突如あなたの部屋に現れた悪魔の少女。
彼女は耳かきであなたを眠らせて魂を奪おうとしてきます……

米軍式睡眠法＋耳かきです。
後半は入眠用に台詞少な目なので、耳かきや梵天の長さで前半とバランスを取っていただければ幸いです。

(耳元で)
こんばんは。
……ふふ、驚かせてしまったかな。
ごめんね。突然現れたらびっくりするよね。

……僕が誰か？……うーん、そうだな……
キミはこんな話を聞いたことがあるかい？
恐ろしい悪魔の話。

その悪魔は眠らせた相手を支配することができてね
夜中に起きている人のもとに現れては
耳かきで眠らせて魂を奪ってしまうんだって……

……ふふ、僕が何者か、分かってくれたみたいだね。
……ああ、逃げようとしても無駄だよ。
夜は僕の時間、キミの身体は僕の思いのままなんだから。
さあ、こっちに来て、ゆっくり布団に仰向けになろうね……
(布団に横になる)

寒くないように毛布もかけて……
(毛布をかける)
……うん、いい子だ。
じゃあ、横、失礼するね。
(添い寝する)

ふふ、何を怖がっているんだい？
眠れなくて困っていたんだろう？
僕が安眠の手助けをしてあげるよ。
……もっとも、眠った後のことは保証しないけどね。

……そんなに魂を奪われるのが嫌かい？
そうだな……じゃあ、耳かきが終わるまで起きていられたら、見逃してあげるよ。
……本当さ、約束は守るよ、僕にも悪魔としてのプライドがあるからね。
……まあ、僕の耳かきに耐えられたらの話だけど。
……ふふ、それじゃあ、始めようか。


(耳かき開始)


カリカリ……カリカリ……カリカリ……カリカリ……

……そんなに身体を強張らせて、どうしたんだい？
せっかくの耳かきだよ？肩の力を抜いて楽しまなきゃ。
そうだな……じゃあ、僕がリラックスのお手伝いをしてあげよう。
……忘れたのかい？キミは僕の声に逆らえないんだよ？

さあ、僕の言葉に耳を傾けて……
まずは深呼吸から始めようか。
鼻からゆっくり息を吸って、口からゆっくり吐くんだ……いくよ？

吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
すー……はー……すー……はー……
すー……はー……すー……はー……

うんうん、上手だね。そのまま続けて。
今度は手足の力を抜いていこうか。

まずは右腕に意識を向けて。
腕の付け根から指先に向かって順番に、力を抜いていこうね。
布団に重く沈み込んでいくイメージで。

最初は右の二の腕から。力が抜けて重くなる……重くなる……
次は肘から手首にかけて、布団に沈み込む……沈み込む……
手の甲からも、力が抜けていく……抜けていく……
最後に指先の力も抜いて、リラックス……リラックス……
右腕全体が布団に沈みこんで、自分の意志では動かせなくなっていく……

……ふふ、面白いよね、自分の身体のはずなのに、石みたいに重くて動かない。
上手にリラックスできた証拠だよ。

じゃあ今度は左腕だね。
こっちも二の腕から。力が抜けて重くなる……重くなる……
肘から手首にかけても、布団に沈み込む……沈み込む……
手の甲からも力が抜けていく……抜けていく……
指先の力も抜いて、リラックス……リラックス……
よしよし、左腕も上手に力が抜けたね。

次は右足。
頭では分かっているのに、僕の言葉に抗えない。
右のふとももから。どんどん力が抜けていく……抜けていく……
ふくらはぎも、力が抜けて布団に沈み込む……沈み込む……
かかとからも、力が抜けていく……抜けていく……
最後につまさきの力も抜いて、リラックス……リラックス……

左足も。
左のふとももから。どんどん力が抜けていく……抜けていく……
ふくらはぎも、力が抜けて布団に沈み込む……沈み込む……
かかとからも、力が抜けていく……抜けていく……
つまさきの力も抜いて、リラックス……リラックス……

ふふ、手足が動かなくなっちゃったね。
もう大分リラックスできたみたいだけど、最後に頭からも力を抜こうか。

まずはおでこから……力が抜けていく……抜けていく
無意識にまぶたに入っていた力も、抜けていく……抜けていく……
ほっぺたや口の周りもゆるんでいく……ゆるんでいく……
最期に首からも力が抜けて、布団に沈み込む……沈み込む……
頭全体が布団に深く沈みこんでいく……

……もう身体のどこも動かせない、動かしたくない。
されるがまま、耳かきの心地よさを味わうことしかできない。

カリカリ……カリカリ……カリカリ……カリカリ……
(しばらく耳かき)


(耳かき終了)


ふー…… (耳ふー)
……ふふ、これで耳かきはおしまいだよ。
どう？リラックスした状態だと、耳かきも一層気持ちよく感じるでしょ？
それじゃあこの状態のまま、次は梵天、していこうか。

このもふもふの梵天でお耳をふわふわされながら、耳元でこしょこしょ囁かれたら
とっても幸せで、とっても眠くなっちゃうだろうね。
……それじゃあ、いくよ。


(梵天開始)


ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……
ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……

……ふふ、お顔、とろっとろだね。よっぽど気持ち良いのかな。
もっと気持ち良くなれるように、一緒に深呼吸もしようね。
吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
すー……はー……すー……はー……
すー……はー……すー……はー……

頭の中の考えが、吐く息と一緒に外に出ていく……
何か考えようとしても、幸せな呼吸とともに吐き出されていく
頭の中がどんどん空っぽになっていく……
すー……はー……すー……はー……
すー……はー……すー……はー……

空っぽになった頭に、僕の声と梵天の気持ち良さだけが響き渡る
お耳をふわふわされるたび、頭の中が幸せで満たされていく……

幸せ……幸せ……幸せ……幸せ……

ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……
ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……
(しばらく梵天)


(梵天終了)


ふー…… (耳ふー)
……どうかな、まだ起きてるかな？
……おお、すごいね。よく耐えてるね。
でも、まだ終わりじゃないよ？
……そう、お耳はもう一個あるからね。
良かったね。もう一回、この耳かきと梵天を味わえるよ。

……あれ、大丈夫かな？もう目がトロンとしちゃってるけど、ちゃんと最後まで起きていられるかな？
……ふふ、それじゃあ、あと半分、楽しんでね。
……ああ、大丈夫だよ。僕が反対側にまわるから。
キミはそのまま力を抜いてリラックスしていてね。

(反対側にまわる)

……おまたせ、じゃあこっちも耳かき、始めようか。


(耳かき開始)


カリカリ……カリカリ……カリカリ……カリカリ……

ふふ、こっちも深呼吸しながら楽しんじゃおうか。
吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
吸ってー……吐いて―……吸ってー……吐いて―……
すー……はー……すー……はー……
すー……はー……すー……はー……

新鮮な空気が鼻を抜けて、肺に取り込まれていく。
温かい血が身体中を巡って、身体がポカポカしてくる。

お耳も血の巡りが良くなって、どんどん僕の声がよく聞こえるようになってくる。
カリカリとひとかきするごとに、どんどん耳かきが気持ち良くなっていく。

カリカリ……カリカリ……カリカリ……カリカリ……
(しばらく耳かき)


(耳かき終了)


ふー…… (耳ふー)
……それじゃあ、こっちも梵天、していくね。


(梵天開始)


ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……

お耳をふわふわされると、頭の中が真っ白になっていく。
耳元で囁かれると、身体の奥の方から、ぞわぞわ、ぞわぞわ～……

何も考えられない……
考えようとしても幸せに押し出されていく……

空っぽの頭の中で、幸せが反響して、何倍にも膨れ上がっていく。
でも身体は動かせない。幸せを逃がすことはできない。
ただただ与えられる幸福を感じるだけ。

幸せ……幸せ……幸せ……幸せ……

ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……
ふわ……ふわ……ふわ……ふわ……
(しばらく梵天)


(梵天終了)


ふー…… (耳ふー)
……こんなものかな。

さて、どうだろう。果たして起きていられたかな？
……おや、驚いた。僕の耳かきを耐え抜くとは。
なかなかの精神力の持ち主だね。

ふふ、おめでとう。
安心していいよ。約束通り魂は奪わないから……今日は、ね。

……うん、ちょっとキミに興味が湧いてきちゃった。
僕の耳かきに耐えられる人なんてそうそういないからね。
意地でもキミを寝かせてみたくなっちゃったよ。
だから……また、遊びに来ても、いいよね？

(強制的に首を縦に振らされる)
……ふふ、ありがとう。
よしよし、がんばったね、もう眠いよね。
それじゃあ今日のところは、ゆっくり、おやすみ……

・台本（ゆるボイ！）
ボクっ娘悪魔の安眠誘導耳かき (米軍式睡眠法+耳かき)
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
あまに