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婚約指輪、つけちゃいました
written by 夜木嵩
  • ヤンデレ
  • 職場/オフィス
  • 後輩
公開日2022年03月07日 18:42 更新日2022年03月07日 18:42
文字数
2170文字(約 7分14秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
結婚間近の先輩に焦るヤンデレ後輩
視聴者役柄
恋人にプロポーズをしたい先輩
場所
本文中記載
あらすじ
彼女にプロポーズをあなたは遂に婚約指輪を購入。
その帰りに後輩社員と遭遇。あなたに話しづらい相談があるということで、あなたの家で話すことに。
そこであなたが彼女に渡そうとしている婚約指輪を見つけてしまった後輩は……
本編
 (@街中)
 (ここから媚びた声)

あっ、せんぱぁい!

奇遇ですね、休日にこんなところで会うなんて。
買い物の帰り、とかですか?
その手に持ってるのって何です?

 (少し冷たく)
ふーん、スイーツですか。
 
 (持ち直して)
いわゆる、自分へのご褒美みたいな?

もー、そんなそっけない態度取らないでくださいよぉ、らしくないじゃないですかぁ。
先輩は、いつも私に優しくしてくれるのにぃ。

もしかして、仕事と休みで気持ち切り替えるタイプですか?
なんか、ギャップでハート射抜かれちゃいます。

いつもの手際よく仕事を進める先輩の出来るカッコよさも素敵ですが、今の緩くて、先輩なのに緊張しい年下みたいな、それでいてちゃんと好青年みたいなところ、私すごいドンピシャかもしれません。

先輩、もしかして、私のこと落そうとしてます?

んー、つれませんねぇ。

それはともかく、先輩。
私、相談したいことがあって先輩に話しかけたんでした。

それで、あのー、人のいる場所だと話しづらいのですが、時間と場所、ありますか?

えっ、それ、せ、先輩の家って、ことですよね?
いいんですか?

はい、もちろんです。
家の中でなら話せますので、先輩がそれでよければ。

そ、それじゃあ、家まで、ついて行きますからね?

 (場面転換/先輩宅)

 (かしこまって)
お、お邪魔します……

へぇ、結構、落ち着いてるんですね。
先輩らしいというか、素敵です。

い、いや、そりゃ緊張しますよ!
家ですよ!?

いえ、さすがに相談事ぐらい、話せます。
あ、でも、ちょっと水とか飲んで落ち着きたいです。
お茶ですか? すみません。

 (先輩、退室)
 (ここから低い声で独り言)

さっきの袋、絶対スイーツなんかじゃないですよね?

 (紙袋を探る)

……やっぱり、指輪ですよね。

先輩、酷いですよ。
私というものがありながら、これ、他の女に渡そうとしてるってことですよね?

そんなの許しませんから。

んふふっ。

 (先輩、戻る)
 (再び媚びた声)

あ、お茶、ありがとうございます。

ふぅ、落ち着けました。
それじゃあ、先輩の貴重な時間を奪うわけにもいきませんので、言ってしまいますね。

 (ここから真剣な声で)

先輩……私、先輩のこと好きになってしまったかもしれません。
もっと、先輩と一緒にいたいです。
恋人に、してほしい、です。

……どうして、謝るんですか?
私のこと、嫌いなんですか?

えっ、先輩、彼女がいたんですか?
全く知りませんでした。

そうですよね、それなら断るのも当然ですよ。
ですが、彼女がいるなら教えてくれてもいいじゃないですか。

確かに先輩、あんまりプライベートの話をしてくれませんよね。
それなら私から聞くべきでした。

いえ、こればっかりは私が悪いんです。
告白する相手の恋人の存在も確認しないなんて、そもそも先輩の隣に値しないようなものですから。

 (気分を戻す)

それでは先輩、明日からも引き続き、先輩と後輩としてよろしくお願いします。

 (場面転換/彼女宅)
 (独り言)

いやぁ、いくらわかってたとはいえ、先輩に振られるのは堪えます。
振らせるのも申し訳なかったなって思いますし。

だけど、明日からは新しい日々ですね。
私たちの誓いの指輪。
先輩の気持ちがこの指輪に詰まってると思うと、恥ずかしくなってむしろこの指にはめづらいです……

あ、よかった、サイズぴったり。
んふふ、綺麗です……

先輩、明日はお揃いですね。

 (場面転換/翌日・職場)
 (媚びた声で)

あ、せんぱぁい、おはようございます。
昨日はよく寝られました?
って、それは私の方かもしれませんね。

って、先輩!?
急に手を取るなんて先輩にしては大胆過ぎます……

はい?
この左手がどうかしました?

そうですね。
薬指についてるのは指輪ですが、それが何か?

ええっ?
もしかして、先輩、忘れちゃいました?
昨日、「これは俺からの気持ちだ、受け取ってくれ」って、私の前で跪いてこの指輪、差し出したじゃないですか。

それを私が断るわけもないですし、そんな大事なこと、嘘なんかじゃ済みませんからね?
これが私たちの愛の証明になるんです……けれど、何で先輩はつけてないんですか?

ふたりでお揃いの指輪を左手薬指にはめてこそ誓いは成立するんです。
先輩がつけてくれないんじゃ私たち、ひとつになれないじゃないですか。

それとももしかして、こんなものは認めないって言うんですか?
しかしですね、先輩がご存じの通り、この指輪の事はもちろん先輩が相手だってことと一緒に周りに報告済みなんです。

今になって撤回しようものなら、どうなっちゃうんでしょうね?
言葉だけなら取り合ってもらえるかもしれませんが、この指輪の存在をないものにはできませんから。

つまり、この指輪がもともとの彼女さんにプロポーズと一緒に渡すつもりだった、だなんて言ったところで無駄なんです。

先輩、お似合いでしょ?
でも、当然ですよね。
先輩の気持ちの籠った指輪なんですから、並大抵のものには敵わない輝きを放ってます。

先輩、これからのこと、どうしましょうか?
何って、届け出や挙式、あとは新しい家族のこととか諸々ですよ。

 (周りにも聞こえるように)
私たち、愛し合うばかりで具体的なことの計画はまだでしたよね。
今夜はちゃんと二人で話し合わないといけませんね。

 (囁き)
あと、明日からは先輩も絶対つけてくださいよ?
というか、嫌でもお揃いにしますから。

これから、末永くよろしくお願いします。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
婚約指輪、つけちゃいました
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
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