- 寝起き
- 飲み会
- 同級生
- 友達
公開日2025年04月11日 03:38
更新日2025年04月11日 03:38
文字数
2228文字(約 7分26秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
世話焼きな元同級生
視聴者役柄
指定なし
場所
彼女の自宅、ワンルームのアパート
あらすじ
高校生のころ、よく面倒を見てくれる同級生がいた。
忘れ物をした時、体育で怪我をした時、期末試験直前に風邪を引いたせいで試験範囲がわからなくなった時……何かにつけて、呆れ笑いで助けてくれる友達がいた。
あれから、いくらかの年月を重ねて。
久しぶりにみんなで集まった同窓会。
ちっとはマシになったんだぞ、と、彼女に言ってやるつもりだったのだが……。
「久しぶりだなぁ。君に『ごめん』って言われるの。」
何故こうなるのか。
今日も彼女は、呆れたように微笑んでいた。
忘れ物をした時、体育で怪我をした時、期末試験直前に風邪を引いたせいで試験範囲がわからなくなった時……何かにつけて、呆れ笑いで助けてくれる友達がいた。
あれから、いくらかの年月を重ねて。
久しぶりにみんなで集まった同窓会。
ちっとはマシになったんだぞ、と、彼女に言ってやるつもりだったのだが……。
「久しぶりだなぁ。君に『ごめん』って言われるの。」
何故こうなるのか。
今日も彼女は、呆れたように微笑んでいた。
本編
(目が覚める)
(……少し、頭が痛む。喉が渇いている)
(見覚えのないワンルーム)
(どこからか漂う美味しそうな匂いにつられ、ベッドから体を起こす)
あ、起きた?
(キッチンでフライパンと向き合っている、かつての同級生)
とりあえず、顔洗っといでよ。
歯ブラシも新しいの用意しといたから。
……あ、洗面所はそっちね。
(顔を洗って、歯を磨いて……)
(慣れない柔軟剤の匂いがするタオルで顔を拭いて、キッチンへ戻る)
うん、ちょっとはシャッキリしたかな?
さ、じゃあ朝ごはんにしよっか。
ちょうど今準備できたところだよ。
(食卓に案内される)
君はそっちに座ってね。
それじゃ、いただきまーす。
(用意された和風の朝食に、おずおずと箸をつける)
気分はどう?
吐き気とか、大丈夫?
……そっかそっか。
うん、ご飯もちゃんと食べられてるし、心配なさそうだね。
寝る前にいっぱいお水飲んだのが効いてるのかな。
……よし。
それでは、そんなあなたに質問です。
ここはどこでしょう?
(『……お前の家』)
せいかーい。
次の質問です。
どうして君は、ここにいるのでしょう?
(『……昨日、酔い潰れたから』)
はい、大正解。
あんなベロンベロンに酔っ払ってたんじゃ、タクシー捕まえたとしても1人で帰れるか怪しそうだったからね。
とりあえずウチに担ぎ込んで、ベッドに転がしておいたってわけ。
覚えてる?
……ははは、まあそうだよね。
あれで記憶があったらむしろびっくりだわ。
……ん?
ああ、『そういう心配』はしなくていいよ。
昨日の夜に、色っぽいことはなーんにもなかったから。
お互いほろ酔いだったっていうならともかく、あそこまで青っ白い顔してるやつ相手に変な気起こすほど恥知らずじゃないっつーの。
次の瞬間にもゲロ吐くんじゃないか、って心配だけで手一杯だよ。
(迷惑を謝罪すると、彼女は口元を綻ばせ)
……ふふ。
久しぶりだなぁ。
君に『ごめん』って言われるの。
ちなみに全然迷惑だなんて思ってないから、気にしないでね。
……しょうがないよ。
楽しかったもんね、昨日の同窓会。
みんな全然変わってなくて、思い出話が山ほどあって……ありきたりな感想だけど、昔に戻ったみたい、って心から思った。
もっとも、本当に高校生に戻ってたのなら、酔い潰れた君に肩を貸すなんてイベントは起きなかったはずなんだけどね。
……だーめ。
もう謝らないで。
私、むしろ嬉しかったくらいなんだから。
あれから何年も経ってるのに結局こうなるのかー!
……って思ったら、馬鹿馬鹿しくて笑えてきちゃったよ。
だって、あの頃そのまんまなんだもの。
君と会うのは卒業式以来だっていうのに、ちっともそんな気しなかったわ。
君ってば当時からそそっかしいとこがあって……それはそれとして、トラブルに愛される体質でもあって。
何度、君の困った顔を見たことか。
そんでもって何度、お節介を焼いたことか。
今にして思えば、我ながら奇特な立ち回りをしていたなぁ、って感じ。
付き合ってもなければ昔からの友達でもないのに、飽きずに懲りずに、毎度毎度出しゃばって。
なんでこんなことしてるんだろう、って自分でも不思議なのに、なんか、君がオロオロしてると放っておく気になれなくて。
……昨日も、そうだった。
みんなは言ってたよ?
自分たちももう大人なんだから、多少深酒したって1人で帰れるだろう、って。
……多分、それは正しいんだよね。
うっかり飲みすぎちゃった、なんて経験は、お酒を飲む人からしたらよくあることだもの。君だって昨日が初めてってわけじゃなかったんでしょ?
だったら、そんな時はどうすればいいか、ちゃんと学んで身についてるはず。
私が余計なお世話をしなくても、自力でベッドまで辿り着ける。
そもそも、不慮の事故っていうならともかく、同窓会での泥酔は君自身の自業自得。
なおさら、私が手を貸す理由はない。
……わかってたんだけどなぁ、そんなこと。
でもさぁ。
無理だよ。
露骨に具合悪そうな顔で「大丈夫」って見え見えのウソをつきながらながら力無い作り笑いをしてる君が目の前にいたら、見捨てるなんてできっこないって。
……思い出しちゃったよ。
高校時代の私が、いつもどんな気持ちで、君の助けになろうとしてたか。
……えー?
それ、わざわざ言わすの?
いやまあ、隠すことでもないっていうか、伝えないままでいたらきっといつか後悔しそうなことではあるから、言うのはやぶさかじゃないんだけど……。
うーん……やっぱ、今はナシで。
そりゃあそうでしょ。だって君、まだ昨日のお酒抜け切ってないじゃん。
そんな状態の人には教えたくないかなー。
……あーもう、そんな残念そうな顔しないの。
また今度、だよ。
2人で飲みに行く機会でもあったら、その時はきちんと言葉にしてあげるから。
だから……ちゃんと、誘ってね?
次に君と会うのは次回の同窓会、なんて、そんなの嫌だからね?
(了承すると、彼女は嬉しそうに)
……よし!
言質とった!
さーて。
聞きたいセリフは聞き出せたし、とりあえず、朝ごはん済ませちゃおうか。
洗い物まで終わったら、駅まで送るから。
家に帰って、ゆっくり休みなよ。
(頷いて朝食の残りへ手を伸ばす)
(優しく見守るように、彼女は目を細めて)
……ふふっ。
本当に、懐かしくて、新鮮な気分。
やっと……やっと、時計の針が動き出した気がするよ。
(その言葉の意味を、問いただそうとは思わない)
(『また今度』。そう言われるに、決まっているから)
(……少し、頭が痛む。喉が渇いている)
(見覚えのないワンルーム)
(どこからか漂う美味しそうな匂いにつられ、ベッドから体を起こす)
あ、起きた?
(キッチンでフライパンと向き合っている、かつての同級生)
とりあえず、顔洗っといでよ。
歯ブラシも新しいの用意しといたから。
……あ、洗面所はそっちね。
(顔を洗って、歯を磨いて……)
(慣れない柔軟剤の匂いがするタオルで顔を拭いて、キッチンへ戻る)
うん、ちょっとはシャッキリしたかな?
さ、じゃあ朝ごはんにしよっか。
ちょうど今準備できたところだよ。
(食卓に案内される)
君はそっちに座ってね。
それじゃ、いただきまーす。
(用意された和風の朝食に、おずおずと箸をつける)
気分はどう?
吐き気とか、大丈夫?
……そっかそっか。
うん、ご飯もちゃんと食べられてるし、心配なさそうだね。
寝る前にいっぱいお水飲んだのが効いてるのかな。
……よし。
それでは、そんなあなたに質問です。
ここはどこでしょう?
(『……お前の家』)
せいかーい。
次の質問です。
どうして君は、ここにいるのでしょう?
(『……昨日、酔い潰れたから』)
はい、大正解。
あんなベロンベロンに酔っ払ってたんじゃ、タクシー捕まえたとしても1人で帰れるか怪しそうだったからね。
とりあえずウチに担ぎ込んで、ベッドに転がしておいたってわけ。
覚えてる?
……ははは、まあそうだよね。
あれで記憶があったらむしろびっくりだわ。
……ん?
ああ、『そういう心配』はしなくていいよ。
昨日の夜に、色っぽいことはなーんにもなかったから。
お互いほろ酔いだったっていうならともかく、あそこまで青っ白い顔してるやつ相手に変な気起こすほど恥知らずじゃないっつーの。
次の瞬間にもゲロ吐くんじゃないか、って心配だけで手一杯だよ。
(迷惑を謝罪すると、彼女は口元を綻ばせ)
……ふふ。
久しぶりだなぁ。
君に『ごめん』って言われるの。
ちなみに全然迷惑だなんて思ってないから、気にしないでね。
……しょうがないよ。
楽しかったもんね、昨日の同窓会。
みんな全然変わってなくて、思い出話が山ほどあって……ありきたりな感想だけど、昔に戻ったみたい、って心から思った。
もっとも、本当に高校生に戻ってたのなら、酔い潰れた君に肩を貸すなんてイベントは起きなかったはずなんだけどね。
……だーめ。
もう謝らないで。
私、むしろ嬉しかったくらいなんだから。
あれから何年も経ってるのに結局こうなるのかー!
……って思ったら、馬鹿馬鹿しくて笑えてきちゃったよ。
だって、あの頃そのまんまなんだもの。
君と会うのは卒業式以来だっていうのに、ちっともそんな気しなかったわ。
君ってば当時からそそっかしいとこがあって……それはそれとして、トラブルに愛される体質でもあって。
何度、君の困った顔を見たことか。
そんでもって何度、お節介を焼いたことか。
今にして思えば、我ながら奇特な立ち回りをしていたなぁ、って感じ。
付き合ってもなければ昔からの友達でもないのに、飽きずに懲りずに、毎度毎度出しゃばって。
なんでこんなことしてるんだろう、って自分でも不思議なのに、なんか、君がオロオロしてると放っておく気になれなくて。
……昨日も、そうだった。
みんなは言ってたよ?
自分たちももう大人なんだから、多少深酒したって1人で帰れるだろう、って。
……多分、それは正しいんだよね。
うっかり飲みすぎちゃった、なんて経験は、お酒を飲む人からしたらよくあることだもの。君だって昨日が初めてってわけじゃなかったんでしょ?
だったら、そんな時はどうすればいいか、ちゃんと学んで身についてるはず。
私が余計なお世話をしなくても、自力でベッドまで辿り着ける。
そもそも、不慮の事故っていうならともかく、同窓会での泥酔は君自身の自業自得。
なおさら、私が手を貸す理由はない。
……わかってたんだけどなぁ、そんなこと。
でもさぁ。
無理だよ。
露骨に具合悪そうな顔で「大丈夫」って見え見えのウソをつきながらながら力無い作り笑いをしてる君が目の前にいたら、見捨てるなんてできっこないって。
……思い出しちゃったよ。
高校時代の私が、いつもどんな気持ちで、君の助けになろうとしてたか。
……えー?
それ、わざわざ言わすの?
いやまあ、隠すことでもないっていうか、伝えないままでいたらきっといつか後悔しそうなことではあるから、言うのはやぶさかじゃないんだけど……。
うーん……やっぱ、今はナシで。
そりゃあそうでしょ。だって君、まだ昨日のお酒抜け切ってないじゃん。
そんな状態の人には教えたくないかなー。
……あーもう、そんな残念そうな顔しないの。
また今度、だよ。
2人で飲みに行く機会でもあったら、その時はきちんと言葉にしてあげるから。
だから……ちゃんと、誘ってね?
次に君と会うのは次回の同窓会、なんて、そんなの嫌だからね?
(了承すると、彼女は嬉しそうに)
……よし!
言質とった!
さーて。
聞きたいセリフは聞き出せたし、とりあえず、朝ごはん済ませちゃおうか。
洗い物まで終わったら、駅まで送るから。
家に帰って、ゆっくり休みなよ。
(頷いて朝食の残りへ手を伸ばす)
(優しく見守るように、彼女は目を細めて)
……ふふっ。
本当に、懐かしくて、新鮮な気分。
やっと……やっと、時計の針が動き出した気がするよ。
(その言葉の意味を、問いただそうとは思わない)
(『また今度』。そう言われるに、決まっているから)
クレジット
ライター情報
シチュエーション台本やASMR台本を主に書いています
シチュボというかボイスドラマというか、リアリティラインは微妙な塩梅ですが、楽しんでいただけると嬉しいです
シチュボというかボイスドラマというか、リアリティラインは微妙な塩梅ですが、楽しんでいただけると嬉しいです
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