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喫茶店でお客さんのあなたにツンデレするJK店員さんがコーヒーミルの音を聞かせてくれるシチュエーションボイス台本
written by 雨竜三斗
  • 甘々
  • 癒し
  • ツンデレ
  • 学生
公開日2024年01月10日 10:24 更新日2024年01月10日 10:24
文字数
5060文字(約 16分52秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
喫茶店のバイトをする女子高生
視聴者役柄
社会人をする喫茶店のお客さん
場所
喫茶店
本編
1:コーヒーを淹れる
(場所:喫茶店 ※店内BGMありなしはおまかせします)

(SE:来店を知らせるの鈴の音)

(位置:斜め右)
(少しむっとした声で)
……いらっしゃいませ。

またこの時間に来たんですか?
って言っても少し来ない日があったので
久しぶり、ですかね。

別に来てほしかったとか思ってませんよ。
勘違いしないでください。

それとこれは典型的なツンデレじゃありません。
勘違いしないでください。

二回も言ったのでわかってもらえましたね。

(わざとらしいため息)
はぁ……。
のんびり作業しようかなって思ったのに……。

じゃあ、接客は店長にまかせたらって?
店長はあなたが来るって、わかってたみたいです。
だからわたしに店をまかせて休憩中ですよ。
ったくもぉ、店長はこのひとのこと信用しすぎじゃないかなぁ。

(SE:イスが動く音)
あ~も~、カウンター席に座って
くつろぐ気まんまん……。

そんなことより、いつもの?
はいはい、いつものコーヒーですよね。
コーヒー豆の味がわかるブラックですよね。
豆をひくゴリゴリする音も聞きたいんですよね。

少々お待ちくださーい。


2:コーヒーを淹れる
(SE:水の流れる音)
まずはケトルに水を入れて……。

(SE:スイッチが入る音)
お湯を沸かす……。

このひとの好きな銘柄{めいがら}は……これ。
(SE:コーヒー豆の入った袋のガサゴソ音)

コーヒーミルに、からからから……。
(SE:コーヒーミルに豆が入る音。
※コーヒーミルの種類はおまかせします。
オノマトペも種類に合わせて調整くださいませ)

ひき方はどうしましょう?

(返事を待って)
今日は粗挽{あらび}きですね。

(SE:足音。少し遠のいてから近づいてくる。
カウンターから遠回りして、カウンター席に移動している演出)
(位置:斜め右→右 やや近い)
なんで近づいて来るのかって?
コーヒーミルのごりごりごり~って
音が好きなんですよね。

せっかくなので近くで聞いてください。

(SE:コーヒーミルの音、ここから続けて)
(オノマトペを含め穏やかな声で)
くるくる……ごりごりごり……。

この音がいいと思っているのは、
あなただけじゃないんですよ。
ごりごり……がりがり……。

(ここだけとても愛おしいと思っている声で)
わたしも好きです。

(オノマトペを含め穏やかな声で)
喫茶店でバイトしてるのは、
この音が聞きたくて、
この作業が楽しくて、
ひきたてのコーヒー豆の匂いが好きだからです。

くるくる……かりかり……。
コーヒーミルを回しているときは
とても落ち着きますね。

家にいるときより、
リラックスしちゃってるかもしれません。
かりかりかり……

(SE止め:コーヒーミルの音ここまで)
(少しツンを入れて)
……もちろん、社会勉強もあります。
世の中いろんなひとがいますし、
お金をあつかう仕事は経済の勉強にもなります。

決して楽しいからだけじゃないですよ。
メリハリはきっちりしてます。

(SE:足音。少し遠のいてから近づいてくる。
カウンター席から遠回りして、カウンターに移動してる演出)
(位置:右 やや近い→斜め右)

(カウンターに戻ってきてから)
ですが……。

(SE:コーヒーミルを開ける音)
(においを味わうような深呼吸)

(とても穏やかな声で)
このひきたてのコーヒー豆のにおいで癒やされる時間は、
公私混同でいいとわたしは思います。

(においを味わうような深呼吸)
そばにいるだけで漂ってきますね……。
いいにおいでしょう?

(においを味わうような深呼吸)
こういうのを味わってもらうのも、
喫茶店でコーヒーを淹れるお仕事ですので……。

(においを味わうような深呼吸)
仕事中でも休憩中でも、
好きなものを共有できることは素敵なことです……。

(キリッとして)
さて、とっくにお湯が湧いているので、
よいよコーヒーを注ぎますね。


(SE:カウンターにコーヒーサーバーが置かれる音)
コーヒーサーバーとドリッパーに
少しお湯を注いで温めます……。

(SE:お湯の注がれる音。少しだけ)
とくとくとく……。

お湯の注がれる音も好きですか?
続きはちょっとだけ、待っててくださいね。

(SE:コーヒーフィルターをひらく音)
フィルターをドリッパーにセット……。

(SE:コーヒーミルを開ける音)
かぱっ♪

(SE:コーヒーフィルターに豆が注がれる音)
かしゅかしゅかしゅ……。

んっ♪ また、いいにおいしますね……。
(においを味わうような深呼吸)

でも、お湯を注いだらもっといいにおいがしますよ。
お湯が注がれる音といっしょに味わってくださいね♪

(SE:お湯が注がれる音。
フィルターと豆に染み渡るようにケトルを動かす)
とくとくとく……。

(SE止め:お湯が注がれる音一旦止め)
豆にお湯が染みるのを少し待ちます……。

この間に、においをまたたんのう……。
(においを味わうような深呼吸)

たぶん、ここが一番濃厚な香りを楽しめる工程です……。
(においを味わうような深呼吸)

ずっと楽しんでたら本末転倒ですよ……。
(においを味わうような深呼吸)

お湯を注ぐのを再開します。
(SE:お湯が注がれる音再開。
フィルターと豆に染み渡るようにケトルを動かす)

とぷとぷとぷ……くるくるくる……。

はい、あとはコーヒーがサーバーに注がれるのを待ちましょう。

(SE:バッグを漁る音)
(SE:ノートパソコンをカウンターにそっと置く音)
コーヒーができるのを化粧品の古いCMみたいに、
じっと見つめるかと思いましたけど、
なにかするんですか?

(顔を覗き込むように)
いつもノートパソコンなんて
持ってきてなかった気がしますけど。

それに地味ですね。
シールのひとつも貼ったらどうです?

(つまらなそうに)
仕事用?
ならしょうがないですね。

(SE:コーヒーのソーサーとカップを置く音)
さて、コーヒーを注ぎますよ……。
またこっちに意識を向けてください……。

(SE:10秒ほどコーヒーが注がれる音)
(息遣い。SEに合わせて。コーヒーの香りを楽しんでる感じで)

(SE:コーヒーのソーサーとカップの動く音)
はい、いつものコーヒーです。
わたしの反応は冷たいですけど、
コーヒーはホットですのでご安心を。

(20秒くらい息遣い。こちらの反応を伺う感じで)
おいしい?

(自慢気に)
当然ですよ。
お客さんにお出しするコーヒーがまずいと困ります。

おだてられたっておまけとかはしません。
スマイルもわたしは扱ってません。

(20秒くらい息遣い)

(SE:ノートパソコンのキーボードの音、
ランダムに音を入れたり止めたりを続ける)

(こちらを覗き込むように)
ところで、あなたはよくこの時間にやってきて、
ゆっくりコーヒー飲んでますけど、
なんの仕事してるんですか?

今日は喫茶店でノートパソコンをポチポチって
意識高い系ですか?

(答えを待ってから)
ふ~ん、そうなんですね。

反応が冷たい? 興味ないだけです。
あなたはわたしの思ってた社会人と、
印象が違うみたいなので。

(ツンツンしながら)
温かく褒めてくれないのかって言われても、
コーヒーが温かいのでいいじゃありませんか。
過度な接待はサービスとして扱ってません。

それとうまいこと言おうとしたつもりないですし、
わたしの心のように温かいとか、
変なこと思ったりしないでくださいね。

わかればいいのです。
(SE:コーヒーサーバーとドリッパーを持っていく音)


3:居眠り

(SE:前シーンから引き続き、ノートパソコンのキーボードの音、ランダムに音を入れたり止めたりを続ける)


(SE:コーヒー豆の入った袋の音、少し大げさに)
(機嫌よくドヤりながら)
なに持ってきたのかって?
わたしの仕事です。
お持ち帰り用のコーヒー豆をひいて、
袋詰してほしいって頼まれてるんですよ。

店長は急いでないって言ってましたけど、
ちゃんと働かないとですからね。

(SE:袋をガサゴソする音)
(少し呆れて)
マジメだなあ、ってあなたが不マジメなのでは?

(SE:コーヒーミルに豆が入る音)
よくそんな考えで社会人できますね……。
店長もそうですけど、
おとなになったらもっと
きっちりするもんだと思ってたのに。

(SE止め:キーボードの音一旦止め)
なんですか、その心配そうな目は?
マジメに生きてるの大変じゃないかって言いたげですね。
店長も「もうちょっと肩のちから抜いていい」なんて言うし、
なんなんですか、もう……。

(SE:コーヒーミルが回る音。話しながら続ける)
(穏やかな声で)
ごーりごーり……ごーりごーり……。
わたしには、こうして落ち着く時間もあるんです……。

あなただってコーヒーミルの音は好きなんですよね……。
わかってもらえるんじゃないかと……

くるくる……くるくる……。
わたしのひき方って優しい
って店長にも言われてるんですよ。
それがいい『中細挽き{ちゅうぼそびき}』になるらしくて……。

なのでこの仕事を任せてもらえるんです。

(SE止め:コーヒーミルの音一旦止め)
(SE:ひいたコーヒー豆を袋に入れる音。砂が流れる音みたいな)
さらさらさら……。

(ドヤりながら)
はい、一袋♪
わたしって優秀でしょう?
マジメにやってるからです♪

あなたも同じこと思ってた?
おだてたってなにもでませんよ。

このひいた豆はテイクアウト商品です。
ただでは渡しません。

(SE:コーヒーミルに豆が入る音)
(穏やかな声で)
からからから……。
残念なら買えばいいんです。
おいしさは保証されてるんですから、損しませんよ?

(SE:コーヒーミルが回る音再開。話しながら続ける)

おいしいの理由は豆がいいからです。
パプアニューギニアから仕入れてるんですよ。
どこにあるかわかります?
オセアニアですよ。ソロモン諸島のあるところですよ。

ごーりごーり……ごーりごーり……。
ま、おとななんですから、わかりますよね?
世界地図くらい頭に入ってますよねぇ……。

(SE止め:キーボードの音ここまで)

くるくる……くるくる……。
やっぱりコーヒー豆をひくのは楽しい……。
こうして作る過程もリラックスできるのは、
コーヒーのいいところです。

(SE止め:コーヒーミルの音止め)
(SE:ひいたコーヒー豆を袋に入れる音。砂が流れる音みたいな)
(ドヤりながら)
さらさらさら……。
はい、もう一袋っと♪

ほら、わたしの仕事は順調ですよ?
あなたはどう……。

(ひかえめに驚きながら)
って、寝ちゃってる。
コーヒー飲んだのに居眠りなんてよくできますね。

お残しもしてないですし、
これじゃわたしのコーヒーで寝ちゃったみたいになってますよ。
探偵の出るマンガの冒頭のシーンみたいですよ。

(SE:足音。少し遠のいてから近づいてくる。
カウンターからカウンター席に移動してる演出)
(位置:斜め右→右 やや近い)
むぅ、ノートパソコンはちゃんとロックしてる。
無防備なんだかしっかりしてるんだか……。

あのー? 店長は休憩中でー、
この時間お客さんはあなただけなんですから、
(お客さんの肩を揺らしながら)
わたしをひとりにしないでくださいよ。
(SE:布がこすれる音)

(気を遣って、伺う)
もしかして、おつかれなんですか?

(SE:イスが動く音)
(座りながら)
んしょ……。
いつも持ってこないノートパソコンなんか持ってきて、
わたしと話をしながらカタカタと……。

ホントはうちの喫茶店でゆっくりしたかったのに、
仕事が忙しいんですか?

(10秒くらい息遣い)
『マジメに生きるの大変?』なんて聞いてきたのは、
あなたが普段からお疲れだからとか?

(10秒くらい息遣い)
社会人って大変なんですね。
ゆっくりコーヒーを飲む時間もとられちゃうなんて。

(10秒くらい息遣い)
それでも来てくれたのは、
ちょっとうれしいかもしれません。


(少しツンツンしながら)
し、仕方ないので、今くらいは優しくしてあげますよ。

(位置:右 やや近く→右 耳元)
(SE:そっとイスが動く音)

(SE:髪がこすれる音、ここから続ける)
いいこいいこ。偉いですね……。
お仕事、少しでも進めようとしたんですね。

忙しくてもお店まで来てくれて、
わたしとお話してくれたんですね。

(10秒くらい息遣い)
あなたが来てくれなかった間、
わたし、張り合いがないって思ってたんですよ。

(10秒くらい息遣い)
あれこれ言い合いできなかったんですから……。

今もできてませんけどね。
でもあなたじゃなくて、お仕事が悪いんです。

(10秒くらい息遣い)
わたしもお仕事のせいにして、
少し不真面目になります……。
(SE止め:髪がこすれる音ここまで)

(位置:右、とても近く)
わたしも居眠りしようかと……。

コーヒーミルの音が心地よかったんです。

(10秒くらい息遣い)
あなたのせいじゃ……、
ううん、あなたのかわいい寝顔を見て、
かわいい寝息を聞いて、
わたしもそばで眠たくなっちゃいました。


(10秒くらい息遣い)
こんなふうに、隣に寄り添って、
せめてあなたの疲れをはんぶんこできるように、
いっしょに寝てあげますよ……。

(以降寝息でフェードアウト。)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
喫茶店でお客さんのあなたにツンデレするJK店員さんがコーヒーミルの音を聞かせてくれるシチュエーションボイス台本
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
雨竜三斗
ライター情報
女の子の声でイチャイチャ、甘々、癒やされたりするシチュエーションボイス台本を書きます。
演じても聞いても読んでもニヤニヤ、テレテレ、すやすやしていただければ幸いです。
台本随筆以外では、小説投稿サイトへの小説投稿、同人活動をしております。いずれもジャンルは恋愛ものです。
●演じていただいたときは利用実績の申請をしていただけると喜びます。またはご連絡、ご報告をX(Twitter)@ryu3toにいただけても喜んで拝見、拝聴させていただきたく思います。
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