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告白練習と騙して本当に告白したことにさせる同級生
written by 夜木嵩
  • からかい
  • 告白
  • 学校/学園
  • 同級生
  • ヤンデレ
公開日2021年08月16日 10:30 更新日2021年08月16日 10:14
文字数
2302文字(約 7分41秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
唯一の女友達
視聴者役柄
異性慣れしてない男子
場所
教室
あらすじ
友人にも家族にもバレぬように朝早く教室で恋文を認めようとしたが、既に女友達がそこにいた。
流れで恋愛相談になり、告白の練習を提案される。彼女によって強引にすることになったが、それは罠で……
本編
あ、おはよう。

君が早く来るなんて珍しいね。何? 朝練?

そう、なんとなくなんだ。

私はいいと思うよ? 今みたいにあんまり人のいない時間って、勉強なり他のことなり、静かで集中しやすいだろうから。

で、実際のところは? えっ、って、君みたいな人が急に早く登校してくるなんて、今日提出の課題を持ち帰り忘れたとかでやってないっていうのが相場だと思うけど。

あ、違うんだ。だったら何なのさ。

えー、教えてくれてもいいじゃんかー。

というか、人に言えない理由って逆になんだろ。

うう、余計に気になって来るー!

えー、じろじろ見るなって、君が気になるような行動をしてるのに?

邪魔って、そんな言い方しないでよー。

え、誰かにバレたらまずいから、こんな早くに来てるの?

サプライズの準備とか? 女子たちよくやってるもんねー。誰かが誕生日の度に机何個か占領してパーティー同然の騒ぎしてさ。

違う? あ、今机の中に隠したでしょ。見せて見せて。

うーん、今どきの若者が便箋とは、これはラブレターだな?

図星か。ほー、やっとモヤモヤが晴れた。

そんなにバレたくないなら家で書けばいいのに。

へー、妹と部屋が共用だから、バレて揶揄われたくないんだ。

大変だねえ、安心してラブレターも書ける環境もないような男の子は。

まあ私もその時間を奪ってる一人だけど。

で、お相手は誰なの?

ああー、あの子ね。

それなら私仲良いからいろいろと教えられるよ?

あ、結構わかりやすく食いついてきた。

なになに、相談したい?

うーん、どうしよっかなー?

でも、私がラブレター書くの邪魔しちゃったわけだから相談に乗っておあいこってことでいいよ。

いや、ケチってなにさ、君に何も損はないでしょ? 確かにいつもならカフェのジャンボパフェで手を打ってもらうべき案件だとは思ってるけど。

あ、それとも君はどうしても奢りたい? いいよ、そういう太っ腹な男子大歓迎だなー。

嫌って、正直なんだから。まあいいけど。

それで、彼女について相談したいんでしょ? 何を聞きたい恋する少年君よ。

ふむふむ、君に対する印象か。

ぶっちゃけてしまうと、よくわからないっていうのが答えかな。

彼女と話してて君の話題にはならないから、彼女からの印象を推測する根拠が足りてないんだよ。

君に嫌そうな目をしているところも見たことはないから嫌われてはいないだろうけど、好かれているかというとそれもまた違うのかなって思う。

しかし、君は大胆な手に出ようとしていたんだね。

私にラブレターを気付かれなければ、思い切って渡すつもりだったんでしょ?

もうちょっと距離詰めて成功しやすくしようって普通なりそうだけどね。

ははーん、さては、異性と上手くお話が出来ないタイプだな?

だったら尚更急ぐなって思うけどね。

ぎこちない告白じゃ振られるぞ?

あ、不安になってきた? それなら、私で練習する?

どうしてって、今君が話しているのは女の子だぞ?

むー、何そのマジかって言ってそうな顔。失礼なんだけど。

まあ、怒ってはないけど。

で、ちょっと一回言ってみなよ。

好きですって。

はあ、お手本?

君もくだらないこと言うねえ。

まあいいわ。私が言ったら君も言ってくれるんだね?

じゃあ……

好きです。

……余裕そうにしてたけど、意外と精神的にくるやつだったわ。

さあ、私は言ったぞ?

ダメ、逃げさせない。

今のうちに言っておかないと、誰か来ちゃうぞ?

はい、3、2、1、0。

 (男「す、好きです」)

……言えたね。

え、顔赤い?

いやいや、こういう言葉って練習でも意外とこっちもドキッとくるものなんだよ。

でも、もう一回かな。

何でって、目が合ってなかったから。

緊張するのはわかるけど、堂々とした気持ちじゃないと伝わる気持ちも伝わらないぞ?

えーと、うん、大丈夫。まだ来てないまだ来てない。

はい、じゃあちゃんと私の目を見て言おっか。

あと、名前も一緒に言ってくれるといいかな。

こーら、逸らさない。君はまだ女の子慣れが必要みたいだね。

じゃあ、私が顔を逸らせないように押さえててあげる。

これで君は私しか見られない。

さあ、がんばれ。この状況で思いを伝えられるなら、本番も上手くいくと思うから。

 (男「好きですっ!」)

(わざとらしく大きな声で)……うん。こちらこそよろしく。

 (生徒、入室)

あ、おはよう……

何してるのって、まあ、聞こえてたと思うけど、告白されちゃった。

おめでとうって、うん、ありがとう。

 (小声ここから)

え、何?

話が違う? どういうこと?

本当に告白したことになってる?

いや、今の君の言葉は本当に告白だったよ?

あれ、もしかして練習のつもりだった?

うーん、でも言ったことを今更取り消すわけにはいかないかなぁ?

私も本気で返事しちゃったし、何よりも証人がいるからね。

ほら、あんまり険しい顔してるとあの子に不審に思われちゃうよ?

 (小声ここまで)

え、どうかしたのかって? ううん何でもない何でもない!

全く私の彼ったら告白上手くいったのに舞い上がって堂々とスキンシップ取ろうとしてくるんだもん。

人前で見せつけるようにしてくるのはやめてって言ってただけ。

そうだよねー?

 (小声ここから)

黙って頷けよ。もう君と私は付き合ってることになってんだから。

どんなに否定しても無駄。録音もしてあるんだから。

 (小声ここまで)

ごめんね、彼、見られてること気付いた途端、急にシャイになっちゃった。

もうちょっと他の女のことも話せるといいんだけどね。

でも、浮気はこれぐらいの方がしないって信用出来て安心かな。

あ、もし彼が怪しいようだったら教えてね?

その時はちゃんとわからせてあげないといけないから。

ありがとう、お願いね。

それじゃあ彼氏くん、これからずっと、よ・ろ・し・く・ね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
告白練習と騙して本当に告白したことにさせる同級生
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
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