彼女と別れて一年。
彼女を忘れて新しい出会いを求めて合コンに参加するも、酒に弱いため貴方はすぐに酔いカウンター席に逃げる。
そこで聞き覚えのある声に話しかけられる。
それは、別れた元カノだった。
最初は不機嫌な様子だったが、酔いがまわってくると元カノの本音が見えてきて…。

（ドアの開く音）

（乱暴に椅子に座る音）

「隣空いてる？
（強めの口調）

そ、ありがと…。

ビール1杯ください。

しばらく見ないうちに元気そうね。

（ビールを飲む音）

あんた、ここでなにやってんのよ。

あっそう、合コンに参加したけどすぐ酔ってカウンターに逃げてきたと。

酒もろくに飲めないあんたが合コンなんて無理に決まってるじゃない。

え？私はどうしてここに来たかって？

別に…1人で飲みたい気分だったのよ…。

変わったなって、あんたと別れてから1年たってるのよ？

そりゃ少しは変わるわよ…。
（ビールを飲む音）


（しばらくたわいもない会話をして）



そういえばぁ…あんた…彼女いるんだっけぇ？
（酔った感じ）

あっ、そうだったぁ～合コン参加してるってことはいないんだぁ～あははは

え？うちは彼氏できたかってぇ？………。

いるしぃ、あんたなんかより背が高くて、頭も良くて、優しくて、私のこと大事に想ってくれて…

なんで君と別れちゃったのかだって？

君となんで別れたことを後悔してるなんて…。

バカ（震えた小声で）

バカ、バカ、バカ、バカ、バカ！
（だんだんと大きな声で）

気づくのが遅いんだよ、このバカぁぁぁ
（泣きながら）

なんで今そんなこと言うの？

私はね、私はね、ずっと前から思ってたんだよ？

寂しかったんだよ？ 苦しかったんだよ？

毎日泣いた…。

泣いて泣いてこんなに泣いたことなんてないくらい泣いた…。
（鼻をすする）

朝起きると目の前にあるのは1人じゃ広すぎるテーブル…。

2人だと狭かったのに1人になってとても広く感じたよ。

それにね、私、毎朝パンをつい2枚焼いちゃうんだ…

少食だから1枚しか食べないくせに…

1枚だけパンを食べてさ、もう1枚は冷蔵庫に入れて家を出るんだ…

帰ってきてから冷蔵庫に入れたパンを食べるんだ…

それがさ、当たり前だけどさ、固くってね…食べにくくてさ……

辛かった…その時の孤独感がすごく辛いの…
（再び泣き出す）

辛かったんだよぉ……

ずっと1人でさ…

彼氏？彼氏なんて嘘に決まってるじゃない！
（感情を爆発させて）

別れてから頭に浮かぶのはあんたの顔、あんたの髪、あんたのしぐさ、あんたの匂い…

とっくにあんた無しじゃいられなくなってたのよ！

でも、あんたが彼氏だったのは、過去だから…
（少し冷静さを取り戻して）

前に進まなきゃって…

今日ここに来たのだって…あんたを忘れる為よ！

お酒飲んで、いい男見つけて

あんたなんか忘れようって…

でも、なんで前に進もうしたのにあんたが目の前に現れるのよ！

ズルいよ…なんで？
（弱々しく）

あんたと会わなきゃ前に進めたのに！
（椅子から立ち上がろうとする）

え？
（腕を引き寄せられて抱きしめられる）

ちょ、離しなさいよ、もうあんたとなんか付き合わないから、やめて、あんたの事微塵も好きじゃないから…

え？それでも好きだって？

………。


もっと…もっと早く抱きしめにきなさいよぉ…
（泣きながら）

次は絶対に離さないでね。」

・台本（ゆるボイ！）
居酒屋で元カノと遭遇したら
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・台本制作者
言葉の落葉