- 看病
- メイド
- ヤンデレ
公開日2021年11月28日 19:00
更新日2021年11月28日 18:39
文字数
2494文字(約 8分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
若様を愛してやまない専属メイド
視聴者役柄
名家の若様
場所
若様のお部屋
あらすじ
あなたは名家の一人息子。仕事ばかりの両親に代わってあなた専属のメイドはいつだって優しく接してくれる。今日のように、体調の悪い日は付きっきりになってくれる彼女だが、それは、単純な愛情ではなかった……
本編
(優しく、クールに)
若様、起きてください。朝ですよ?
おはようございます。
もうすっかり私 がいないと朝も起きられなくなってしまいましたね。
いいんですよ?
そんなダメダメな若様を起こして差し上げるのが私の仕事なんですから。
私としては沢山お世話できる方が嬉しいです。
……大丈夫、ですか?
顔色が悪いように思えるのですが……
おでこ、失礼します。
(額を重ねる)
……熱いですね。
若様、本日の学校はお休みにしましょう。
連絡は私が入れておきますから。
いえ、今は大丈夫でも若様はそういうときに無理しがちですし、それが症状の悪化を引き寄せることもあります。
本当は少しくらい怠さを感じていたりしませんか?
やはりそうでしたか。
では、本日は一日中私が看病してあげますので、若様は絶対に安静にしておいてください。
ちなみに若様、食欲の方は大丈夫ですか?
それによって食事が変わってくるのですが……
軽いものならば大丈夫ですか、わかりました。
すみません。一人では心細いかと思いますが、学校とご両親への伝達、若様用の朝食の準備等々しなければならないことがありますので一旦部屋を空けますこと、ご承知ください。
急いで戻ってまいりますので。
(間)
(ドアノック)
遅くなりました、すみません。
私にしてはいろいろと手間取ってしまったもので。
先程私で確かめたので間違いないとは思いますが、念のために体温を測らせていただきますね。
脇で測るので胸元開けてください。
(間)
……37度、超えてますね。間違いありませんでした。
では冷却シートです。
おでこに貼りますので、髪を上げてください。
はい、ちょっと冷たいですよー?
それでは朝食にしましょう。
風邪薬を飲むためにも頑張って食べてください。
はい、お粥です。
まだお熱いですから、私が冷まして差し上げますね。
ふぅーっ、ふぅーっ、はい、あーん。
猫舌の若様にはこれでもお熱いですかね?
そうですか、わかりました。
ふぅーっ、ふぅーっ、ふぅーーっ、はい、あーん。
早く良くなるためにも、しっかりと食べましょうね。
はい、最後、ふぅーっ、ふぅーっ、あーん。
ごちそうさまでした。
それでは若様、お薬は食後少し間を開けないといけませんので、その間に私は洗い物をしてまいります。
安静にしていてください。
(少年、メイドの手を掴む)
……若様? どうかしたのですか?
ふふっ、行かないで、だなんて心細いのですか。
そう思う気持ちもよくわかります。
お身体が悪いと、心も不安がちになってしまいますよね。
でも大丈夫です。
今日は出来る限り若様の隣にいてあげますから。
若様の望むことはいくらでもしてあげます。
私は若様に尽くすと心に決めたのですから。
ご両親は仕事で忙しく、時には若様を置いて海外へ飛び立つこともあるお二人。
会社を背負う立場であるがゆえ、休みはないに等しく若様に構ってあげることは出来ない。
本日も若様の体調のことはご両親に報告させていただきました。
ですが、お二人からはただ「わかった」とだけ。
心配している素振りもありませんでした。
仕方のないこととはいえ、生まれた時から若様のことをあまり気に掛けることはなく、若様も自分が家族の中を生きていく周りのご学友と比べて何か大切なものを欠いていることを自覚しているということも聞きました。
当たり前ですよね。
人間とは本来、愛なくして生きることの出来ない動物なのです。
それは中世の実験でも証明されている私たちの真実。
植物にとっての水のようなものなのかもしれません。
それを担うのが親の役割ではありますが、ご両親にそんな余裕などなく、代わりにその役目を託されているのが私なのでございます。
これまでも、これからも、ずっと。
ですから、若様は私のことを親だと思っていただいて構わないのです。
こちらも毎日若様を我が子のようにお世話させていただいていますので。
ふふっ、そうですか、面倒見のいいお姉ちゃん、ですか。
それもいいかもしれませんね。
親よりも兄弟の方が、親近感を覚えてくれているように思えます。
私は雇われの身ではありますが、若様のために尽くすことはたとえ見返りがなくとも引き受けるつもりでした。
若様が私に家族のような信頼を置いてくれていること、とても嬉しいです。
このような関係が構築できることを使用人冥利に尽きる、とでも言うべきなのでしょうね。
とにかく、安心してください。
私はいつまでも若様の姉でいてあげます。
いつまでも若様をお支えすることが私の使命。
ここで約束しても構いません。
わかりましたか?
若様が考えている以上に、私の若様へのお気持ちは強いんです。
決してサービスの提供者と顧客だなんて浅い繋がりではないのです。
どうですか? 安心しました?
ならば、よかったです。
では、一度失礼しますね。
(間)
(ここから独り言)
ふふふっ、これだけ私の気持ちを吐き出したんです。
若様にも伝わっていますよね?
好きです、若様。
いいえ、愛しています。
本当はご両親もそこまで無関心ではありません、最近はなるべく仕事を減らそうと懸命になっております。
ですが、若様をご両親にも取られるわけがいかないということ、どうかご理解ください。
立て続けのトラブルも、急浮上した新事業も、全て私と若様の幸せのため……
お二人はずっとずっと、仕事のことだけを考えていればいいのですよ?
あと、若様を私から奪うものと言えばご学友ですね。
若様が異性から好かれるということは必ずしも不快なことではありません。
ですが、若様の心が私から移ってしまうというのならば話は別です。
若様の心を奪おうとする方たちから守るため、この家から出さないようにしなくてはいけません。
本当は微弱とはいえ毒を盛るのも気が乗りませんが、これが私と若様の愛し合える幸せのためならば仕方のないこと、ですよね?
度々の看病で若様は確かに私のことを慕ってくださっています。
ですが、男女としてはどうしても壁を感じてしまいますね……
もうそろそろ、時機ではないでしょうか。
えーと、媚薬は……ここでしたね。
……若様、いいですよね?
私のこと、若様も愛してくれますよね?
(間)
(ドアノック)
若様、戻ってまいりました。
それではお薬の時間にしましょうか。
若様、起きてください。朝ですよ?
おはようございます。
もうすっかり
いいんですよ?
そんなダメダメな若様を起こして差し上げるのが私の仕事なんですから。
私としては沢山お世話できる方が嬉しいです。
……大丈夫、ですか?
顔色が悪いように思えるのですが……
おでこ、失礼します。
(額を重ねる)
……熱いですね。
若様、本日の学校はお休みにしましょう。
連絡は私が入れておきますから。
いえ、今は大丈夫でも若様はそういうときに無理しがちですし、それが症状の悪化を引き寄せることもあります。
本当は少しくらい怠さを感じていたりしませんか?
やはりそうでしたか。
では、本日は一日中私が看病してあげますので、若様は絶対に安静にしておいてください。
ちなみに若様、食欲の方は大丈夫ですか?
それによって食事が変わってくるのですが……
軽いものならば大丈夫ですか、わかりました。
すみません。一人では心細いかと思いますが、学校とご両親への伝達、若様用の朝食の準備等々しなければならないことがありますので一旦部屋を空けますこと、ご承知ください。
急いで戻ってまいりますので。
(間)
(ドアノック)
遅くなりました、すみません。
私にしてはいろいろと手間取ってしまったもので。
先程私で確かめたので間違いないとは思いますが、念のために体温を測らせていただきますね。
脇で測るので胸元開けてください。
(間)
……37度、超えてますね。間違いありませんでした。
では冷却シートです。
おでこに貼りますので、髪を上げてください。
はい、ちょっと冷たいですよー?
それでは朝食にしましょう。
風邪薬を飲むためにも頑張って食べてください。
はい、お粥です。
まだお熱いですから、私が冷まして差し上げますね。
ふぅーっ、ふぅーっ、はい、あーん。
猫舌の若様にはこれでもお熱いですかね?
そうですか、わかりました。
ふぅーっ、ふぅーっ、ふぅーーっ、はい、あーん。
早く良くなるためにも、しっかりと食べましょうね。
はい、最後、ふぅーっ、ふぅーっ、あーん。
ごちそうさまでした。
それでは若様、お薬は食後少し間を開けないといけませんので、その間に私は洗い物をしてまいります。
安静にしていてください。
(少年、メイドの手を掴む)
……若様? どうかしたのですか?
ふふっ、行かないで、だなんて心細いのですか。
そう思う気持ちもよくわかります。
お身体が悪いと、心も不安がちになってしまいますよね。
でも大丈夫です。
今日は出来る限り若様の隣にいてあげますから。
若様の望むことはいくらでもしてあげます。
私は若様に尽くすと心に決めたのですから。
ご両親は仕事で忙しく、時には若様を置いて海外へ飛び立つこともあるお二人。
会社を背負う立場であるがゆえ、休みはないに等しく若様に構ってあげることは出来ない。
本日も若様の体調のことはご両親に報告させていただきました。
ですが、お二人からはただ「わかった」とだけ。
心配している素振りもありませんでした。
仕方のないこととはいえ、生まれた時から若様のことをあまり気に掛けることはなく、若様も自分が家族の中を生きていく周りのご学友と比べて何か大切なものを欠いていることを自覚しているということも聞きました。
当たり前ですよね。
人間とは本来、愛なくして生きることの出来ない動物なのです。
それは中世の実験でも証明されている私たちの真実。
植物にとっての水のようなものなのかもしれません。
それを担うのが親の役割ではありますが、ご両親にそんな余裕などなく、代わりにその役目を託されているのが私なのでございます。
これまでも、これからも、ずっと。
ですから、若様は私のことを親だと思っていただいて構わないのです。
こちらも毎日若様を我が子のようにお世話させていただいていますので。
ふふっ、そうですか、面倒見のいいお姉ちゃん、ですか。
それもいいかもしれませんね。
親よりも兄弟の方が、親近感を覚えてくれているように思えます。
私は雇われの身ではありますが、若様のために尽くすことはたとえ見返りがなくとも引き受けるつもりでした。
若様が私に家族のような信頼を置いてくれていること、とても嬉しいです。
このような関係が構築できることを使用人冥利に尽きる、とでも言うべきなのでしょうね。
とにかく、安心してください。
私はいつまでも若様の姉でいてあげます。
いつまでも若様をお支えすることが私の使命。
ここで約束しても構いません。
わかりましたか?
若様が考えている以上に、私の若様へのお気持ちは強いんです。
決してサービスの提供者と顧客だなんて浅い繋がりではないのです。
どうですか? 安心しました?
ならば、よかったです。
では、一度失礼しますね。
(間)
(ここから独り言)
ふふふっ、これだけ私の気持ちを吐き出したんです。
若様にも伝わっていますよね?
好きです、若様。
いいえ、愛しています。
本当はご両親もそこまで無関心ではありません、最近はなるべく仕事を減らそうと懸命になっております。
ですが、若様をご両親にも取られるわけがいかないということ、どうかご理解ください。
立て続けのトラブルも、急浮上した新事業も、全て私と若様の幸せのため……
お二人はずっとずっと、仕事のことだけを考えていればいいのですよ?
あと、若様を私から奪うものと言えばご学友ですね。
若様が異性から好かれるということは必ずしも不快なことではありません。
ですが、若様の心が私から移ってしまうというのならば話は別です。
若様の心を奪おうとする方たちから守るため、この家から出さないようにしなくてはいけません。
本当は微弱とはいえ毒を盛るのも気が乗りませんが、これが私と若様の愛し合える幸せのためならば仕方のないこと、ですよね?
度々の看病で若様は確かに私のことを慕ってくださっています。
ですが、男女としてはどうしても壁を感じてしまいますね……
もうそろそろ、時機ではないでしょうか。
えーと、媚薬は……ここでしたね。
……若様、いいですよね?
私のこと、若様も愛してくれますよね?
(間)
(ドアノック)
若様、戻ってまいりました。
それではお薬の時間にしましょうか。
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ライター情報
ヤンデレとか書きます。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
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