが今だったというだけ。
気にしないでください。
……この前?
一緒にいた人?
あー、アフター、見られてました?
ごめんなさい。さっきは嘘、つきました。
あなた以外にも僕の指名客は確かにいます。
ただ、でも、安心してください。
ここに連絡先は残ってません。
もう、誰のだって僕には必要ありませんから。
だって、ちゃんと僕のこと、見てくれてるのは多分……あなた、だけですから。
あの人、押しが強くて、断れなかったというか……僕には、それも仕事みたいなものですし。
痛客っていうタイプなんですかね?
大丈夫ですよ。
僕の気持ちは、あなたにだけ……あなただけにしか、向きません。
愛してくれる人を求めて、誘いに流されてこんな世界に来たっていうのは、僕の今までの言動から想像できるかもしれません。
ここに、僕を必要としてくれる人が来てくれるのかもしれない、だなんて。
でも、寄ってくるのは、恋に酔っているのか、恋される自分に酔っているのか、僕の心を知ろうとしない女性ばかりで……僕、ますます自分がこの世に必要なのか、わかんなくなっちゃってたんです。
そんな僕のもとに、あなたは現れた。
こんな僕にでも、心をもって向き合ってくれるあなたが。
僕の心を、初めて満たしてくれたあなたが。
こんなの、身勝手かもしれないって、わかってます。
僕、やっぱりおかしいから。
それでも、こんなに僕のことを受け入れてくれるあなたなら、きっとこの思いすらも受け入れてくれるって、期待、していいですよね?
だから……
僕と、一緒に死んでくれませんか?
いいですよ。
あなたが拒むのなら、それで。
でも、こんなに僕の心を優しく抱いてくれるあなたとなら、ずっと願っていた夢、そのもののように思えるんです。
僕を大切にしてくれるのなら。
僕の唯一になってくれるなら。
どうしてって……希望なんて見出せない人生のせいなのか、生まれつきの病みなのか、僕にもわかりません。
ただ、それだけが希望で、この日々は、その時を待つための苦痛にしか思えなくて。
正直、目が眩んで入ったこの仕事も、この気持ちを強くしてくるだけで、後悔してるんです。
毎晩、毎晩、ひどい酔いで吐きそうになって、空っぽな愛で虚しくなって。
逃げたくなって、逃げられなくて。
本当に、あなただけが僕の、ただひとつだけの安堵なんです。
そんなあなたと、わかり合うことができるのなら。
……そうすれば、僕は、あなただけのもの、ですよ。
どこかへ行く心配も、もうしなくていい。
どうせ、行く先に違いはなさそうな精神状態、ですけど。
せめて、その瞬間くらいは、幸せに浸っていたいと願うのは、わがまま、でしょうか。
たとえ、わがままだとしても、言葉にするだけなら、許されますよね?
ひとことだけ、許してください。
僕は、あなたのことが、大好きです。
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ヤンデレとか書きます。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
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