ある日、あなたはとある男から告白された。
だが、さすがに同性とは付き合えないと振る。
数日後、あなたが知らない女性が話しかけてきて…

やぁ。また会ったね。

誰って…もしかして、覚えてないの？

ボクは君のこと覚えてるんだけどなぁ…？

ふふっ、頭抱えて考えてくれてボクは嬉しいよ。

でも、ボクのことをサッと思い出せないのは、ちょっと残念かなぁ…

仕方ない、答えを教えてあげる。

ボクはね…この前君に振られたとある男性だった人…だよ。

『女性にしか見えない』？そりゃあそうでしょう？

君が『男性とは付き合えない』とか言い始めたんだから、しっかりと女性になってきたんだよ？

いやぁ…知り合いのコテは使うべきだね。今回を通じてハッキリわかったよ。

…で？それでボクが女性になったんだ。

当然、付き合ってくれるよね？

…何にって、今更とぼけないでよ。

ちゃんとした恋愛のお付き合いの話をしてるんだ。

君が言い始めたんだよ？

同性とは付き合えないってはっきり言ったんだ。

なんなら『異性ならまだ付き合える』とも言ったじゃないか。

ちゃんと責任はもってもらわないと困るよ？

…は？

…『付き合えない』？なんで…？

君のために、君に好きになってもらうためにボクはこんなにも努力したのに？

ボクのことをそんなあっさりと、考えもせず振るっていうの？

『元々男性だから』…？

今は女性じゃないか。何を言ってるんだ。

ほら、胸もある、体型も変わった、股間のやつもないんだ。

これだけ…君のためにこれだけ変わったんだよ？

それなのにボクのことを振るっていうの？

ふざけないでよ、君の自分勝手な行動でボクは性別を変えてまで付き合おうとしてるのに…

それを何もありませんでしたで済ませないでよ…

ねぇ…どうしても付き合いたくないの？

性別変わってくれたら付き合ってくれるんじゃなかったの？

話が違うよね？そうだよね？

…はぁ、どうしても付き合えない…と。

…もしかして、適当に理由を付けて逃げたかったってこと？

ボクのことを避けてたってこと？

…否定しないってことはそういうことなんだ。

…じゃあ、仕方ないね。

君のこと、ボクは付き合ってくれるまでずっと追いかけるから。

そ。いわゆる、ストーカー行為…ってやつさ。

当たり前でしょ？君が認められないというなら、ボクだって考えがある。

君に認めてもらうまでずっとついてってあげる。

君がボクのことを振るっていうんだから…当たり前だよね？

そう、君が食事のときも、苦しい時も、どんなときもそばにいてあげるよ。

ふふっ…まるで結婚式の誓いの言葉みたいだね♪

まぁ…この先生涯そんなことになっていくから変わりないと思うけど…

…君が今更適当に付き合うとか言ってもボクは納得しないよ。

…ボクは君のために言ってるし、やることなんだ。

君がボクのことを好きになってくれたんだなって思ったときにちゃんと付き合おうよ。

それまで…ずっとついてあげるから。

君が最初に振ったのが原因なんだから、それぐらい責任とってよね？

君が適当に振った責任…しっかりとってもらうから…

・台本（ゆるボイ！）
とある男を振ったら性転換して帰ってきた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
黒峰 鷹