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後輩にも敬語な図書委員の先輩
written by 俳音
  • 学校/学園
  • 学生
  • 先輩
  • 年上
  • 敬語
公開日2021年08月08日 21:39 更新日2021年08月08日 21:39
文字数
1134文字(約 3分47秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
先輩
視聴者役柄
後輩
場所
図書室
あらすじ
放課後の図書室で作業中の、後輩アナタと先輩。
後輩に対しても敬語な先輩と、普通の口調の練習を始めてみましたが……?
本編
……おまたせしました。

どうですか? ポスター、出来ました?

あと少しですか……。ふーん、どれどれ。

って、うわぁすごい。 やっぱり、絵描くの上手ですね。

これ、まだ完成じゃないんですか?

……え、色も塗ってくれるんですか!?

いいんですよ、そんな……。モノクロで全然。

でも、……ありがとうございます。

ほんと助かってます。あなたが図書委員になってくれて。

ちゃんと来てくれるだけでも嬉しいのに、ポスターも丁寧に作ってくれて。

……え? あぁ、ふふっ。いいんですよ。

どうせ暇ですから。

あってないようなものですよ。うちの学校の図書室は。

あの、それより一つお願いなんですけど。

今から色、塗るんですよね? ……見ててもいいですか?

……ふふっ、ありがとうございます。

じゃあ、お隣失礼しますね。

………………。

………………。

………………。

すごい……、やっぱり色があると違いますね。

立体感というか、躍動感というか……。

………………。

………………。

………………。

……あ、紫ですか? はい、どうぞ。

………………。

はい? どうしました?

……や、やっぱり邪魔になってましたか? 私……。

……え? 口調?

あぁ、気になります?

それは、確かにあなたの方が後輩ですけども……。

なんというか、慣れというか。

敬語が、一番落ち着くんですよね。

実は家族にもそうなんですよ。あ、でも……。

おばあちゃんには敬語じゃなかったかもです。もう、亡くなってしまったんですけど。

……恋人?

や、やですねもう。いないですよ、そんな、恋人なんて……。

で、できたら……?

そうですね……。まぁ、少しは、砕けた話し方しちゃう、かも……。

っていうか、その。少しだけ憧れでもあります。好きな人に、普通の言葉で甘えたり、するの……。

………………。

な、なんか恥ずかしいですよ、もう。

ほ、ほら、手が止まってますよ……!

……へ? いや、できますよ。た、たぶん。

それはそうですよ。敬語しか喋れないわけじゃないですから。

……れ、練習? ポスターの男の子に向かってですか?

い、いいでしょう……。じゃあ、なんて言えばいいですか?

……はい、……はい。わかりました。

い、いきます……。


おかえり……………………、なさい。
ご飯、できてる…………ので。


だ、だめですかね……。

やっぱり、ちょっと難しいのかも。

……次? ……はい、わかりました。やってみます。


ね、ねぇ、ねぇ。
私、あの……、水族館に、行きたいんですけど……。
今度の日曜日、その……。
連れてって、くれる……?


うう、すみません……。ちょっと敬語になっちゃいました……。

って、どうしたんですか? 顔、赤いですけど。

え、照れた……? か、かわいい、から……!?

ちょ、何言ってるんですかもう! ……もう。

………………。

きょ、今日はもう作業はやめです。やめ。ポスターは家で描いてください。

もうすぐチャイムもなりますから。

……れ、練習ももう終わりですよっ。ほら、荷物まとめてください。ここ鍵閉めますからね。

………………。

……あ、あの。ちょっと、待ってください……。

その……。冗談でも、かわいいって言われたのは嬉しかったです……。

だから、あの……、えと…………。


ありがとうっ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
後輩にも敬語な図書委員の先輩
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
俳音
ライター情報
俳音です。
拙い文書ですが、よろしくお願いします。
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