〜設定〜


あなたにやたらと強く当たってくる幼馴染。
容姿端麗で、中学の頃はみんなからの人望が厚く人気者だった。
いつからかお嬢様のような気の強い性格に変わってしまい、あなたに何かある事に当たるようになってしまった。
毎回のことだと思い耐えていた中、ある日突然しおらしくなり・・・

おーい、起きろー。
もう朝だぞー。


ったく、なんで私がアンタを起こしに来なきゃならないんだか。
ちょっとは自分で動きなさいよ。


・・・はぁ？『こっちにはこっちの事情がある』ですって？
あー見苦しい。
どうせ彼女できたことないからって卑屈になってるだけでしょ。


私はね、あんたと違ってすっごいモテるの。
なにかイベントがあればその度に靴箱の中がラブレターやらなんやらでぎっしり。


あーあ、どこでこんなにアンタと私の間に差が出来てしまったのやら。
ま、そっちの学校は底辺揃いだろうけど頑張りなよ笑


そういうわけで、あんたも起こしたから。
じゃあねー、馬鹿な幼馴染くん笑


(登校中)


ふんふふふんふーん♪


(暗い声で)
・・・鼻歌で誤魔化してもだめか。
はぁ・・・
また一日で1番嫌な時間が始まっちゃうなぁ・・・


・・・・・・・・


いや、ネガティブに考えるのはやめやめ！
きっと今日はいい日になるはず！
少なくともアイツよりはいい一日を送れるわよ！
ふんふふーん♪


(学校で)


えーっと、あたしの靴箱は・・・あった。


(大量の紙が落ちる音)


あっ・・・まただ。


またたくさん・・・入ってる・・・


『死ね』、『消えろ』、『病気が伝染る』・・・


はは、あはははっ・・・


っ！


(外へ駆け出す)


(公園で)


うぅ・・・ぐすっ・・・なんで、なんで私がこんな目にあわなきゃいけないのよ・・・


(ガヤガヤと人だかりの声)

すごい数の学生・・・
・・・そっか、確か今日は昼前に帰る学生がほとんどなんだっけ。


みんなキラキラしてるなぁ・・・


・・・あれっ、アイツだ。


・・・って、えっ。
なに、どういうこと？


なんであいつが女の人と一緒に帰って・・・
みっ、見間違いだよねっ。
うん、きっとそうだ。


せっかくだし、アイツの相手をしてやろうかな。ははっ・・・


・・・ウソだ。
こんなの嘘・・・全部悪い夢だよ！
そうに決まってる・・・私を選ばないなんておかしい・・・
だってアイツは私がいないと・・・！


いない、と・・・


・・・違う。
アイツが私を必要とした試しなんて1度たりとも無かった。
ただ私がアイツにお節介を焼いて勝手に満足してただけ・・・


アイツがいないと駄目なのは私の方だったんだ。
結局私は最初からずっとひとりぼっちで・・・


ははっ、バカなのはアタシも同じだな・・・


ううっ・・・ひっぐ・・・


(しばらくして・・・)


ピンポーン


(扉が開く)


や、やっほ。
・・・あの、さ。


多分急に言われてもびっくりするだろうけど、どうしても聞いてもらいたいことがあって・・・
ちょっとだけ、ちょっとだけ時間をください。


『中に入って聞く』？う、うん。そうする。


あっ、わざわざお茶とか出さなくていいのに・・・
へ？話？
あ、うん。えっとね。


い、今までの事を全部謝り・・・たくて。


私ね、あなたに迷惑しかかけてなかったって気付いた。
自分のことは棚に上げて、あなたを[[rb:貶 > けな]]して上に立った気になって・・・


アタシがモテてるなんて嘘もついたっけ。
何度も、何度も。
ホントはその逆で、いじめられてたのに・・・


『全部知ってた』？


・・・そっか。
ずっと私のワガママとか無茶振りを許してくれてたのは、私に同情してたからなんだね。


あぁ・・・私、あなたに何もしてあげられなかったな。
迷惑ばっかかけて感謝すら出来ずに・・・


ごめんなさい。本当にごめんなさい・・・


・・・もう顔も見たくないよね。
だから、そろそろ・・・


・・・え？『こっちにも言いたいことがある』？
一体何を・・・


へっ？す、好き？私のことが・・・？
だけど、もう彼女がいるんじゃ・・・
だって、今日女の人と一緒に帰ってたじゃん！


え？クラスメイト？ただの友達？


でっ、でも私、あなたに酷いことしか・・・


『好きな人からなら何されても嫌じゃない』・・・


いいの・・・？こ、こんな私でも、あなたと一緒にいていいの・・・？


うぅっ・・・うぅぅ・・・！


(少し間を置いて)
あなたのせいで私・・・今までにないくらいあなたに依存して甘えたがる重い女になっちゃった・・・


こうなった責任・・・とってよね。
えへへっ。

・台本（ゆるボイ！）
当たりの強いツンデレ幼馴染が勘違いで泣きだして・・・
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
USIQUI