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幼馴染は恋人だと思い込んでいる
written by 夜木嵩
  • 監禁
  • 幼なじみ
公開日2021年07月10日 09:15 更新日2021年07月14日 14:54
文字数
2075文字(約 6分55秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
幼馴染
視聴者役柄
ちょっとだらしないだけの普通の男子高校生
場所
あなたの家
あらすじ
いつもあなたを起こしてくれる幼馴染は自分をあなたの恋人だと思っている。
そのためにあなたとの認識のズレを知った時、彼女の何かが壊れた。
本編
「おーはよー、朝だよー! 起きて―!」

(布団を剥がす)

「全く、あんたは私がいないと生きていけないんだから。
はいはい、言い訳してる暇があったらさっさと着替えようねー。

最近毎日こんなことしてる気がするんだけど。
私はあんたの目覚まし時計じゃありませんー!
はいはい、って、絶対あんたわかってないでしょ。

ねえ。明日のデートぐらいは頼むよ?
え? デートじゃない?
なーに言ってんの。私たちが二人で行けば、商店街も学校もデートなんだよ。
だから、明日の買い物はれっきとしたデート。ランチもついたらデート以外の何物でもないと思うんだけど。
……でも、学校は違うか。学校だと二人きりじゃないもんね。

ほらほら、ぼーっとしない! さっさと着替えんか!
はーぁ、あんたは相変わらず朝に弱いんだから。
まだあんたは夜更かししてゲームやり込んでるわけ?
昔からそうやって、遅刻常習犯だったもんね。

もし私というものがいなければ、今月なんて遅刻しない日はないんじゃない?
それはないって? 確かに、部屋に入ったときには起きてたこともあったね。

でも、それが普通なんだけど。せいぜい月一の怪奇現象のくせに偉そうに言わない。
私、あんたの2時間以上前には起きてるんだけど?
あんたにはそこまでとは言わないから、せめて30分は早く起きてくれると私の仕事が減って助かるなー。

……それに、あんたとゆっくり登校できるし。

私まで遅刻するわけにはいかないでしょ?
え? だったら置いて行けばいい?
それだとあんたはまともに登校できないと思うから置いて行けないの。

だから、あんたは私に感謝することね。
勝手にやってるだけって、それはそうだけどさ……
ありがとうって言ってくれてもいいじゃない。

よし、着替えたか。さっさと行くよー」

(ドアを開ける)

「ふぅ、今日は時間があるわね。
手、出して。 繋ごうよ。

は? 俺たちはそんな関係じゃない?
え……? ねえ、私たち、恋人だよね……?

違う……? そ、そんなことないよ。何、言ってるの?
……違う、おかしいのはあんたの方。
違う違う違う違うだってあんたに告白したしあんただって拒まなかった振られてなんかいない違う違うあんたは私の恋人おかしいおかしいおかしいおかしいあんたが間違ってるあんたは私の恋人あんたは私の恋人あんたは私の恋人あんたは私の恋人……

わからせないと」

(スタンガン)

「……起きたのね。
ああ、学校? そんなものどうでもいいわ。
今のあんたにはそれよりも大事なことがあるからね。

ええ。私の部屋に監禁しておくことの方が大事なの。

何のためって、あんたに正しい記憶を持ってもらうのよ。
私との関係について。

あんたにとって、私は何?

……腐れ縁の幼馴染。ね……
不正解。その程度の関係なわけないじゃない。

正解は“恋人”でした。

……なんで驚いてるの?
事実だよ?

私とあんた、どこで記憶違いが生まれているのかな。
私、ちゃんと告白、したわよね?

それは覚えているのね。
あんたはそこで、こちらこそよろしくって、返事してくれたじゃない?

……断った? 違うよ……あんなことあんたが言うわけないもん。
むしろ、あんただって、告白しようとか考えてたはず。

……そんなことない? あれ……? おかしいよ。私たち、相思相愛だよね?
ううん、違わない、あんたは間違った感情を植え付けられて、告白の返事を書き換えられて、私と恋人だっていう記憶を奪われてるんだ。

誰が犯人か、そんなことはあんたが気にすることじゃないわ。
おかげで外の世界が危険だっていうことが分かった。それだけで十分だもん。

あんたに正しい記憶を取り戻させて、もう外には出さない。
あんたを私以外の誰かに干渉させない。
それが一番だよね。
それが私とあんたの愛を一番深められる。

まずは、あんたは私の恋人だってこと、わかってもらわないとね。
本当は告白の返事から今日までの記憶を取り戻せるといいんだけど、私にも方法はわからないから、今日から恋人ってことにして、失った分を取り戻すように愛し合えばいいと思うの。

あ、あんたの意思は関係ないから。あんたはまだ誰かに私を嫌がるように仕組まれたあんただから、私を愛してくれるあんたを取り戻さないといけないの。

まずは、朝拒んだ分、手繋いでくれる?
そうね、両手とも繋ぐなら、あんたに乗っからないと。

ほら、ぎゅっ、って。私を離さないつもりで。
ふふ、これだと私があんたに覆い被さって、襲ってるみたいね」

(キス)

「ごめんね。顔、近かったからつい。
顔、赤いね。キスした途端、一気に赤くなってた。

そうだよ。私のこと好きじゃなかったらそんな反応しないもん。
それが、恋人だっていう証拠。
でも、これからはいっぱいするから、毎度顔赤くしてたら身が持たないよ?

キス以上のことも、するし。

あーっ、もっと赤くなった! あんたは本当にわかりやすいんだから。
ねえ、そんな反応されると、欲求湧いてくるというか、我慢できなくなるんだけど……

恋人じゃないから駄目?
じゃあ、いいんだね。私たちは恋人だって言ったでしょ?
というか、あんたに拒否権はないんだけどね。

キスで顔を赤くしちゃうあんたは、続きをしたらどうなっちゃうんだろうね。
今からそれを確かめよっか」
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
幼馴染は恋人だと思い込んでいる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
ヤンデレとか書きます。

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