ここは一風変わった懺悔室。

壁に空いた穴を通してシスターに耳かきをしてもらうことで罪を洗い流してもらいます。



シスターに優しく叱られたいという気持ちをそのまま書き殴りました。

普段清楚な人にちょっとだけ垣間見えるSっ気みたいなの、いいよね。

(扉を開けて懺悔室に入る)

(壁の向こうから)
……おや、今宵も迷える子羊がいらしたようですね。
懺悔室は初めてですか？
どうぞ気を楽にして、壁の穴から、こちらにお耳を出してください。

(耳を壁の穴に入れる)

……ありがとうございます。
では最初に、ご存知かもしれませんが、一応説明をさせていただきますね。

人は誰しも、生きていると多かれ少なかれ、罪を内側に溜め込んでいきます。
この溜まった罪が固まり形となったもの、それが耳垢です。
ここ、懺悔室ではお耳掃除を行うことで、耳垢と共に罪を洗い流していきます。

……まあ、というのは建前で
本当のところは信者獲得のための施策なのですが。
これを機に少しでも教会に興味を持っていただければ幸いです。

それでは前置きはこのくらいにして、お待ちかねのお耳掃除、していきましょうか。
失礼して……
(耳を覗き込む)

おや？お耳、あまり汚れていませんね。
普段から綺麗になさっているのでしょうか？
あまり私が掃除する必要もなさそうに見えますが……
……それでもしてほしいのですか？
ふむ、殊勝な心掛けです。
では、形だけではありますが耳かきさせていただきましょう。

それでは耳かき棒を入れていきますね。


(耳かき開始)


いかがですか？お耳掃除の心地は。
……ふふ、そうですよね。
私も好きですよ、耳かき。

実はシスターたちの間で流行っているんです。
耳かきは教義で禁止されていませんから。

最初はお互いにしあうだけだったのですが
皆様にも施してはどうかという話になりまして
このような場を設けるに至りました。
喜んでいただけたようで幸いです。



……ところで、神様はどうして耳かきを心地よいものにしたのでしょう。
耳の奥を掻くなど、生きる上で何も必要ないではありませんか。
神様のいたずらに違いありません。

そうですね……きっと
手ごろな癒しのために作ったのではないでしょうか。
だってそうでしょう？

(囁き声で) こうして耳元で囁かれるだけで
お耳の奥をカリカリされるだけで
気持ちよくなってしまうなんて
なんとも容易いものです。


(耳かき終了)


(耳ふー)
はい、こちらは綺麗になりましたよ。
……まあ、元から綺麗でしたが。
ふふ、では反対側のお耳を出していただけますか。
(壁の穴に反対の耳を入れる)

……ありがとうございます。
それではこちらもお耳掃除させていただきますね。


(反対側の耳かき開始)


……ところで、貴方、昨日もいらした方ですよね？
……ふふ、ぴくってした。
分からないと思ってたんですか？
お耳の形でバレバレですよ？

(耳元で)
駄目じゃないですか。ここはあくまで罪を洗い流す場所。
己の快楽のためだけに訪れるなど、
(囁き) 言語道断です♡

まあ、迷える子羊を救うのも私の務めです。
特に懺悔することがあるわけでもなく
ただただ欲望のままに耳かきを欲する哀れな子羊には
私が手を差し伸べてあげましょう。

ですが、耳かきのし過ぎは良くありませんから
ここに来るのもほどほどに、ですよ？
分かりましたか？
……よろしい。

では反省に免じて
奥の方をカリカリして差し上げましょう。


ふふ、ぴくぴくして可愛らしい。
そうですよね。連日来るくらいですから
よほど耳かきがお好きなんですよね。

大丈夫ですよ。私からそちらの様子は見えませんから
リラックスして存分にお顔、緩ませてください。


(耳かき終了)


(耳ふー)
はい、おしまいです。

これで貴方の罪も洗い流されたことでしょう。
次はもう少し耳垢を溜めてから来るように。
……ふふ、ではまたのお越しをお待ちしております。

・台本（ゆるボイ！）
シスターの耳かき懺悔室
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
あまに